インクルーシブな組織風土醸成

インクルーシブな組織風土醸成に向け「DE&Iへの理解や関心の向上」と「多様性を組織の力にする風土醸成とスキル向上」に取り組んでいます。

DE&Iへの理解や関心の向上

日本花王グループではインクルージョン推進計画に基づき、女性・LGBTQ+・外国籍・障がい・育児両立・介護両立などの各テーマにおいて、啓発動画やセミナー、社内好事例の共有など毎月2〜3件のコンテンツを公開し、グループ社員のDE&Iの理解促進と職場での実践の定着につなげています。

社員の多様性をクローズアップした記事「Kao Mates」(日本花王グループ)

花王グループで働く多様なバックグラウンドを持つ社員一人ひとりの素顔にフォーカスして紹介する企画「Kao Mates」を開始しました。社員のダイバーシティとエクイティに注目して、職場でのインクルージョンに関するエピソードを紹介することで、特に当事者以外の社員がDE&Iを身近に感じ、自分ごととしての意識の高まりや行動を変えるきっかけとなることをめざしています。2022年は、外国籍社員2人、LGBTQ+当事者社員、長期間の育児休職取得経験のある男性社員、聴覚障がいのある社員の計5人を隔月で紹介しました。毎回、本人と関わりの深い上長や同僚も登場し、氏名や写真入りで紹介することで、身近にある実例として多くの社員の関心を集め、当事者・周囲者それぞれの立場の読者から、共感や気づきなど非常に多くの反響が寄せられています(各回とも掲載後1カ月間での閲覧数は約5,000~10,000)。

啓発動画の制作・公開(日本花王グループ)

ダイバーシティ・エクイティへの理解促進と職場でのインクルージョン実践につながるヒントの提供をねらいとし、10分未満でエッセンスをまとめた啓発動画の内製を継続しています。2022年は新たに「外国籍・異文化の社員との働き方」「女性活躍推進について考えよう」「障がいのある社員と一緒に働く上で知っておきたいポイント」の3つのテーマで公開しました。このほか、従来は特定の研修受講者が視聴可能としていた「花王のD&I推進活動全体」についての講義動画を国内グループ全社員向けに公開し、誰でも必要な時に学習できる環境を整えました。

「花王D&Iのひろば」開設による社員コミュニケーション活性化(日本花王グループ)

DE&Iに関心のある社員同士の双方向コミュニケーションの場として、6月に「花王D&Iのひろば」をTeams上に開設しました(12月末時点で370人参加)。全社のインクルージョン推進各施策の告知のほか、社内のさまざまな組織・コミュニティによるDE&I関連活動や社会的なトピックスについて、日々情報共有・意見交換がなされています。オンライン上の気軽なやりとりを通じて気づきや想いを共有することができ、グループ社員の新たなネットワークが徐々に広がっています。

クイズでまなぶD&I 2022(日本花王グループ)

旬のDE&Iトピックスや花王のDE&I推進活動に触れ、楽しみながら学び、職場での実践のヒントを得ることをねらいとして、国内グループ社員を対象に「クイズでまなぶD&I」を初めて企画・実施しました。DE&I啓発の各テーマから、職場で実際に起こりうる題材を取り上げた7問のケーススタディを作成し、選択式回答と解説を読むことで理解と実践につなげる構成としました。1カ月の実施期間中の回答者は3,033人(日本語版・英語版合計)にのぼり、「クイズ形式なのでやってみようという気持ちになった」「職場で気を付けるポイントがわかった」等、社員がDE&Iに触れ、考えるきっかけをつくることができました。また、同時に収集した花王のDE&I推進活動をよりよくするためのフリーコメントには、約500件の回答が寄せられ、DE&Iに対する社員の関心の高さもうかがえました。これら社員からの声を今後の活動に役立てていくと共に、継続希望の多数の声を受け、次年度以降も実施を予定しています。

D&I EXPO 2022開催(日本花王グループ)

花王のDE&Iの「今」を社員に届けるポータルサイト上の特設企画「Kao Diversity & Inclusion EXPO2022」を2021年に引き続き年度末の3カ月間開催しました。2022年は「Let’s learn about Diversity & Inclusion.」というテーマのもと、「クイズでまなぶD&I 2022」の回答集計結果や、社員からフリーコメントで寄せられた「働く私のD&I経験談」をメインコンテンツとして公開しました。また、2022年に実施した各種DE&I啓発施策(セミナー・イベントの録画配信や動画・記事など)を総集編として再周知することで、EXPOページに来場した社員が各種コンテンツを必要な時に視聴できるよう後押ししました。来場者からは「回答集計結果を見てほかの社員のDE&Iに対する意識を知れた」「私のD&I経験談で紹介されていた内容が印象的だった」等の声が寄せられ、社員のDE&Iへの理解と関心の向上につながっています。

社内好事例・活動の共有(日本花王グループ)

花王グループの職場や有志によるインクルージョン推進活動を取り上げ社内で共有する取り組みを継続しています。2022年は、花王ピオニー オフィスサポート(OS)部門の在籍社員と協働し、多岐にわたる業務領域の中から4つのトピックスについて、障がいのある社員の丁寧な仕事ぶりや話している様子を含めて動画で紹介しました。普段ピオニー社員と直接交流する機会のない多くの社員にとって、実はさまざまな場面でOS部門のサポートや活動に触れていることに気づくきっかけとなり、感謝や応援のメッセージが多数寄せられると共に、花王ピオニーOS部門の活動の認知度向上につながりました。

多様性を組織の力とする風土醸成とスキル向上

心理的安全性ワークショップ(基礎編)(日本花王グループ)

「多様性を強みとし、対話を通じてチームで成果を上げる組織風土づくり」に向けて、2021年より心理的安全性とアンコンシャスバイアスを啓発重点テーマとしています。2022年は、対話ができるチームになるための企画全体をデザインし、その第1弾「心理的安全性ワークショップ(基礎編)」を、国内花王グループで開催した「対話フェス」内の一施策と位置づけ実施しました。心理的安全性の基礎知識をまとめた動画視聴と個人ワークの後に、自分自身が今後行うアクションについて、同様のポジションの社員同士が意見交換を行う「参加者同士で学び合う場」としてワークショップを設定し、挙手制で参加者を募った結果、日本花王グループ各社から全10回・150人が参加しました。「職場は違うが同じような課題があることがわかり共感した」「リーダーとして今後も心理的安全性を高める行動をしていきたい」等、参加者自身が自職場の心理的安全性を高めるための気づきやヒントを得る場とすることができました。今後も引き続き定着に向けた取り組みを推進します。

Courageous Conversations(Americas*

社会的正義や人種的平等に関するトピックスについて、社員の理解を深め行動を促すこと、また組織や個人として、私たちの文化やコミュニティに、より平等な社会を築くためにどのように取り組むことができるかを考えることを目的に、一年を通して社員向けにバーチャルイベントを開催しました。

  • * Americas:コンシューマー向け製品に関連するアメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドのグループ会社
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