第12回コンテスト(2021年)の作品
“いっしょにeco” 地球大賞
(7歳)
この絵は、私がお母さんと一緒に行った森で足をケガしているキリンを見つけたところです。包帯を巻いてあげて、キリンと友達になりました。
森は動物たちの家です。私たちは動物たちと友達になって助けてあげなければなりません。
“いっしょにeco” 花王賞
(10歳)
バスよりも車に乗るほうが空気がたくさん汚れてしまうこと、ガムを床に落とすと分解されるまでにとても時間がかかります。私の愛すべき天使によって、すべての汚染をなくし、失われた自然の美しさをとりもどしたいです。
日が沈む前に景色が黄金色に輝く時間がある。忙しい日々を過ごしているとつい忘れてしまいがちだが、何気ない日常の中にも美しい瞬間や幸せが転がっているのだということを思い出させてくれる一枚。
“いっしょにeco” 花王賞
(10歳)
愛情を持って環境を大切にする必要があります。私は森や動物が大好きで、世界中のすべての人々もそうであってほしいです。そうなれば、森や動物をそまつにすることはできません。私たちは自然とともに楽しく暮らし、共存することができます。
都会側から自然を眺め、自然の美しさを尊ぶ作品が多い中、自然側から都会を眺めており、類を見ない発想の転換、視点の立て方がユニーク。自然や動物たちとも仲良く暮らせるような都会にしなければならないというメッセージも受け取った。
“いっしょにeco” 花王賞
(6歳)
私は動物たちや地球が大好きなので、たくさんの木、キリン、ライオンたちを描きました。動物たちにとって快適なすみかがあり、地球の環境もよりすばらしいものとなるよう、私たちにはたくさんの木が必要です。
木の枝の分かれ方がとても自然で、その観察力には驚かされた。この風景を見ている自分自身もまた自然の一部なのだということが伝わってくる。大人が望む世界ではなく、自分が感じた世界をのびのびと描いている。
“いっしょにeco” 花王賞
(14歳)
セミは命を終えると、土に還って植物の栄養となります。地球上のさまざまな生き物の命がずっと続くように、私たち人類はみんなで環境を守り、地球環境を壊さないようにしていかなければならないのです。
「生と死」を題材にした作品。サステナブルという言葉は持続可能と訳されているが、本来の意味は循環し続けること。生と死のサイクルが続き、命が受け継がれていくことこそがサステナブルであり、そのことが見事に表現されている。
“いっしょにeco” 花王賞
(7歳)
環境を持続可能なものにするには、誰か一人でやるのではなく、みんなで森をまもり、自然をつくり、汚染を減らすといった「協働」が必要です。持続可能な暮らしをしていけるかどうかは、私たちみんなの手にかかっているのです。
多くの環境問題にさらされている中、「緑にあふれた美しい地球を守っていきたい」という切なる願いを訴えかけている作品。地球が手形で描かれており、「みんなで手を取り合い、力を合わせれば美しい世界になる」というメッセージも伝わってくる。
“いっしょにeco” 花王賞
(13歳)
インドの古い経典によると、自然界の五元素が創造、生存、サステナビリティーを司っています。未来の世代のために、私たちはこの古来の知恵を大切に守っていく必要があり、地球上の生き物を存続させる唯一の方法です。
色のコントラストが美しく、思わず目を奪われた。「大地、水、火、空、風」という、インドに古くから伝わる自然の5つの要素が命を守っており、そこにサステナブルのヒントがあるということが見事に表現されている。
“いっしょにeco” 花王賞
(7歳)
木の枝や根から環境にやさしい世代が生まれます。仲のよい友達と一緒に本を読むというグループ活動の様子を描いた作品です。私たちの物語は、環境にやさしい活動の中でいつまでも続いていきます。さあ、夢中で本を読もう。
木の上の子どもたちが、それぞれのタブレット画面を見ている。「オンラインとオフライン」「自然とテクノロジー」が混在したユニークな作品。科学技術の存在の否定ではなく、自然とテクノロジーは共存していけることを、子どもながらの視点で描いている。
“いっしょにeco” 花王賞
(10歳)
人と大自然の間には、言葉では表せない密接な関わりがあり、自然界が生きながらえていくためには、人類が自然に優しくしなければなりません。環境を保護するだけでなく、人と自然が調和できれば、すばらしい明日を創ることができます。
自然が大好きで、大切にしたいという作者の想いとともに、動物や自然と共存することのすばらしさや尊さも感じ取れる。少女の髪の毛や動物の中にコンクリートのビル群や美しい自然がコラージュのように描かれ、自然と都会の融合を強調しているのも興味深い。
益田 文和 審査委員長推薦
(6歳)
美しい緑色の背景が動物たちを際立たせ、絵に奥行きを生み出している。水平と垂直に描かれた木で分割された画面構成も面白く、そのセンスがうかがわれる。この感性を失わないでほしい。
大久保 澄子 審査員推薦
(6歳)
鳥やラッコ、魚などさまざまな動物が描かれている。自分が感じていることを素直に、自由な手法で表現している点を評価した。空と氷山の色づかいや星の描き方も美しい。
