エコにつながる、花王のモノづくり
~「アタックZERO」の場合~

原材料をえらぶところから、ごみとして廃棄されるまでのあいだに、製品がどれだけ環境に影響を与えるのか。
それを客観的にはかるものさしを、LCA(ライフ・サイクル・アセスメント)といいます。
花王は、LCAに基づき、製品にかかわるすべての段階がエコにつながるように取り組んでいます。
ここでは、超濃縮液体洗剤「アタックZERO」を例に、花王の、すべてのエコにつながるモノづくりをご紹介します。

環境のことも考えながら原材料をえらんでいます。

「アタックZERO」をはじめとする洗剤の主な原料は、アブラヤシからとれる油です。
環境にやさしい天然由来の原料ですが、アブラヤシが育つのは、赤道をはさんだ南北緯度10度くらいまでの熱帯地域だけ。
花王は、原材料調達のガイドラインにしたがって、さまざまな動植物が熱帯林ですみ続けていくための環境を守りながら、きちんと管理された原料をえらんで製品をつくっています。
特に、新たな濃縮液体洗剤「アタックZERO」で使われている、新しい界面活性剤「バイオIOS」は、これまで活用が難しかった原料を、独自の技術で使えるようにしたものです。

アブラヤシの木

アブラヤシの実

製品はつくっても、ごみはつくらない努力を。

花王の工場では、「資源はムダなく使う!」が鉄則です。
製品をつくるときに出るプラスチックの切れはしなども資源として再利用したり、燃料に使ったりすることで、工場から出るごみゼロをめざす“ゼロエミッション”を推進しています。
もちろん「アタックZERO」がつくられる工場でも、資源の有効利用に取り組んでいます。
また、国内外の工場では、太陽光発電設備を設置したり、CO2排出量ゼロの電力を使ったりするなど、できるだけ環境に負荷をかけないエネルギーを活用しています。

より多くの製品を、より少ないCO2で運んでいます。

花王では、できあがった製品を店頭までお届けする時も、環境のことを考えて、どんな手段で運ぶかを決めています。
たとえば1トンの貨物を1km運んだ時に出るCO2の量は、船舶だとトラックの約1/5*1 、鉄道だと約1/10*1 になるといわれています。
そこで、遠くまで運ぶ時は、鉄道や船で運ぶようにしています。
このように輸送手段をよりエコなものに置き換えることをモーダルシフトといいます。
またトラック輸送の場合も、荷台や段ボールのつめ方を見直し、どうしたら、より少ない台数で運べるか、を検討しています。
さらに、「アタックZERO」のように、少ない量でも高い洗浄力をかなえる技術によって、製品そのものがコンパクトになると、輸送も効率化され、CO2削減にもつながるのです。

フェリーにコンテナを積み込むトレーラー

使う時のエコを考えて、製品をつくっています。

「アタックZERO」は、少ない量でも高い洗浄力を持ち、すすぎが1回ですむ超濃縮タイプの衣料用液体洗剤です。洗たく機の種類によっても違いますが、洗剤をつくる過程と、すすぎ1回のお洗たくの過程とで、CO2の排出量を従来の衣料用液体洗剤と比べて約32%削減できることがわかっています。*2

花王は、常にお客さまの使いやすさとエコとの両立を考えながら、製品の開発を進めています。

  • * 2 【CO2排出量の計算条件】
    全自動洗たく機(容量8kg)を使用し、衣類量4kg、水量47Lに設定。すすぎ2回設定時は水量計130L、電力計67Wh、すすぎ1回設定時は水量計102L、電力計52Wh。当社従来液体洗剤を100として指数化。
    また、製品は本体容器とつめかえパックの割合を2:8で計算。
    2019年花王調べ

ごみを減らすために、増やし続けているモノがあります。

捨てる時のごみを減らすとともに、プラスチック容器の原料も減らせる、つめかえ・つけかえ用製品。

身近なエコとして、年々、より多くのお客さまにお使いいただくようになりました。
現在389*3 品目のつめかえ・つけかえ用製品をお届けしており、今では、国内の花王製品の約8割を占めています。

  • * 3 2022年12月時点

花王は、LCA(ライフ・サイクル・アセスメント)の視点で、すべての段階でエコに配慮した「アタックZERO」のような製品を開発し、皆さまの暮らしにお届けしていきます。

そして、すべてがエコにつながるモノづくりを、これからも着実に推進していきたいと考えています。

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