2015年末までに、花王グループの消費者向け製品に使用するパーム油は、持続可能性に配慮した、ミルまで原産地追跡可能なもののみを購入することをめざします。
【完了;パーム油ミル(パーム油搾油工場)までのトレーサビリティを確認、2017年ミル所在地図公表、2019年度ミルリスト公表】
2020年までに、農園(プランテーション)、サプライヤー(ミル、リファイナリー)および第三者機関との協働により、原産地の森林破壊ゼロを十分に確認します。私たちは、保護価値の高い(HCV*1 )森林、炭素貯蔵量の多い(HCS*2 )森林および泥炭湿地林の開発に加担しません。
【継続;パーム油ミルの特定と周辺の森林破壊モニタリングを完了、リスクの高いミルの調査を継続】
2020年までに、花王グループの消費者向け製品に使用するパーム油は、持続可能性に配慮した、農園まで原産地追跡可能なもののみを購入します。
【継続;2020年消費者向け製品に使用されるパーム油をRSPO認証油に100%切り替え、さらにその他産業用途にも使用拡大を進めています。一方、農園まで原産地を追跡する努力を継続】
2020年までに、花王グループ工場のRSPO*3 SCCS*4 認証取得をめざし、花王グループの追跡可能なサプライチェーンの構築に努めます。
【完了;花王全工場のSCCS認証取得(2018年)】
花王は2020年までに、花王製品に使用する紙・パルプ、包装材料および事務用紙は、再生紙、または持続可能性に配慮したもののみを購入することをめざし、古紙パルプ以外のパルプ(バージンパルプ)を使用する場合は、2020年までに、原料木材産出地の追跡可能なパルプのみを購入することをめざしています。
2019年の進捗は以下のとおりです。
トレーサビリティの確認:100%*1
内、認証品:91%*2
国内で使用するコピー用紙は98%が持続可能に配慮した紙(グリーン購入品)に切り替わりました。
また、国内事業所で使用するペーパータオルおよびトイレットペーパーのFSC認証品化を進め、国内8事業所にFSC認証ペーパータオルを、国内7事業所にFSC認証トイレットペーパーを導入しました。
Sedexを活用した持続可能性モニタリング実施のため、サプライヤーに対してSedexへの加盟、質問への回答、花王との接続を要請しています。
2019年末時点で、グローバルでサプライヤー1,812サイトが接続し、購入金額の56%をカバーしています。日本では566サイトが接続し、購入金額の66%をカバーしています。そして、接続したサプライヤー(2019年11月時点)に対して、Sedexアセスメントツールによるリスクアセスメントを実施しました。
総合評価 | SAQ回答率*1 | Sedexリスク評価*2 | 花王評価 | 割合 |
---|---|---|---|---|
S | 80%以上 | Low | 優 | 25% |
A | 80%以上 | Low | 良 | 40% |
B | 80%以上 | Medium or High | 要改善 | 15% |
C*3 | 80%未満 | - | 要回答 | 10% |
-*4 | - | - | 10% |
なお、Sedexへの加盟が困難なサプライヤーに対しては、Sedexを補完するツールとして、独自の調査票(花王SAQ)も活用しています。法令遵守・人権・取引慣行等の社会的責任の項目と汚染防止(大気、水等)を含めた環境方針・環境目標・各種管理等の環境保全の項目を全面改訂し、2018年より海外関係会社の直接材サプライヤーの一部、国内機器サプライヤー、間接材サプライヤー(景品の製造・販売会社)について運用を開始し、2019年は国内直接材サプライヤーの一部にも拡大しました。
また、新規サプライヤーの採用にあたっても、同様のアセスメントを実施しています。
サプライヤーに持続可能性の改善を促すため、Sedexのアセスメント結果をフィードバックしました。総合評価が“A”以上となるように、改善を要する項目について取り組みの見直しを求めています。また、接続がなく評価できないサプライヤーには接続と回答を求めています。2019年はその内の日本サプライヤー21社と面談し、花王のESG戦略におけるSedexアセスメントの重要性を説明し、接続と回答を求めました。
CDPの気候変動、水および森林の各プログラムに回答しました。2019年は、気候変動がA、水がA、森林(木材、パルプ)がA-という高い評価を得ました。
2019年は「気候変動」、「水」、「森林」の3プログラムを実施し、「気候変動」について海外関係会社のサプライヤーの拡大を進めました。
2019年の回答率は「気候変動」が73%(239社回答/327社依頼)、「水」が70%(67社回答/96社依頼)、「森林」が85%(28社回答/33社依頼)でした。
2020年もこれら3プログラムを継続します。
2019年の国内のベンダーサミットにおいては、239社のサプライヤーに参加いただき、花王の事業状況とともに持続可能で責任ある調達の取り組みであるCDPサプライチェーンプログラムへの積極的な協力およびSedexへの加盟を依頼しました。また、2016年からお取引先表彰制度を開始しており、「品質」「価格」「納入」「情報提供」「経営・サステナビリティ」の観点で優秀なサプライヤーを表彰しました。
海外関係会社においても合計267社のサプライヤーに参加いただき、ベンダーサミットを開催し、優秀なサプライヤーを表彰しました。
(単位:社)
国内開催 | 海外開催 | 合計 | |
2015年 | 214 | 285 | 499 |
2016年 | 246 | 279 | 525 |
2017年 | 245 | 258 | 503 |
2018年 | 243 | 230 | 473 |
2019年 | 239 | 267 | 506 |
2019年は不適合材料削減を目的に包装材料メーカー4社との意見交換を実施しました。また、原材料メーカーで品質トラブルが発生した場合、花王研究部門の協力のもと、是正策を講じるとともに抜本的な品質改善に向けた協議を行なっています。
(会社数)
実施年度 | 原料 | 包装材料 | 機器 | 合計 |
2004年 | 53 | 45 | 46 | 144 |
2007年 | 48 | 37 | 44 | 129 |
2010年 | 55 | 68 | 44 | 167 |
2013年 | 71 | 59 | 45 | 175 |
2016年 | 78 | 69 | 52 | 199 |
3年ごとに調査を実施しています。
2019年は実施年にあたりましたが、購買部門の体制変更を進めたことから、2020年の実施を予定しています。
購買部門の社員一人ひとりが社会や環境との関係を認識し、行動を変革するための教育として、環境社会検定試験®(eco検定®)の受験を推進しています。
2019年の部門在籍者のeco検定の累計合格者は79%でした。
2019年の達成率は90%でした。早期の100%達成をめざして推進します。
製造会社の所在地 | 原料 | 包装材料 | 最終製品 | 合計*4 | 購入額比率 |
日本リージョン*1 | 496 | 234 | 237 | 828 | 62% |
アジアリージョン*2 | 580 | 336 | 53 | 949 | 24% |
EMEAリージョン*3 | 439 | 50 | 47 | 521 | 8% |
アメリカリージョン | 266 | 20 | 44 | 326 | 6% |
合計 | 1,781 | 640 | 381 | 2,624 |