発表資料: 2021年05月24日

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ESG戦略「Kirei Lifestyle Plan」の進捗状況を公表

花王株式会社(社長・長谷部佳宏)は、本日5月24日、ウェブサイトで「花王サステナビリティ データブック Kirei Lifestyle Plan Progress Report 2021」を公開し、2019年4月に発表したESG戦略「Kirei Lifestyle Plan」(キレイライフスタイルプラン)の進捗状況を公表しました。英語版は6月中に公開予定です。

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花王のESGビジョン(動画)

花王は130年にわたり、人々の暮らしに寄り添うことで、豊かな生活文化の実現をめざしてきました。2018年には社会課題のひとつであるプラスチック包装容器に関する花王の姿勢をまとめた「私たちのプラスチック包装容器宣言」を公開。2019年4月には、生活者のニーズが高まっている持続可能な暮らしを「Kirei Lifestyle」とし、それを実現するためのESG戦略「Kirei Lifestyle Plan」を策定し、19の重点取り組みテーマを設定。9月には、プラスチック循環社会に向けた「リデュースイノベーション」「リサイクルイノベーション」に注力していくことを発表しています。また、2020年12月に発表した花王グループ中期経営計画「K25」においても、「Sustainability as the only path」(豊かな持続的社会への道を歩む)をビジョンに掲げ、豊かな持続的社会への貢献と事業成長を両立させ、これからの社会に欠かすことのできない会社になることをめざしています。

具体的な活動としては、「サステナブルなライフスタイルの推進」という重点取り組みテーマにおいては「アタック ZERO」の100%再生プラスチックのボトルの採用。「パーパスドリブンなブランド」では、「Kirei Lifestyle」を体現したブランドの発売。「暮らしを変えるイノベーション」では、環境に配慮した原料『C-HPC』や、複合高機能樹脂『LUNAFLEX』の開発、枯草菌によるタンパク質生産技術の感染症対策への応用。「責任ある原材料調達」では、インドネシアの小規模パーム農園支援プログラムの開始。「脱炭素」では、2040年カーボンゼロ、2050年カーボンネガティブの新たな「脱炭素」目標の設定、購入電力の再生可能エネルギー比率100%目標年の早期化、ライオン株式会社とのスマート物流における協働の開始。「ごみゼロ」では、薄いフィルム素材でできた包装容器の本体化の促進、つめかえプログラムの開始、包装容器や海洋プラスチックごみ、使用済み紙おむつのリサイクルの取り組み、廃PETを原料にしたケミカル製品の開発。「水保全」では中国での節水キャンペーンの実施などを進めてきました。取り組みの多くは花王1社だけではなく、他企業、自治体、行政、大学等、多くの方々と連携し実施しているものです。

また、「責任ある原材料調達」の中長期目標として、新たに、2025年までに消費者向け及び産業用向けに使用するパーム油を100%認証油とすることをめざし、さらに2025年までに小規模パーム農園までのトレーサビリティ確認完了をめざすことを公表しています。花王は、2020年の消費者向けに使用されるパーム油全量に相当する量のRSPO認証油を調達し、パーム搾油工場までのトレーサビリティの確認を完了していますが、今回の目標の設定は、花王の持続可能な原材料調達の取り組みを引き続き推進していくものです。

こうした取り組みが評価され、国際NPOであるCDPが実施している「気候変動」「森林」「水」のすべての調査で最高評価である「Aリスト企業」に選定されました。また、世界の代表的な社会的責任投資(SRI)指標である「Dow Jones Sustainability World Index」の構成銘柄にも7年連続で選定、役員報酬のKPIとしている米国のシンクタンクEthisphere Institute(エシスフィア・インスティテュート)の「World’s Most Ethical Companies® 2020」(世界で最も倫理的な企業)には15年連続で選定されています。

「Kirei Lifestyle Plan」の進捗公開にあたり、花王 執行役員 ESG部門統括のDave Muenz(デイブ・マンツ)は、「2020年は新型コロナウィルス感染症の拡大が社会に多くの影響をもたらし、その対応に全社一丸となって取り組んだ年でした。しかし、このことが花王のESG活動を妨げることはなく、むしろ加速させました。日本では、消毒液の生産能力を30倍に増強するなど、市場で急増した衛生製品へのニーズに迅速に対応しました。プラスチックごみ削減の取り組みでは、革新的な薄型の『Air in Film Bottle』<エアインフィルムボトル>を採用した『MyKirei by KAO』<マイキレイバイカオウ>を米国で販売開始しました。気候変動対策は引き続き、花王の最優先事項のひとつですが、2040年までにカーボンゼロ、2050年までにカーボンネガティブという大きな目的に向けて、SBTイニシアチブ『1.5℃目標』、『RE100』に沿った、CO2排出量削減の目標値達成をめざします。花王グループ中期経営計画『K25』の初年度を迎えるにあたり、ESG戦略『Kirei Lifestyle Plan』を引き続き推進し、花王が持続的社会や生活者にとって欠かせないパートナーとなるための礎を築いていきます」としています。

