第16回コンテスト(2025年)の作品
花王 Kirei 大賞

Yeung Anya Leeさん(6歳)
お母さんに、「着られなくなった服は、必要な人にあげなさい」と教えられました。売れない古着がたまると環境を汚すからです。私はこの絵で、「古着を寄付して、地球の未来を守ろう。」と伝えたいです。この絵で描かれた“地球の女の子”は、いろんな古着を表していて、きれいな森と鳥のために虹色の布を紡いでいます。

花王 特別賞

Bantita Mungdeeさん(14歳)
森を守るために、地域の人々やこども、大人、いろいろな団体が力を合わせています。思いやりの絆が人間と森を固く結びつけます。まわりの花や自然、動物たちを見ていると一見静かでも、生命に満ち溢れていることがわかります。

自分が見た世界をそのまま表現する作品が多い中、実物とは異なる色で描き、さらに木の中にある実際に目に見えない生命体を表現した点が非常に独創的。強いインパクトとメッセージ性を感じる作品だ。
花王 特別賞

Barra Antasena Wibisonoさん(13歳)
カリマンタン島では、干ばつと森林破壊のせいで、オランウータンたちがジャングルのすみかを失いました。今、そのすみかを守れるのは、雨と人間の思いやりだけです。

インドネシアに暮らす作者が、自然と人間の共生への想いを、強い危機感をもって表現したことが感じられる作品。森林破壊によってオランウータンが絶滅の危機にあるインドネシア。自然と人間との関わりについて深く考えさせられる。
花王 特別賞

Biprojit Sahaさん(10歳)
漁師が静かな水の上に網を投げています。この絵は、川や海のそばで暮らす人たちのために、水をきれいに保つことの大切さを伝えています。

捕らえた魚を愛おしそうに抱く人物は、このあと魚を食べるのだろう。飼育動物に対しては起こり得ない情景だが、人間は野生の命をいただいて生きている。自然との本質的な共生をさりげなく表現した、心に響く作品。
花王 特別賞

髙林 洸希さん(8歳)
いま生きている生物や自然と人間が、いっしょにくらしていけるように考えてかきました。人間がこわしてしまった自然の分、木を植えたりして環境を守りたいです。

グラデーションで表現した色づかいと、あえて生物を特定せず多様な種が共生する未来を描く独特の感性が際立つ作品。各生物の配置の仕方も巧みで、世界に新たな関係を生み出そうとする意志が感じられる。
花王 特別賞

Lam Yui Sumさん(10歳)
環境を守り、次世代へつなぐおもいを表しました。「見張り役」は環境への負担を、壁とひびはその影響を示しています。大きな亀は未来を守る今の姿で、環境がよくなると悲しい顔から笑顔に変わり、次世代に美しい環境を見せることができます。

現代の環境への憂いを大きい亀の表情に、未来への希望を背中に重なる小さい亀たちの表情に託しているのだろうか。未来の世代により良い社会を残さなければならないというメッセージを、豊かな感性で表現している。
花王 特別賞

小礒 道允さん(11歳)
夏の里山の絵で、中央の木は枯れています。ナラ枯れです。僕はナラ枯れ対策の活動に参加しましたが、難しかったです。今も里山の木は枯れています。みんなが里山に来て里山の事を知ってもらうためにかきました。

舞台美術のような世界観を感じる作品。時が変わってもその場にあり続ける木々に対し、こどもたちや鳥は自由に動き回ることができる。その対比が印象的だ。動きがある絵を描くのは難しいが、巧みに表現している。
花王 特別賞

Rachata Kannikaklangさん(13歳)
人間の活動によって、地球は荒れ果て、豊かさを失います。このことが、動物の命、地球温暖化などさまざまな影響を生み出しています。豊かな地球を取り戻すために、私たちは心を一つにして協力し、踏み出す必要があります。

自然保護に踏み出した人類を俯瞰構図で大胆に描いた、メッセージ性の高い作品。地球温暖化を赤い色調で表現しつつ、平和のシンボルである白い鳩が舞う姿も描かれている。その色彩感覚が素晴らしい。
花王 特別賞

Siriphum Meunaphaiさん(14歳)
私たちが協力して自然を守り、次の世代にもその大切さを伝えていけば、地球は美しく、有害な汚染もなくなります。きれいな空気とよい環境が、未来まで続くでしょう。

