第15回コンテスト(2024年)の作品

~絵に込めた想い~

花王 Kirei 大賞

「都市の湿地」

Jinatta Banjongpisanさん(8歳)

都市の中にある大切な森林と湿地を保護することは、生態系がその本来の姿を保ち、澄んだ空気の源として機能することに役立ちます。

審査員講評

森と湿地の大切さを、深い緑と美しいブルーでいきいきと表現している。背景の森に見え隠れする鳥たちも楽しく、色鮮やかな魚や小さな生き物たちから、未来へのメッセージを受け取れる作品である。


花王 特別賞

「生命の木」

Arsen Lashchukさん(10歳)

自然は豊かで、なくては生きていけません。私たちはナイチンゲールの歌声に促され作曲し、本や詩を書きます。美しく力強い自然は魔法のようで、唯一無二のものとして愛し、大切にしなければなりません。

審査員講評

自然が暮らしを豊かにしている様子がよく伝わってくる作品。衣食住だけでなく、音楽などの芸術も自然の声を受け豊かになると表現しているところがとても素晴らしい。まさに環境絵画コンテストにふさわしい絵画である。


花王 特別賞

「森を祝う儀式」

Funsiri Noratadさん(14歳)

森を祝う儀式は、たくさんの動物たちにすみかと食物を与えている森の大切さに気づかせてくれます。注意して環境を保護していれば、農地で動物が邪魔することはないでしょう。仲良く幸せに暮らすことができるのです。

審査員講評

動物の種は、それぞれ大きさが違うものだが、地球の大切な資源の繋がりの中で、ほぼ同じ大きさで描写されているところが印象的だ。生命が共生する上で大事なものがあるというメッセージが力強く表現されている作品である。


花王 特別賞

「ふっかつしたチョウチョ」

新野 隼大さん(9歳)

環境が悪くなって、植物や里山が少なくなってきたからギフチョウが絶滅するかもしれないと思ったので、環境を取り戻して、ギフチョウがいっぱい増えたらいいなと思いました。

審査員講評

絶滅危惧種であるギフチョウの減少に心を痛め描いた作品。主役を堂々と魅力的に描いているが、よく見ると絵具や筆の使い方にもさまざまな工夫が見られ、ギフチョウの復活を心から願う気持ちが非常によく伝わってくる。


花王 特別賞

「みんなで元気に野原をとびまわろう」

瀧野 英樹さん(7歳)

元気なハチが、自然の豊かな美しい草原をとびまわっている姿を描きました。人も動物も、虫も木も花も、みんなが楽しく過ごせて、一緒にとびまわれるような自然の世界を大切にしたいです。

審査員講評

サステナブルな地球環境を考える時、人間以外の動物の目で世界を見なければ分からないことが多すぎる。その目を持っているのはこどもだけであり、ハチの目で世界を見ているこの絵は、大人には描けない作品である。


花王 特別賞

「 自然の色」

Izabella Marusiakさん(6歳)

自然の色は美しくて、いろいろな種類の野生生物であふれています。それは、私たちが自然を守るために一緒にがんばっているからです。

審査員講評

何を描くかではなく、作者がどう感じたかが伸びやかに表現されている。作者を取り巻く環境をそのまま素直に表現した結果、多様な自然世界が表されており、こうした多様な社会を維持するためには何が必要か、考えるきっかけと力を与えてくれる作品だ。


花王 特別賞

「砂漠の最後 - 機械と生命」

Liu, TianLangさん(10歳)

未来の世界でロボットのヒョウがウサギを追いかけている場面を描きました。未来の地球はとても乾燥し、多くの野生動物が絶滅するだろうと想像しました。この絵が、環境保護に目を向けるきっかけになってほしいです。

審査員講評

素晴らしい作品!大災害が起きたあとの地球を、風景とサイボーグの動物を描くことでSF的に描写している。私たちが今すぐ行動を起こさなければ、持続可能な未来はこうなってしまうのかもしれない。美しい風景を描く代わりに、持続可能な生活に対する私たちの視点を、 批評している。


花王 特別賞

「イエンバイ省ムーカンチャイの竹林の手入れ」

Nguyen Lan Anhさん(14歳)

竹は気候変動に対して回復力がとても強いです。他の木に比べて3倍も炭素ガスを吸収するのです。竹林は炭素排出を減らし、経済的な利益をもたらします。みんなでもっと積極的に自分たちの町の竹林の手入れをしましょう。

審査員講評

回復力の象徴である竹林を力強く表現した作品。種まき、繁殖、栽培といった森の周りや中での活動は、地域全体の参加を必要とし、世代を超えたすべての人たちの参加を促す。これは私たちすべてに向けた強いメッセージだ。田舎だけでなく、大都市でも、地球上のどこでも。