松下 計 審査員推薦
(10歳)
作者の気持ちが素直に表現された説得力のある作品。木の実や葉などを、絵の具の原色を活かして描きつつも、ひとつのまとまった世界をつくり上げるという高度なテクニックが光っている。
オヤマダ ヨウコ 審査員推薦
(12歳)
ペットボトルを集めてつくられたウミガメの生き生きとした表情や子どもたちの笑顔から、未来への希望が感じられる。海洋ごみを問題視するにとどまらず、一歩先の提案をしているようだ。
細川 泰徳 審査員推薦
(7歳)
「こういう未来であってほしい」という願いが明確に伝わる作品。今回のテーマを、みんなで一緒に一生懸命働き、次に備える行動をする「アリ」に託している点に、作者の視点の鋭さを感じた。
片平 直人 審査員推薦
(10歳)
自転車は環境に優しく楽しい乗り物であることをダイレクトに表現した作品。顔を描かないことで逆に絵を見ている私たち自身を投影でき、自分事として取り組むべきだというメッセージを受け取った。
優秀賞
(7歳)
絵の上部には地球環境を改善するためのアイデアが、その周りには顔や手のようなものが数多く描かれている。アイデアを集め、みんなで何かをやるんだというメッセージが力強く伝わってくる。
優秀賞
(6歳)
プラスチックごみの問題をデザイン的に美しく描きつつも、子どもなりに問題視していることが感じ取れる。差し色に赤を使うことで、全体のブルーを引き立てる絵画的センスがすばらしい。
優秀賞
(9歳)
「環境を汚染すると、そのまま自分に返ってくる」ということをストレートに訴えかけている。本質がうまく絵に落とし込まれており、言葉で説明するよりも、はるかに現実を突きつけられる。
優秀賞
(7歳)
森に棲む動物たちが木に隠れてこちら側を見ている構図や、中央の木の幹から画面いっぱいに枝が伸びている表現の仕方が独特。子どもならではの世界感がのびのびと描かれた作品である。
優秀賞
(6歳)
世界中が集合住宅のように集まっているという発想がユニークで、作者の観察力や提案力の高さを感じる。スペースを埋めるように描かれたモチーフのバランスや、人物や動物の陰影のつけ方が絶妙。
優秀賞
(13歳)
日本の四季を丁寧に描き、日本らしさや日本の美を表現したい気持ちが伝わってくる。季節ごとに描き方が異なる点が興味深い。さまざまな技巧を取り入れており、画力の高さがうかがえる。
優秀賞
(9歳)
ペットボトルをガリバーの物語に見立て、プラスチックごみ問題の重大さを訴えている。一方で、小人たちは悲観的な雰囲気ではなく、みんなで力を合わせれば解決できるという前向きな作品だ。
優秀賞
(9歳)
勇者のような恰好をした少女が地球を抱きしめており、「地球は私が守る!」という強い気持ちが伝わってくる。虫の顔で地球の目を、魚の胴体で地球の口を表現している点も非常にユニークだ。
優秀賞
(11歳)
あらゆる生命は海から生まれ、進化し、人間が文明をつくってきたというストーリーが一枚の絵の中に収められている。神話的な雰囲気や不思議な空気感を醸し出す表現の仕方が優れている。
優秀賞
(7歳)
「同じ木にメロンやスイカは実らない」という常識に縛られず、自然をひとつのものとしてとらえ大胆に描いている。水を大切にしようという想いもストレートに伝わってくる。
優秀賞
(10歳)
植物や自然は空気と水がなければ成り立たない。その大切さが中心に描かれた水や上部の虹でうまく表現されている。水の周りに描かれた光景も楽し気で、希望を感じる作品だ。
優秀賞
(9歳)
植物の種の循環を描いた作品。風の流れや雰囲気など、見えないものも筆の動きで表現しており、どこか印象派に通じるものがある。色使いや構成も独特で、不思議な魅力を放っている。
優秀賞
(14歳)
植物の苗を三世代にわたって引き継いでいる様子が描かれており、世代を超えて自然を大切にしなければならないというメッセージが読み取れる。人間やフレームの描き方が独特で魅力的だ。
優秀賞
(15歳)
廃棄物の塊が魚を飲みこもうとしている表現がユニーク。海洋ごみが増え続け、魚たちが危険にさらされている状況を非常によく描写している。細部まで緻密に描かれている。
優秀賞
(9歳)
目に映るものを独自の視点で観察し、自分なりのストーリーに落とし込んで表現している。そのストーリーをどう解釈するかは見ている人次第。想像を掻き立てられ、わくわくする作品だ。
優秀賞
(7歳)
本人が思い描いた美しい世界が、上手に抽象化し表現されており、伝えたいメッセージが楽しく伝わってくる。多くの色が見事なバランスで配色されており、目を惹く作品だ。
優秀賞
(14歳)
植物の発芽という小さな現象を拡大して描いた作品。命が芽生えた希望あふれる瞬間を、淡いトーンで、静かに伝えている。このようにつぶさな視点から世界をとらえることもできると気づかされる。
全体的にきらきらとした印象で、「こんな世界であってほしい」という強い願いと未来への希望を感じられる作品だ。自然や動物たちは人間が味方かどうか試しているのだというメッセージも感じられる。トントンと点描で描くリズムや楽しさにあふれている。