透明感と躍動感にあふれる作品。中心には、力強く真っすぐに伸びる大木。その周囲には光の輝きと、立体的に描かれた円状の木々が連なり、自然のつながりを想起させる。人や生物を細部まで丁寧に描いている点も素晴らしい。
審査員特別賞 益田氏推薦

Nadia Earlyta Arsyfaさん(12歳)
夜の空はとても静かで自由です。人間も動物も、大自然の中で自由にのびのびと過ごすことができます。

夜の清々しさを表現した作品は本コンテストでは珍しく、その着眼点の鋭さに驚かされた。人間が寝静まる夜間には、実は多くの動物が活動している。そんな夜を心地良いと思う感性に共感した。
審査員特別賞 大久保氏推薦

Jinatta Banjongpisanさん(10歳)
コウヨウジャクは群れでくらし、大きな木に巣をつくります。木は外敵から身を守る強い盾です。コウヨウジャクが安心して大きな家に住みつづけられるように、みんなで木を守り、森をよみがえらせましょう。

「鳥たちの生きる場所を守ろう」というメッセージを、黒い枝と黄色い鳥のコントラストで、シンプルに表現している。中央に描かれた月は、希望の象徴として描いたのだろうか。多様な解釈ができる作品だ。
審査員特別賞 松下氏推薦

Jirapinya Lekklaさん(9歳)
絵に使われたいろんな色は、同じ世界に生き物の多様さを表しています。大きな家、小さな家、めずらしい木々。助け合えば、ともに生きていけます。私たちの手で、よりよい環境をつくりましょう。

パレット上ではなくキャンバス上で色を混ぜ合わせているのが特徴的。さまざまな色の混ざり合いを通して、個性が調和する社会を表現していると感じる。多様性が共存する社会について考えさせられる作品である。
審査員特別賞 バルトロメウス氏推薦

Ng Geraldineさん(15歳)
密猟問題に光を当てたいと思います。捕る側と捕られる側の立場を逆転させ、絶滅寸前の動物たちの立場に立って考えてほしいです。人々の野生動物への共感や敬意を育み、平和と調和の中で共存していくきっかけになればうれしいです。

発想の面白さが光る作品。サステナブルな環境のあり方をテーマに描いていることが伝わる。自分がしてもらいたいことを思い浮かべれば、他者にやさしくできると気づかせてくれる一枚である。
審査員特別賞 綾海氏推薦

Aurgho Chakrabortyさん(9歳)
森は酸素をつくるたいせつな場所で、そこに暮らすいろいろな野生動物の中に、森の命が息づいています。その動物たちの王様が、私たちの大好きなライオンです。ライオンはみんなを導き、幸せを考えています。

ライオンのとても堂々とした表情が印象的。 森を守ろうという強い意志が感じられ、作者の思いがしっかりと表情に表れている。 みんなが好きなライオンが森を守るというシンプルな想いもよい。
審査員特別賞 田中氏推薦

Jillian Josephine Harsonoさん(13歳)
自然のめぐみは、輝くダイヤモンドよりも貴重で尊いものだと知っていますか?そのおかげで、すべての生物が成長し繁栄していけます。すべての生物が存続できるように、自然を守っていかなければなりません。

色とりどりの宝石が植物のようにのび、美しく構成されている。宝石の中には自然や生き物の姿が描かれており、貴重で尊いものを望む人の純粋な想いが、環境を守ることにつながっている。環境保護の理想的な姿を表現されている作品。
審査員特別賞 片平氏推薦

Serena Vera Hoさん(14歳)
木々が空を持ち上げる巨人のように見え、葉の間を白い鳥が木の葉の間を通り抜けるとき、風を感じます。世界にもっと森がふえ、森林破壊や汚れがなくなり、こどもたちが空を見上げたとき、この緑の大聖堂を見られるよう願っています。

「緑の大聖堂」というタイトルながら、緑そのものではなく、それを生み出す幹を力強く描き、描かれていない根の存在まで感じさせる。細やかな木肌の描写から、自然への深い愛情と丁寧な観察眼が伝わる作品である。
花王社員賞