花王グループは、経営にESGの視点を導入することで、事業の拡大と、消費者や社会へのよりよい製品・サービスの提供をめざしていきます。そして、花王らしいESG活動をグローバルに展開し、世界の人々の喜びと満足のある豊かな生活文化を実現するとともに、社会のサステナビリティへの貢献に取り組んでまいります。

「Kirei Lifestyle Plan」主な重点取り組みテーマと活動事例

サステナブルなライフスタイルの推進

エネルギーや水などの資源の節約につながる、よりサステナブルなライフスタイルをわかりやすく提案し、未来につながる暮らしを広げます。

●2021年4月 「アタック ZERO」で100%再生プラスチックのボトルを採用

衣料用濃縮液体洗剤「アタック ZERO(ゼロ)」(4品)で、100%再生プラスチック(ポリエチレンテレフタレート<PET>)を使用したボトル(着色剤およびラベルフィルム、ポンプ、キャップは除く)を採用しました。日本におけるプラスチック包装容器への再生プラスチックの活用を本格化し、2025年までに使用量の多い国内日用品のPET素材のボトルを、すべて100%再生PETに変更(着色剤およびラベルフィルム、ポンプ、キャップは除く)していきます。
この活動は、花王の重点取り組みテーマ「ごみゼロ」にも貢献します。

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パーパスドリブンなブランド

各ブランドが、コミュニティや社会課題の解決につながる存在意義(パーパス)を掲げ、事業活動を行ないます。

●2020年4月 「Kirei Lifestyle」を体現するブランド「MyKirei by KAO」を発売

花王の考える「Kirei Lifestyle」を体現するブランド「MyKirei by KAO」(マイキレイバイカオウ)を米国で発売しました。シャンプー・コンディショナー・ハンドウォッシュに、フィルム素材の容器の外側に空気を入れて膨らませることで自立し、本体容器として使用することができる「Air in Film Bottle」(エアインフィルムボトル)を初めて採用しました。
この活動は、花王の重点取り組みテーマ「ごみゼロ」や「サステナブルなライフスタイルの推進」にも貢献します。

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●2020年2月 「クリーンビューティ」の考え方を取り入れたブランド「athletia」を発売

カネボウ化粧品の100%子会社であるエキップから誕生した「アスレティア」は「アクティブに生きるすべての人へ。年齢や性別に縛られないこと。ゆらいでももとに戻れるしなやかさを持つこと。動と静のバランスをコントロールすること」を基本コンセプトとしています。原料から素材に至るまですべて、人と社会、自然への影響を配慮した「クリーンビューティ」の考え方を取り入れたブランドです。
この活動は、花王の重点取り組みテーマ「ごみゼロ」や「サステナブルなライフスタイルの推進」にも貢献します。

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暮らしを変えるイノベーション

本質研究の追求により、生活者と社会の課題を解決し、よりサステナブルな暮らしを実現する画期的な製品を生み出します。

●2020年9月 環境に配慮した原料『C-HPC』が2つの賞を受賞
『C-HPC』(カチオン化ヒドロキシプロピルセルロース)は、シャンプーなどのヘアケア製品に配合すると、泡を安定化させることで泡の量を増やしたり、シリコーンなどの油分を均一に行き渡らせて髪をまとまりやすくしたり、また皮脂を吸着させて髪をべたつきにくくしたり、というような目的で使われるポリマーで、セルロースからつくられる植物由来の原料です。化石燃料ではない、使用する際に二酸化炭素を増加させないといった点から、環境調和型素材といわれ、非可食なため食料と競合しないといったメリットもあります。また、環境負荷の少ない製造法の開発にも長年研究を重ねています。このような研究の成果が専門分野の団体から認められ、2020年に2つの賞を受賞しています。

●2020年6月 複合高機能樹脂『LUNAFLEX』の提供を開始
バイオマス由来のセルロースナノファイバー(Cellulose Nanofiber <CNF>)を改質し、各種用途の樹脂に配合することで、少量でも樹脂の強度や、寸法安定性(熱膨張率の低減)を向上させることを可能にしました。この改質CNF配合高機能樹脂を、ユーザーの目的や用途にあわせてカスタマイズした『LUNAFLEX』(ルナフレックス)シリーズとして、提供を開始しています。改質CNF配合による物性の向上で、樹脂使用量の削減と小型化・軽量化といった資源の効率的利用に寄与していきます。