花王 特別賞

「 私たちはひとつの家族」

Olexandra Serhiivna Paliiさん(12歳)

世界にはたくさんの家族がいます。動物、鳥、昆虫、そして人間の家族です。もし、私たちが環境を大切にすれば、私たちはひとつの家族になり、世界は調和のとれた美しい場所になるでしょう。

審査員講評

みんながよく知っている生き物である象、鳥、トンボ、カタツムリの家族が、いきいきと描かれている。私たち人間と一緒に、環境を守っていこうという気持ちとやさしさがとてもよく伝わってくる作品。


審査員特別賞 益田氏推薦

「オランウータン」

Dyov Akbar Ikranagaraさん(14歳)

カリマンタン島のオランウータンは、人々が森の木を伐採する計画を断念したことに喜んでいます。オランウータンの暮らす場所と森は、これで安全になります。

審査員講評

カリマンタンの森はもともとオランウータンたちの国。人間がその森をこわしてしまってはいけない。オランウータンと仲良くするために、森を大切にしようという作者の気持ちがしっかりと伝わってくる作品。


審査員特別賞 大久保氏推薦

「森」

Micaela Bertonさん(12歳)

この作品は、未来への希望と祈りを込めたメッセージです。新たな始まりの予感を表現しています。

審査員講評

こどもらしい大らかで優しい眼差しをもった作品。自然の中で共存する生き物たちのなにげない瞬間をいきいきと捉え、自然の中での楽しげな詩が聞こえてくる。太陽、空、雲、トンボがバランスよく描かれ、特にトンボの羽の描写が絶妙である。


審査員特別賞 松下氏推薦

「動物たちのすみかを守ろう」

Sia Cheng Wuさん(7歳)

人間が木を切り倒すので、サルやフクロウがすみかを失っています。風に吹かれて寒い思いをしています。動物たちが暖かく安全に過ごせるように、木を切るのをやめなければなりません。

審査員講評

フクロウを中心とした物語性を感じさせる森が批評的な視点で描かれている。雲、木、風、葉など個別の意味を持った要素が、コラージュのように組み合わされ、融合した結果、未来への希望を見出せるストーリーが読み解けるようだ。


審査員特別賞 オヤマダ氏推薦

「本を読んでつなげる未来」

西村 日和さん(9歳)

読書で出会って大好きになった動物や植物を描きました。調べてみると、環境破壊で動植物が危険な目にあっていることを知りました。動植物を守りたいので、これからもたくさん本を読んで、守る方法を知りたいです。

審査員講評

本を読んで出会った動物や植物から、どんどん環境について知ったり考えたりし始めたというプロセスに、とても感銘した。いろいろなことから自然や環境について考えることの大切さを教えてもらえる作品。


審査員特別賞 シュナイダー氏推薦

「苗木の力」

Phakwaran Kaewkhaoさん(15歳)

小さな苗木が人の手によってひとつになり、大きな力となります。まるで木陰を作り枝を広げる大きな木のように、生き物や環境に恵をもたらすのです。

審査員講評

この絵は、すべての生き物の源である種まきにおける無数の人々の役割を、シンプルな描写で表現している。小さな苗木を両手で持ち、心に寄り添う姿は、永遠に続く命の循環に対する人々の献身を力強く表現している。この呼びかけに、私たちは耳を傾けるしかない。


審査員特別賞 バルトロメウス氏

「サステナビリティの拡大につながる小さなことから始めよう」

Kannapat Kanjanapanさん(14歳)

お互いに力を合わせ、小さなことから環境づくりを始めて、雄大な自然に育てていくのだというメッセージを絵に込めました。苗木を植えることが始まりで、それが大きくサステナブルな森に育っていくのです。

審査員講評

上からの視点で、人間や動物たちが森の中で活動しているのが見える。人間が小さな木を植えようとしているのは、木を育ててより良い環境を作りたいという願いからだ。すべての種がよりよい暮らしを創造するために協力していくことを、上から俯瞰しているような感覚を与える。


審査員特別賞 田村氏推薦

「町の中の楽しい景色」

Kara Leeさん(9歳)

私と家族は、ゆったりと楽しそうに泳ぐ小さな魚とカモを眺めています。生活の楽しみはこんなところから生まれるのです!

