ジアシルグリセロール油の組成

表1 食用油中のジアシルグリセロール含量

食用油種 ジアシルグリセロール(%) トリアシルグリセロール(%) その他(%)
綿実油*1 9.5 87.0 3.5
パーム油*2 5.8 93.1 1.1
オリーブ油*2 5.5 93.3 1.2
コーン油*2 2.8 95.8 1.4
サンフラワー油*2 2.1 96.0 1.9
ラード油*2 1.3 97.9 0.8
大豆油*2 1.0 97.9 1.1
ナタネ油*2 0.8 96.8 2.4
  • *1 Abdel-Nabey A.A. et al., Riv.Ital.Grasse, 69, 443-447, 1992より
  • *2 D'alonzo R.P. et al., J.Am.Oil Chem.Soc., 59, 292-295, 1982より

表2 ジアシルグリセロールを主成分とするクッキングオイルの脂肪酸組成・油脂組成・物性

脂肪酸組成(%)
パルミチン酸 3.0~3.5
ステアリン酸 1.0~1.5
オレイン酸 38.0~40.0
リノール酸 47.0~49.0
リノレン酸 4.0~5.0
飽和脂肪酸 4.0~5.0
一価不飽和脂肪酸 38.0~40.0
多価不飽和脂肪酸 55.0~58.5
油脂組成(%)
モノアシルグリセロール 0.4~1.0
ジアシルグリセロール 82.0~87.0
トリアシルグリセロール 12.0~18.0
物性
融点 0℃以下
発火温度* 340℃~360℃
発煙温度 215℃~225℃
  • *
    通常の調理条件下で加熱し続け、発火する温度

ジアシルグリセロールは植物油、動物油を問わず、ほとんどの食用油に数%存在しており(表1)、人類が長年摂取してきた食経験豊富な油脂成分であるといえます。近年、酵素処理法による高純度のジアシルグリセロールの生産が可能となりました(表2)。

引用文献

  • *
    1 Abdel-Nabey A.A. et al., Riv Ital Grasse, 69, 443-447, 1992
  • *
    2 D’alonzo R.P. et al., J Am Oil Chem Soc, 59, 292-295, 1982
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