女性活躍推進の取り組み

最も多くの人財に関わるダイバーシティ要素として、女性の活躍は花王の成長に不可欠という考えのもと女性活躍推進活動を進めています。「すべての社員が思い込み*1 を超えて、個人の意欲と能力が十分に発揮され、性別によらず自分らしく活躍できる職場環境の整備と風土醸成」という方針をかかげ、さまざまな意思決定の場に多様な視点が入ることをめざします。その実現に向け、女性管理職比率と女性社員比率に差のある日本においては、3つの重点アクション「リーダーをめざす、担える人財の育成」「意欲高く働くための育児両立支援*2 」「バイアスのない育成や登用を実現するマネジメント教育」に取り組んでいます。

  • * 1 性別役割分業意識、リーダー像など
  • * 2 育児両立支援(サステナビリティレポート2023 P220)に詳細記載

リーダーをめざす、担える人財の育成

女性リーダー研修(日本花王グループ)

女性社員のキャリア意欲向上や視座の拡大、他社メンバーとの協働を通じた学び・ネットワーク構築に向け、外部女性団体主催(NPO、公益社団法人)のリーダー研修、他社と合同で企画運営している異業種勉強会への参加機会提供などを行っています。参加者から、「自分の行動指針ができた」「異業種とのネットワーキングにより視野がひろがった」などの声を受けると共に、職場からも参加者のよい変化に関する評価を得ています。

キャリCafé(Women’s Career Café)(花王(株))

女性社員が前向きに「リーダーになりたい」と思える気づきを得て、自分らしいリーダー像について考えること、また共感し合える仲間づくりをねらいとして、社内女性フェローとの少人数の座談会「キャリCafé」を昨年に引き続き実施しました。「大先輩の経験談やアドバイスがキャリアを発展させるヒントになった」「同世代女性リーダーとの悩みや実践の共有は、とても励まされ前向きになれた」など、参加者に高い満足度と意識の変化をもたらしました(参加者の100%が満足、90%がキャリアへの前向きな意識の変化あり)。

女性マネージャー異業種勉強会(花王(株))

社内の女性フェローが他社の役員と連携し自主的に企画・運営している異業種勉強会に参画しています。2022年度は幹事会社として「ニューノーマル時代に発揮する、しなやかな私たちの力」のテーマにてパネルディスカッションおよびグループディスカッションを実施しました。23社、約100人の女性マネージャーが参加し、双方向の意見交換により、管理職としての意欲向上と異業種ネットワーク構築につながりました。

多様性推進プロジェクト(花王グループカスタマーマーケティング(株))

多様な人財が創造性を発揮し得る組織風土の実現に向け、同質化された組織風土から多様性・柔軟性・公平性を備えた変革型の組織風土への転換をめざし、2021年度より選抜型のプロジェクトを開始しました。女性を中心とした参加メンバーに対し、自身の成長につながるさまざまな場を提供することで高い視座、経営視点の形成を図り、『変革の先駆者・先導者』としての“チャレンジ”実践につなげると共に、次世代を牽引する人財として育成しています。

バイアスのない育成や登用を実現するマネジメント教育

ダイバーシティマネジメント教育(日本花王グループ)

新たに管理職に登用された社員を対象に、ダイバーシティマネジメントに関するeラーニングを実施しています。また、メンバーの多様性を組織の力とするために重要な要素である心理的安全性やアンコンシャスバイアスに関する理解を深める活動を進めています(詳細はサステナビリティレポート2023 P224)。

女性活躍への理解促進(日本花王グループ)

3月国際女性デーに合わせて、啓発動画「女性活躍について考えよう」を配信し、女性活躍推進の目的やそれを阻害するアンコンシャスバイアス等の要因、乗り越えるためのヒントを伝えました(視聴数約700回)。「女性活躍推進が女性だけのメリットではなく、男性を含めたすべての人の活躍を応援する活動であると理解した」等多くの反響が寄せられました。

Gender Pay Indicators

女性活躍のひとつの指標であるGender Pay Gap*3 は花王グループグローバルで管理職が106.4%、非管理職が90.6%となっています。また、男女の報酬の年間平均額(第三者保証済み)はサステナビリティレポート2023 P228に記載の通りです。花王では、同じ役割であれば男女で賃金の差は設けていないため、この差は、特に日本において給与が高くなる傾向にある勤続年数の長い社員における男性比率が高いこと、また、給与の高い職群の社員における男性比率が高いことによるものと考えています。そのため、Gender Pay Gapの解消の方針として、女性活躍推進の取り組みにより、女性の定着をさらに向上すると共に、管理職や上級管理職、役員の女性比率を女性社員比率に対して適正に上げることを実行していきます。

  • * 3 基本給+その他現金インセンティブ年間平均額の男性に対する女性の比率
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