Doan Tung Chiさん(13歳)
木を植えたり、エネルギーを節約したり、環境保護の絵画コンテストに参加するといった小さな行動が、私たちの世界がより環境にやさしく、もっと美しくできるというメッセージを絵に込めました。
優秀賞

Aphinan Sornjindaさん(12歳)
海の美しい自然は、時間が経つにつれて、少しずつ失われています。だから私は、「海を守るチーム」をつくって、海を昔のように美しい姿に戻したいです。
優秀賞

Beh Eenaさん(10歳)
暗い世界から明るい未来につながるドアを開く少女を描いています。木や花があふれ、きれいな川、笑顔の人々が広がる持続可能な未来です。自然を守り、ごみを減らし、もっと環境に優しい町をつくるために協力することが大切です。
優秀賞

Dao Dieu Nhienさん(7歳)
木の緑が大好きです。でも木は、緑を見せてくれるだけでなく、私たちのくらしを守っています。木がなくなると災害が起こります。木を大切にして緑をもっと増やしましょう。私はすべての緑の木々を抱きしめたいです。
優秀賞

Edison Leeさん(12歳)
友だちといっしょに海にもぐって、びんやごみを拾いました。海がきれいになって、カメや魚たちが幸せにくらせるように祈っています。
優秀賞

Faiza Saiara Sabaさん(6歳)
このキリンは色であふれています。まるで自然のまほうのようです。こんな特別な動物たちが野生でかがやきつづけられるよう、守っていきたいです。
優秀賞

Kazi Rafia Nurhan Maheeさん(11歳)
小さな手が柔らかい土にそっと触れ、朝の新鮮な空気に笑い声がひびきます。こどもたちの顔は土で汚れ、目は好奇心で輝いています。みんなで力を合わせて、小さな苗木を一つひとつ地面に植えていきました。
優秀賞

Li Xinyueさん(10歳)
かわいた地球と新しい緑のいのちを対比させています。美しい自然の情景をボトルが支えており、廃ペットボトルは環境に対する負荷を表しています。素晴らしい生態系は人類のあこがれです。
優秀賞

Lim Shan Qianさん(10歳)
ごみがあっても、海辺にはまだいのちがあることを伝えたくて描きました。手前の花は希望と美しさを表しています。砂や海にはごみがありますが、動物たちは生きています。人々がごみをすてないことを願っています。
優秀賞

Maddline Chengさん(9歳)
もし魔法が使えたら、パンダたちに竹と仲間がたくさんいる大きな森をおくります。みんなが毎日しあわせに暮らせるようにしたいです。
優秀賞

Natcha Bai-Bua Nalampoonさん(12歳)
家族と森に木を植えたあとに描きました。木を植えたり自然を守ったりすると、世界はもっと幸せになります。小さな行いが、私たちを取り巻く世界を形作ります。緑豊かな世界を一緒につくりましょう。
優秀賞

Nguyen Ngoc An Thuさん(13歳)
人々は虹のようにカラフルな服を着ています。木々は村の守り神。空には森の精がいて、あたりは緑でいっぱいです。森は生きていてうれしそう。動物たちも見ています。森のパーティーです!世界中に緑を広げたいです。
優秀賞

Phonsiri Saiyingさん(11歳)
人の住む小さな森は、農地をつくるために焼かれることがあります。森がなくなると、小さな鳥などの動物はほかの場所へ行ってしまいます。豊かな森は、生きものたちの美しいすみかです。
優秀賞

Sahaj Chaturbhuj Ramaniさん(12歳)
サステナビリティは心の調和から始まります。お母さんと子の心の中にある宇宙の力を少女の姿で表しました。地球には今、思いやりが必要です。リサイクルを進め、生き物を守りましょう。小さな行動が未来を変えます。
優秀賞

Serah Wan Xin Davidさん(7歳)
動物が大好きで、絶滅しないでほしいと願っています。人間は動物とそのすみかを守り、できるだけ長く生きられるようにしてあげないといけません。地球は、動物や人間、みんなのものです。美しい動物たちと平和に暮らせますように。
「着られなくなった服は、必要な人にあげなさい」というメッセージを、こどもならではの視点で描いた作品。古着が生まれ変わっていくストーリー性のある構成と、卓越した色彩感覚、描写力を高く評価した。