審査員講評

作品に複雑なメッセージはなく、のびのびと生きている生き物を見ることが楽しいというシンプルさが良い。人間たちはアイスやジュースを手に取り楽しそう。生き物も人間も、のびのびと生きていける未来が理想であるというメッセージが伝わってくる。


審査員特別賞 田中氏推薦

「起こりうる変化」

See Liang Yi Laneyさん(10歳)

私はある横断幕からインスピレーションを得ました。それを見たときに真っ先に頭に浮かんだイメージを描きました。私たちの暮らし方を変えて、自然が大切に守られる世界にしていけたらいいなと思います。

審査員講評

こどもたちが手をとりあっている手と、地球を大事にするという行動の手が結びつくことで、資源である水が絞り出されている。そこから豊かな環境が提供されるというメッセージが、わかりやすく表現され、見ているものの心に届く作品。


審査員特別賞 片平氏推薦

「希望の船に乗って」

Chen Yu Heさん(9歳)

ひとつしかない地球の環境を一緒に守る努力が必要です。希望とともにすべて小舟に積み込み、時間のオールを手に努力を積み重ねて、自然環境が共生するという目標に小さな一歩を踏み出し進んでいきます。

審査員講評

明るい未来にはすぐにたどり着けるわけではなく、皆で力を合わせる必要がある。時間と努力の蓄積が大事だというメッセージを、希望の船と時計の針になぞらえたオールで表現したアイディアが非常にユニークである。


社長特別賞

「Heading into the future(未来に向かって)」

大竹 芽依さん(14歳)

すべての生き物が未来に向かって豊かに生活していくためには、サステナブルな環境をつくっていくことが大切だと思いました。なので、自然豊かな世界から未来に向かっていく動物たちを表現しました。

社長からのメッセージ

多様な動物や植物などのエレメントが、自然の環の中で一体化して描かれており、「共生」が鮮やかに表現されている。サステナブルな環境への想いが、自然のもつ美しい色合いで描かれていてとても素晴らしい作品だ。 


社員特別賞

「サステナブルな暮らしの木」

Rahma Nabila Zahraniさん(11歳)

木は成長、強さ、不滅の象徴で、私たちに命の源を与えてくれます。だから、木を不用意に切ったり、廃棄物やゴミを捨てたりしてはいけません。サステナブルで健全な環境のために、不用意に伐採しないでください。

社員からのメッセージ

黒い木の切り株と生命にあふれる中央の木のコントラストがとても美しく、さまざまな命が表現されていて素晴らしい。森林を守ることがサステナブルにつながることに共感できる。


優秀賞

「世界の美しさと活気へのあこがれ」

Aiden Tsaiさん(7歳)

審査員講評

花に囲まれて飛んだり跳ねたりと、楽しい気持ちが伝わってくる。花や背景の描き方も工夫されており、作品を魅力的にしている。


優秀賞

「私の大好きなカラフルな熱帯雨林の花」

Bethany Semeera Gamalathgeさん(7歳)

審査員講評

画面いっぱいの鮮やかな花々に混じって、楽し気な生き物たちが描きこまれている。共生の素晴らしさを美しく力強く表現している。


優秀賞

「環境の河」

Chen Yuxinさん(12歳)

審査員講評

木の葉を陸地に、幹は道に見立て、それに沿って家々が並ぶなど、自然と人間の営みが一体であることを見事に表現している。


優秀賞

「ケラ・ポラ」

Dayani Sachindya Himaransi Yaddehigeさん(14歳)

審査員講評

有機栽培の農産物のマーケットを描いた作品。色鮮やかに描かれた画面から、現地の活気や収穫を喜ぶ気持ちがよく伝わってくる。


優秀賞

「音楽家」

Divna Ivanovaさん(8歳)

審査員講評

自然に向かって歌いかければ、自然も歌い返してくれるというメッセージが込められている。生き物や人物の描写もユニークである。


優秀賞

「地球のために食品廃棄をやめよう」

Ellena Lauretta Susantoさん(15歳)

審査員講評

テーマは食品廃棄への警鐘。単に食糧不足につながるだけではなく、地球環境全体にとっても影響がある、という本質を捉えている。


優秀賞

「血管の流れは未来への証人」

Graciella Thomasさん(6歳)

審査員講評

環境保護のためのさまざまな行動がひとつひとつの手の中に描かれている。自分たち自身の行動や学びが大切であることが表現されている。


優秀賞

「見て、私たち可愛い?」

Guan Yanshuoさん(7歳)

審査員講評

それぞれの動物の描き方がとても工夫されている。動物たちと出会えたうれしさや、大切にしたいという気持ちが溢れ出ている。


優秀賞

「1限目、ESD。」

隅井 晴架さん(15歳)

審査員講評

サステナビリティに関する授業の様子。地球の現状について真剣に学ぶ様子とその大切さが、特徴的な構成で描かれている。


優秀賞

「分かち合わなければ」

Jovanna Zhao Mengheさん(12歳)

審査員講評

動物たちとの共存が重要であることを描いている。下から見上げたアングルや画面構成がユニークで、引き込まれそうな魅力がある。


優秀賞

「木を植えて森をつくろう」

Kanok-on Ket-inさん(12歳)

審査員講評

将来の豊かな環境のために苗木を植える様子が幻想的に描かれている。近寄ってみると、表現の細やかさや工夫に感心させられる。


優秀賞

「荒れ果てた世界を自然で満たそう」

大谷 一馬さん(10歳)

