蚊は、人間にさまざまな病気を媒介することから、「世界で最もヒトを殺す生き物」と言われています。蚊が媒介する病気としてよく知られているマラリアでは、1年間に世界中で2億人以上が感染し、40万人以上が亡くなっています[1]。
それでは、蚊はなぜ人を刺すのでしょうか?また、蚊はどのように人を見分けているのでしょうか?
ここでは、蚊の生態と、巧妙なヒト探索のしくみや、蚊が媒介する感染症、その中でもデング熱に関して、花王での研究成果を中心にご紹介したいと思います。
デングウイルスが原因とされているデング熱について、その症状や、予防と対策方法、また殺虫剤成分に耐性を持つ蚊の増加についてご紹介します。
蚊の脚の構造や濡れ現象の詳細、降着行動への肌表面の影響、また、シリコーンオイルの効果や、蚊の嫌う肌表面をつくる発想、更には、同様のメカニズムを持つカバの赤い汗の忌避効果についても掲載しています。