●2020年10月 枯草菌によるタンパク質生産技術を感染症対策に応用へ
枯草菌(納豆菌の近縁種)によるタンパク質生産技術を、抗体など感染症対策に役立つタンパク質の生産に応用しています。この技術は、北里大学、株式会社Epsilon Molecular Engineering(EME)との共同研究による、新型コロナウイルス中和能を持つVHH抗体取得に貢献しました。また、土壌伝播寄生虫症(STH)の治療薬として期待される腸内寄生虫を駆除するタンパク質の高生産にも成功。公益社団法人グローバルヘルス技術振興基金(GHIT Fund)の「マラリア、顧みられない熱帯病の新薬開発」案件として採択された、花王と国際非営利団体PATH、マサチューセッツ大学医学部(UMMS)の共同プロジェクトで、新駆虫薬に向けた研究開発を本格的に開始しています。

責任ある原材料調達

資源保護、環境保全や安全、人権などに配慮した原材料を調達するとともに、トレーサビリティの確保に努め、サプライヤーとの対話を通じ、よりサステナブルな原料調達をめざします。

●2020年10月 インドネシアの小規模パーム農園の支援プログラムを開始

花王と油脂製品製造および販売会社のアピカルグループ、農園(プランテーション)会社のアジアンアグリの3社は、パーム油の持続可能なサプライチェーンの構築をめざし、インドネシアの小規模パーム農園の生産性向上、持続可能なパーム油に対する認証の取得を支援するプログラム「SMILE」(SMallholder Inclusion for better Livelihood & Empowerment program)を開始しました。
この活動は、花王の重点取り組みテーマ「人権の尊重」にも貢献します。

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脱炭素

2040年カーボンゼロ、2050年カーボンネガティブの実現に向け、事業活動における排出量削減に加え、社会の排出量削減や、炭素の固定化を通じさらなる温暖化防止をめざします。さらに、変わりつつある気候に対応した製品・サービスの提供を行ない、脱炭素社会へ貢献します。

●2021年5月 新たな「脱炭素」目標を策定 2040年カーボンゼロ、2050年カーボンネガティブをめざす

脱炭素社会の実現に向け新たな目標を策定し、2040年までにカーボンゼロ、2050年までにカーボンネガティブをめざします。その達成を見据え、SBTi(Science-based Targetsイニシアチブ)から2019年に認定取得した「2.0℃目標」を「1.5℃目標」想定に設定を引き上げ申請すると共に、国連グローバル・コンパクト、SBTi、We Mean Businessが、「1.5℃目標」を設定するよう企業に要請する「Business Ambition for 1.5℃」に署名しました。また、事業の使用電力を100%再生可能エネルギーで賄うことをめざす国際的なイニシアチブ「RE100」にも申請しています。

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●2021年4月 購入電力の再生可能エネルギー比率100%目標年を早期化

温室効果ガス排出量の削減にむけて、自家消費用太陽光発電設備の導入と、購入電力の再生可能エネルギー化を推進しています。購入電力については、2025年までに日本、そして2030年までにはグローバル全体においてすべてを再生可能エネルギーにすることを目標にしていましたが、「脱炭素」を加速するため、日本では2023年まで、グローバルでは2025年までに目標年を早めました。

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●2020年12月 花王・ライオンが協働してスマート物流への取り組みを開始

花王とライオン株式会社は、内閣府が新たな物流基盤の構築に向けて推進している、戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)の「スマート物流サービス」に参加し、サプライチェーン全体の最適化をめざして両社拠点間の往復輸送を開始しました。

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ごみゼロ

原料やプラスチック等の使用量を、製品利用者が適正に使用できる範囲で可能な限り削減するとともに、使用済み容器等や使われなかった原料・製品を再利用・リサイクルし、資源循環型社会を積極的に推進します。

●2020年9月 花王とライオンが包装容器のリサイクルにおける協働を開始

ライオン株式会社とフィルム容器のリサイクルにおける協働を発表し、イトーヨーカドー曳舟店(東京都墨田区)において、使用済みつめかえパックの分別回収実証実験を開始しています。リサイクルに対する消費者の理解と協力を得て、回収システムの検討、リサイクル技術の向上や開発に取り組み、サプライチェーンの構築をめざしています。
この活動は、花王の重点取り組みテーマ「サステナブルなライフスタイルの推進」にも貢献します。

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●2021年1月 廃PETを原料にリサイクルした高耐久アスファルト改質剤が初採用

