手指の消毒剤を正しく使う

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手洗いとともに、頻繁に行われるようになった手指の消毒。消毒剤の正しい使い方をご存知ですか?

手指用消毒剤の使い方
【動画】花王 ビオレ 手指用消毒液の使い方(YouTube花王公式動画)
手指消毒方法

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【参考】花王プロフェッショナル・サービス 
手指消毒チェック

日頃の使い方よりも、時間をかけているように感じた方もいらっしゃるのではないでしょうか。「消毒剤はさっと塗り広げるだけで便利」と思っているとしたら、実は十分に消毒ができていないかもしれません。以下の3つのポイントを振り返ってみましょう。

Point.1 できているつもりでも、意外に多い「塗り残し」

手のひらで消毒液をすり合わせて、最後に指先をなでるだけで満足していませんか。実際に消毒液が、どの程度手に塗り広げられているかを検証した結果が報告されています1)が、意外に塗り残しが多く、特に指先や手首、また手のひらと比べて手の甲には消毒剤がいきわたっていないことが分かります(図1)。消毒剤とウイルスなどが“接触”しなければ、消毒はできません。消毒液を使う時には、手にまんべんなく塗り広げることを意識しましょう。

図1 手指消毒剤の
塗り残しがあった場所

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各マス目での塗り残しの割合(N=54)

塗り残しが多かった箇所

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環境感染誌 Vol.25 no.4, 2010, p201-205 の図に色付け加筆

Point.2 消毒効果に影響を与える「消毒剤のすりこみ時間」

消毒をするうえで、消毒剤とウイルスが“接触する時間”を意識しているでしょうか。消毒剤を「手でこすり合わせて乾くまでにかける時間」そのものが、非常に重要なのです。消毒液を同じ量使っていても、手にすりこむ時間が短いと、長くすりこむ場合よりも消毒効果が低くなります2)。米国CDCの「医療現場における手指衛生のためのガイドライン」3)では、アルコール消毒剤の使い方は「乾燥までに最低15秒以上を要する消毒剤量を手に取り、擦り合わせる」とされています。

「手にまんべんなく、15秒以上しっかりすりこみ続けて使う」には、そうするために必要な量を使用することが大切です。図2は、実際に消毒剤をどのように使用しているかを検証した結果です(花王調べ)。使用量の目安としては3mlと言われていますが、実はほとんどの人が使用量も十分ではない可能性があり、15秒以上経過する前にすりこみを終えてしまっているのです。

手の大きさによって必要な量は変わるので、15秒経つ前にすりこんでいる消毒剤が乾いてしまったら、付け足して、アルコールが完全に揮発するまで少なくとも15秒以上、しっかりすりこむことがポイントです。

図2 消毒剤の使用量とすりこみ時間

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【実験条件】
花王2019年定性調査。20-59歳女性(14名)における、消毒剤のすりこみ時間と1回の使用量を計測。
※普段使用している市販の消毒剤について、普段通り使用してもらうよう依頼

Point.3 消毒効果に影響を与える「手に付いた汚れ」

実は、手が汚れた状態で消毒剤を使うと消毒効果が低下するという報告があります4,5)。汚れが存在すると、消毒剤の有効成分が、菌やウイルス膜に作用しにくくなってしまうということです。手に汚れがついていることがわかる場合にはできる限り、消毒剤を使用する前に、ハンドソープなどで汚れを洗浄するか、水のない場所ではウェットティッシュなどで汚れをふき取るようにしましょう。

消毒剤を使って消毒をする場合には、「塗り残しがないようにする」「15秒以上すりこむ(15秒経つ前に乾く場合は、追加して使う)」「手に付いた汚れは事前に取る」ということを心がけ、消毒剤を適切に使いましょう。

【参考情報・参考文献】

  • 1) 環境感染誌 Vol.25 no.4, 2010, p201-205
  • 2) Suchomel et al., Antimicrobial Resistance and Infection Control (2018) 7:65
  • 3) Guideline for Hand Hygiene in Health-Care Settings
  • 4) msphere.asm.org.vol4.issue5.2019
  • 5) Journal of Hospital Infection Volume 60, Issue 2, June 2005, Pages 144-149
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