こまめなお洗濯

最近の研究で、ウイルスがプラスチック、紙、衣類などに付着したとき、素材によって“ウイルスが感染力を保つ時間”が異なることが明らかになりました※1 。では衣類において、汚れがある時とない時で、その時間は変わるのでしょうか。衣類の上で、汚れとウイルスが共存しているときの検証結果をご紹介します。

ウイルスの力へ汚れが与える影響の検証

汚れのない布と汚れがある布を使って、ウイルスがその力をどれだけ維持するかを測定※2 した結果、汚れがある布のほうが、ウイルスが感染力を長時間保つことがわかりました。

感染性評価結果

布の感染性評価の結果を示す写真。 細胞の中のウイルスを青く染色。汚れが付いた布で行った結果の方が、汚れがない布で行った結果よりも、ウイルスが感染した細胞を示す青色の面積が広い。

  • エンベローブ型のウイルス(1種類)での実験結果です。すべてのエンベローブタイプのウイルスで実験しているわけではありません。
  • 各布に対し、3回の実験を実施の上、代表的な結果を示しています。

こまめなお洗濯のすすめ

日常生活において、衣類にウイルスと汚れを共存させないことが重要と考えられます。衣類にウイルスが付着していた場合、汚れと一緒の状態で放置すると、ウイルスの力が失われにくくなる可能性があります。汚れた衣類はため込まずに、こまめにお洗濯することがおすすめです。

  • ※2
    ウイルスの感染性評価実験条件(下記)

布の感染性評価の実験条件を示す図。 汚れがある布とない布をそれぞれ試験布とする。エンベロープ型ウイルスの浮遊液をそれぞれの布に塗布。24時間放置、ウイルスを培地に置換・培養(中和液でウイルスを抽出し、中和剤を除去、培地に置換・培養)。その後染色を評価(細胞の中のウイルスを青く染色させ、感染性評価をする)。

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