廃棄されるPET素材(廃PET)を原料として花王が独自の処理を加えたアスファルト改質剤「ニュートラック 5000」が、ウエルシア藤沢用田店の駐車場舗装に初めて採用されました。3月には自治体公道として初めて、静岡県磐田市内の道路の改修に使用されています。廃PETを活用しながら、わずか1%配合することでアスファルト舗装の耐久性を約5倍向上させ、さらに、強度が増すことで、配合したアスファルト舗装からの粉塵の発生を抑えます。
この活動は、花王の重点取り組みテーマ「脱炭素」「大気および水質汚染防止」にも貢献します。

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●2021年1月 花王と京都大学が「使用済み紙おむつの炭素化リサイクルシステム」の実証実験を開始
京都大学と「使用済み紙おむつの炭素化リサイクルシステム」の確立に向け、愛媛県西条市の協力のもと、実証実験を開始しました。実証実験を通して、使用済み紙おむつを炭素素材へ変換し、CO2排出量削減による環境負荷低減に貢献していきます。
この活動は、花王の重点取り組みテーマ「脱炭素」にも貢献します。

●2020年9月 ワンウェイプラスチックの水平リサイクルに向けた資源循環型モデル事業の実証を開始
東京都公募の「プラスチックの持続可能な利用に向けた新たなビジネスモデル」の事業者に採択されました。業界の枠を超えて企業やNPOと連携し、将来的にはつめかえ用フィルム容器からつめかえ用フィルム容器への水平リサイクルの実現をめざしています。

●2020年8月 「モルトンブラウン」がハンドウォッシュのつめかえプログラムを開始

英国生まれの高級ブランド「モルトンブラウン」では、新たにつめかえプログラムを立ち上げ、繰り返し使えるガラスボトルと「ハンドウォッシュ レフィル」コレクションを発売しました。つめかえ用のパウチ1袋をつくるのために使用するプラスチックの量は、通常品の300mlボトル2本分と比べて80%少なく、使い捨てプラスチックの使用量、および廃棄量を削減することができます。
この活動は、花王の重点取り組みテーマ「サステナブルなライフスタイルの推進」にも貢献します。

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●2020年9月 『ビオレu ザ ボディ ぬれた肌に使うボディ乳液』で「らくらくスイッチ」を初採用

『ビオレu ザ ボディ ぬれた肌に使うボディ乳液』において、つめかえ用に開発されたフィルム容器「ラクラクecoパック」につけることで、直接液を出すことができる「らくらくスイッチ」を初めて採用しました。
この活動は、花王の重点取り組みテーマ「サステナブルなライフスタイルの推進」にも貢献します。

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●2020年10月 花王と和歌山市がSDGs推進に関する連携協定を締結
和歌山市とSDGs推進に関する連携協定を締結しました。活動のひとつとして和歌山市の海洋プラスチックの調査とリサイクルの推進に取り組んでいます。

水保全

節水効果の高い処方および製造工程を採用して、花王のすべての製品と業務に関わる水使用量を削減します。

●2020年9月 「中国清潔・節水全国運動」を中国生態環境部と共同で実施

花王の中国現地法人である、花王(中国)投資有限公司は、中国生態環境部宣伝教育センターとの共催で「中国清潔・節水全国運動」を実施しました。持続可能な社会発展の推進をめざし大学生や社会に環境保護を呼びかける、節水キャンペーン「1世帯1年間1万リットルの節水」は今年で9年目になります。昨年のサブテーマは「清潔と美をめざす青春運動」。中国全土の大学において、オンライン上で環境保護対策のアイデアを募集し、活動推進を支援しました。

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大気および水質汚染防止

製品の製造中または使用時に、大気や水系への放出による人や環境への影響を最小化するように配慮します。

●2020年9月 アルカリフリーで水質汚染防止に貢献する業務用洗剤「スマッシュ」発売

花王の100%子会社で、さまざまな業界に向けた業務用製品の提案・提供を行なっている、花王プロフェッショナル・サービスが、厨房油汚れ用洗剤「スマッシュ」を発売しました。落としづらい厨房の油汚れに用いられるアルカリ洗剤は、水質汚染を防ぐため洗浄液の排水時にpHを調整(中和)しなければならず、一方でアルカリを含まない中性洗剤は一般的に十分な洗浄効果が得られません。「スマッシュ」は、アルカリ洗剤と同等の洗浄力を持ちながら中性処方なので安全に作業でき、素材にも優しく、水質汚染防止に貢献します。

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花王のESG戦略「Kirei Lifestyle Plan」

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※社外への発表資料を原文のまま掲載しています。

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