発表資料: 2020年08月19日

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軽い力で押すだけでフィルム容器から一定量の液が出せる「らくらくスイッチ」を実用化

~包装容器のプラスチック使用量削減に貢献するイノベーション~

花王株式会社(社長・澤田道隆)は、2020年9月19日に発売する『ビオレu ザ ボディ ぬれた肌に使うボディ乳液』において、ボトル容器と比較してプラスチック使用量の少ないフィルムでできた容器「ラクラクecoパック」につけて使うと、軽い力で押すだけで一定量の液が出せる「らくらくスイッチ」を採用しました(図1)。この容器仕様により、ポンプつきのボトル容器と比較して、プラスチック使用量を約50%削減しています。

「らくらくスイッチ」の開発と実用化は、花王のESG戦略「Kirei Lifestyle Plan」(キレイライフスタイルプラン)の注力アクションである「リデュースイノベーション」の中の「プラスチックボトルレス化」の取り組みのひとつで、「Kirei Lifestyle Plan」の19の重点取り組みテーマのなかでは、「ごみゼロ」に貢献するものです。

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図1. 『ビオレu ザ ボディ ぬれた肌に使うボディ乳液』から「らくらくスイッチ」で液を出す様子

「らくらくスイッチ」の特長

「らくらくスイッチ」は、フィルムでできた容器「ラクラクecoパック」の口の部分につけて使います。つける部分の反対側には液を出す口、中央にはやわらかいドーム状の部分があります。このドーム状の部分をスイッチのように押すだけで、ポンプを押したときのように一定量の液が出てくるしくみです(図2)。

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図2. 「らくらくスイッチ」の構造

「らくらくスイッチ」をつけると、元々はつめかえ用として開発された、プラスチック使用量の少ないフィルムでできた容器「ラクラクecoパック」から直接液を出すことができます。また「らくらくスイッチ」はドームを軽く押すだけで液が出てくるため、力が弱い人でも楽に使えるなどユニバーサルデザインの観点でも優れた特長を持っています。さらに、液を出しても容器の中に水や空気が入っていかないため、中身が常に衛生的に保たれるうえ、液をほぼ最後まで使いきることも可能になりました(図3)。
「らくらくスイッチ」は、ドームを押すと一定量の液が出てくるという点で、従来のポンプを置き換えることが可能な技術です。プラスチック使用量の少ないフィルム容器の普及を促進する、ユニバーサルデザインの観点でも優れた容器技術として、今後も幅広い商品への応用を検討していきます。

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図3. 「らくらくスイッチ」をつけた「ラクラクecoパック」を最後まで使い切ったときの様子

革新的な包装容器の開発・実用化による、プラスチック使用量削減の取り組み

プラスチックごみ問題に対して、花王はこれまでも、プラスチック包装容器の薄肉化、つめかえの促進、濃縮化、大容量化などによってプラスチック使用量の削減につとめてきました。近年は、削減を加速することをめざして環境配慮と使いやすさを両立する革新的な包装容器を開発・実用化しており、「らくらくスイッチ」もそれに続くものです。
●2016年に、フィルムでできたつめかえ用容器「ラクラクecoパック」を実用化。ボトル容器に比べて* プラスチック使用量が約80%削減でき、製造から使用、廃棄までの過程で生じるCO2排出量も約80%削減しています。また、誰でも簡単に、中身を残さずつめかえられる使いやすい設計になっています。
●2017年に、「スマートホルダー」を発売。「ラクラクecoパック」をこのホルダーにセットすることでボトル容器につめかえる必要がなくなるうえ、「スマートホルダー」は繰り返し使うことができます。「スマートホルダー」の提案により、プラスチック使用量の少ない「ラクラクecoパック」の普及を促進しています。
●2020年4月に、「Air in Film Bottle」(エアインフィルムボトル)を実用化。米国で展開を開始した新ブランド「MyKirei by KAO」(マイキレイバイカオウ)で採用しています。フィルムを3枚重ね、外側に空気を入れて膨らませることで自立する容器として使えるようにしました。ボトル容器に比べて* プラスチック使用量を約50%削減しています。容器の中の液を最後まできれいに使いきることのできる設計です。

  • * プラスチック使用量の比較対象のボトル容器は、日本でシャンプーやボディウォッシュによく採用されている、正立型でポンプをつけるタイプです。

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図4. 「ラクラクecoパック」と「スマートホルダー」(左)、「Air in Film Bottle」(右)

花王のESG戦略「Kirei Lifestyle Plan」とプラスチック循環社会に向けた取り組み

花王は、毎日の暮らしの中で使用する製品を提供する企業の責務として、製品のライフサイクル全体を通じた環境負荷の低減に積極的に取り組んでいます。2019年4月にはESG戦略「Kirei Lifestyle Plan」を策定し、19の重点取り組みテーマを設定。花王グループがこれまでの企業活動の中で培ってきた「よきモノづくり」の思想を「ESG視点でのよきモノづくり」へと高め、環境や社会に配慮した取り組みを強化しています。

プラスチック包装容器に関しては、2018年に花王の姿勢をまとめた「わたしたちのプラスチック包装容器宣言」を公開。2019年9月には、プラスチック循環社会の実現に向けて「リデュースイノベーション」「リサイクルイノベーション」に注力していくことを発表しています。
花王は、ボトル容器からフィルム容器にシフトすることでプラスチックの総使用量を減らすとともに、使用済みのフィルム容器を新しいフィルム容器に再生する資源循環をめざして、研究・技術開発を推進しています。

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花王グループは、今後も、花王らしいESG活動をグローバルに展開し、世界の人々の喜びと満足のある豊かな生活文化を実現するとともに、社会のサステナビリティへの貢献に取り組んでまいります。

※社外への発表資料を原文のまま掲載しています。

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