審査員講評

左側に描かれた、花木がいっぱいの世界が目指したい未来。力を合わせることでかなえていきたいという願いがよく伝わってくる。


優秀賞

「私の目に映る海の世界」

Liao Yu Linさん(8歳)

審査員講評

想像の海と違い、サンゴの白化や海洋ごみの現実に心を痛めて描いた作品。タッチも工夫されていて、海を守りたい気持ちが伝わる。


優秀賞

「リサイクルボトルから未来を創る」

Low En Ning Tessaさん(8歳)

審査員講評

プラスチックを再生してファッションに。資源再生だけでなく、アイディアを加えることで意味が深まることが明るく描かれている。


優秀賞

「幸せの声」

Lv Xinyingさん(6歳)

審査員講評

環境も自分たちの文化も共存できるように守ることが幸せにつながることを、伝統的な提灯を流れるような構成で配し表現している。


優秀賞

「ミツバチやチョウと暮らすのが私の将来の夢」

M.T.G.Amithabha Chandrabhanu Tholangamuwaさん(8歳)

審査員講評

自然界にとってミツバチや蝶は大事な存在。溶け込むように描かれた自分自身から、人間も自然と一体であることが表現されている。


優秀賞

「昨日、今日、明日が大切な理由」

Maria Felicity Tejadaさん(12歳)

審査員講評

生態系の長い歴史と、すべての生物が不可欠であることを緻密なタッチで、一枚の絵にまとめ上げた表現と構成力に感心させられる。


優秀賞

「都会の森」

Navalant Ruanthaweeさん(9歳)

審査員講評

温暖化の影響を減らしてくれる樹木と家々が美しい配色で描かれている。隙間ない構成からも、共存の大切さがよく伝わってくる。


優秀賞

「いつか会えることを願って」

Ngan Hong Yuさん(9歳)

審査員講評

水彩の背景とペンで描かれた生物の組み合わせが美しい。大人になるまできれいな海であってほしいという強い願いが伝わってくる。


優秀賞

「プペオ族の森を守る誓い」

Ngo Minh Tuanさん(12歳)

審査員講評

森を守るよう、長老が子孫に伝える儀式。森は豊かさや幸せをもたらしてくれ、伝統を代々守っていこうという想いが感じられる。


優秀賞

「楽しい環境保護」

Nguyen Nhat Kim Nganさん(8歳)

審査員講評

人間は地球の一員であり、だからこそ自然を守る役割と責任があるのだというメッセージが、明るい配色で力強く描かれている。


優秀賞

「託された地球を大切に」

Peter Granićさん(6歳)

審査員講評

人々の頭がひとつの世界になり、中に調和した自然が描かれた大胆な構図。皆が自覚して行動するべきだとユニークに表現している。


優秀賞

「光る植物」

So Ngo Hei, Haydenさん(11歳)

審査員講評

植物のつるにも見える緑のラインがさまざまなメッセージになっている。背景にびっしり描かれた模様も作品をユニークにしている。


優秀賞

「私たちみんな、そして美しい森林と環境」

Suthida Sophapさん(11歳)

審査員講評

大切な森と水を守るために植樹して共生しようというメッセージ。隅々まで丁寧に描かれており、ブルーの美しさを引き立てている。


優秀賞

「日陰」

Tanomkwan Chotiprapatさん(13歳)

審査員講評

自然をひとつの生命体として中央に、周囲には人間の営みが描かれ、自然環境なくしては存在できないことを個性的に表現している。


優秀賞

「共に生きる」

Tay Qi Yinさん(15歳)

審査員講評

作者は都会であっても動植物と平和に共存したいと望んでいる。夕日の逆光の中で理想の世界が描かれ、印象的な作品になっている。


優秀賞

「新しい森」

Wang Yileさん(11歳)

審査員講評

生態系の新たな保全方法を問う作品。さまざまな色調の緑や黄緑を使い分け、勢いのあるタッチで、自然をいきいきと描いている。


優秀賞

「環境を守り、空気の神が創り出した自然を楽しもう」

Wong Yun Yeeさん(10歳)

審査員講評

自然との幸せな共存が、大胆な構図で楽しそうに描かれている。スクラッチの技法や、中央に光が射すような表現も工夫されている。


優秀賞

「最後の木」

Wu Bo Tingさん(9歳)

審査員講評

最後になってしまった1本の木と泣く人々を印象的な配色で描いている。自然を傷つけていることへの警鐘を象徴的に表現している。


優秀賞

「サステナブルな社会のために世界中の生き物を大切にしよう」

Yalinda Kuttiyonさん(10歳)

審査員講評

すべての命あるものとの共生を訴える作品。調和した世界をはかなげなクラゲに見立て、白い線を印象的に用いて美しく描いている。

Page Top