インクルーシブな組織風土醸成

DE&Iへの理解や関心の向上

日本花王グループではインクルージョン推進計画に基づきダイバーシティに関する各テーマ(女性・LGBTQ+・異なる文化・障がい・育児期・介護期など)において、啓発動画やセミナー、社内好事例の共有など継続的にコンテンツを公開し、社員のDE&Iへの理解促進と職場での実践につなげています。

DE&Iポータルの刷新と、双方向で意見交換をできる場の活性化(日本花王グループ)

2023年は「日本花王グループ社員がDE&Iを知り、実践につなげるための情報発信サイト」として活用が進むDE&Iポータルを、より簡便に必要な情報にアクセスできるような構成に刷新しました。また、DE&Iに関心のある社員が自主的に集うTeams「花王DE&Iのひろば」では、連日、社内外のDE&I関連トピックスの情報共有や、多様な視点での意見交換がなされ、双方向コミュニケーションの場として活かされています。

DE&Iポータル特設ページを通じたメッセージ発信(日本花王グループ)

定期的に制作・発信している啓発コンテンツの根底には、テーマごとに設けた「基本方針」や「会社が大切にしている考え」があります。それらを一貫性を持って伝える機会として、2023年はDE&Iポータル上で3月の国際女性デー、6月のプライド月間、9月の障がい者雇用促進月間、11月の介護の日に連動した4つの特設ページを公開し、啓発のためのさまざまな情報発信を行いました。

社員の多様性をクローズアップした記事「Kao Mates」(日本花王グループ)

花王グループで働く多様なバックグラウンドを持つ社員一人ひとりの素顔にフォーカスして、職場でのエクイティやインクルージョンのエピソードを紹介する企画「Kao Mates」は掲載1ヵ月で毎回5,000PV超となる人気コンテンツに成長しています。2023年は、基幹工場で初めて管理職になった女性社員や、海外勤務経験を活かし日本で働く外国籍社員の日本語学習プログラムを試行する社員を紹介しました。DE&Iを実践する身近な社員に自分自身を重ね合わせながら読み進めることで、多くの社員が「自分にできることは何か」を考え、行動を変えていく機会になっています。

社内好事例・活動の共有(日本花王グループ)

花王グループの職場や有志によるインクルージョン推進活動事例を社内で共有する取り組みを継続しています。2023年は、「聞けばわかるヘアスタイリング制作秘話~想いを紡ぐ~」と題したインタビュー記事で、「リーゼ」ブランドサイトに掲載された12種類のヘアスタイリング音声情報コンテンツの企画と制作に主に関わった社員の大切にしていた想いや苦労、手応え、その後のアクションなどを紹介しました。

クイズでまなぶDE&I 2023とDE&I EXPO(日本花王グループ)

旬のDE&Iトピックスや花王のDE&I推進活動に触れ、楽しみながら学ぶことをコンセプトとする「クイズでまなぶDE&I」は任意参加の企画ながら2年目も約2,700人の社員が参加しました。職場で実際に起こりうる題材を取り上げた8問のケーススタディは2022年に続き好評だったほか、「働くわたしのDE&I体験談」には400件以上の声が寄せられました。
2023年に公開した啓発コンテンツを集約し、花王のDE&Iの「今」を見て、感じるポータル上の特設企画「Kao DE&I EXPO」は2024年1月から4月にかけて開催。「Feel the DE&I」というテーマのもと、繰り返し社員の目に触れる機会をつくることで、より多くの社員に届ける機会としています。

多様性を組織の力とする風土醸成とスキル向上

対話を中心とする組織風土づくりに向けて、心理的安全性、アンコンシャスバイアスやマイクロアグレッションに関する理解を深める活動を進めています。

eラーニング「心理的安全性の基礎知識」の管理職向け必修化(日本花王グループ)

2023年はeラーニング「心理的安全性の基礎知識」を日本花王グループのすべての管理職向け必修プログラムとして開始しました。講義と自身を振り返るワーク、確認テスト、今後のワンアクション宣言による構成で、オンデマンド視聴環境を整え管理職にも受講しやすい形式としました。「わかっていたつもりになっていた心理的安全性の理解が深まり、自分の行動を振り返る機会になった」など管理職が自らの経験に照らしそれぞれの立場で気づきを得る機会となっています。今後も学習機会を継続的に提供することにより組織風土への定着をめざします。

アンコンシャスバイアスに関する役員勉強会

グローバル企業として「アンコンシャスバイアスに向き合った行動を通じて、インクルーシブな組織をつくるには」をテーマに、外部有識者を講師として9月に役員勉強会を実施しました。グローバルな事例を用いた講義内容を踏まえ、「無意識のうちにさまざまな事柄にバイアスをかけてきたと改めて気づかされた」「インクルーシブリーダーになるために、多様性理解と、メンバーの個性に注目したマネジメントを一層心がけたい」とDE&Iの意識を高め、実践に向けて確認をする機会となりました。

eラーニング「アンコンシャスバイアスの基礎知識」のトライアル展開(日本花王グループ)

自身のアンコンシャスバイアスに気づき、対処するためのポイントを学び、職場で実践することを目的に、eラーニング「アンコンシャスバイアスの基礎知識」を対話マインド・対話スキル向上プログラム「対話フェス」の一施策として実施しました。職場で起こりやすい事例とその対処を考える動画視聴、自身を振り返り今後のワンアクションを宣言する個人ワークによる構成で、任意受講にもかかわらず約700人が受講しました。「普段意識しているつもりだったが、ハッとさせられる部分がいくつもあった」「自分の考えに偏りがないか常に意識し、周囲とも確認したい」など、社員が自身のアンコンシャスバイアスについて改めて考え、実践につなげるヒントを得る機会とすることができました。

マイクロアグレッションやアンコンシャスバイアスに関する取り組み(Americas*1

アンコンシャスバイアスに関する研修を継続すると共に、マイクロアグレッション、アライシップに関する研修を開始しました。これらの取り組みにおいてマイクロアグレッションを認識し対処するための手段を社員に提供することで、アライシップを醸成し、より支援的で理解のある職場環境を形成することにつながっています。

  • * 1 Americas:コンシューマー向け製品に関連するアメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドのグループ会社

マイクロアグレッション研修(EMEA*2

Summer DE&I Training Sessionsとして、ドイツの従業員委員会とイギリスのサロンセールスリーダーを対象に、マイクロアグレッションに関するドイツ語と英語のセッションを2回ずつ実施しました。

  • * 2 EMEA:コンシューマー向け製品に関連するヨーロッパ、中東、アフリカ地域のグループ会社
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