質のよい睡眠への準備

健康的な暮らしのために、睡眠は欠かすことができません。質の良い睡眠への準備をしましょう。

ウイルス性疾患と睡眠の関係についての研究知見

153名の方に対し、睡眠状態とウイルス性疾患へのかかりやすさを調べた結果、睡眠状態が良好な方のほうが、ウイルス性疾患にかかりにくいことがわかっています1)
また394名の方に対し、心理的ストレスとウイルス性疾患へのかかりやすさを研究した例もあり、心理的ストレスが高い方のほうがウイルス性疾患になりやすい事が示されています2)。これらのことから、日常生活の中で気持ちをリラックスさせるように心がけ、質や時間ともに、しっかり睡眠を取ることが、いつも健康な体を保つために大切な事かもしれません。

睡眠効率と、風邪のなりやすさを示すグラフ。睡眠効率が良いほど、風邪のなりやすさスコアが低い。

* どれだけぐっすり眠れているかの指標。
睡眠効率=睡眠÷(睡眠+覚醒)×100。
(なかなか寝付けなかったり、途中で目覚めることが多いと睡眠効率が悪くなる)

よい睡眠状態を実現するために

睡眠と体温の間には、密接な関係があり、睡眠前の適切な時間に入浴し一時的に体温を上げることにより、血流を促進し、その後の体の熱を逃がしてあげることが重要と言われています3)
そして、ストレスを低減させるためには、普段の生活において身体と心をリラックスさせる時間を持つことが大切です。ぬるめのお湯(38~40℃)でゆったり入浴して血行を促進し、体の温度を調節することで質の良い睡眠を促し、健康な体作りを目指していきましょう。湯船に入って入浴することでも身体と心のリラックスにつながります。お湯につかることで血行を促進して新陳代謝を活発にし、日々の疲れも取る事ができます。また蒸しタオルを目や首の後ろにあてることで、温かさを感じて気分をリラックスさせることもよいでしょう。

引用文献

  • 1)
    Cohen S, Doyle WJ, Alper CM, Janicki-Deverts D, Turner RB. Arch. Intern Med 2009
  • 2)
    Cohen S, Tyrrell DA, Smith SP. N. Engl J Med 1991
  • 3)
    厚生労働省「健康づくりのための睡眠指針2014」
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