「すべての社員があらゆる性別、性別の認識又は表現、性的指向を尊重し、社員一人ひとりが自身の性を率直に表現することのできる環境をつくり、持てる意欲と能力を存分に発揮して、自分らしく活躍できる組織風土の形成をめざす」という方針のもと、LGBTQ+当事者社員が働きやすい職場環境の整備と風土醸成を進めています。
LGBTQ+への正しい知識の習得と、当事者が働きやすい組織風土の醸成に向けて、2018年以降、日本花王グループ全社員を対象として必修のeラーニング「LGBTQ+の基礎知識」を継続しています。2023年は内容を一部更新の上、学習方法に録画視聴を追加し、新入社員を含む未受講者に学習機会を提供しました。
LGBTQ+に関する基本的な事柄の理解度や社内の課題を把握するため、日本花王グループ全社員を対象として、任意アンケート(無記名)を実施しました。選択式設問に加えフリーコメントにより、7,000名以上の社員から社内の取り組みなどについての意見が寄せられました。今後LGBTQ+当事者と周囲者が共にいきいきと働けるための職場環境の整備に活かしていきます。
店頭で接客に従事する美容部員約5,000名を対象としてLGBTQ+研修を実施しました。LGBTQ+の基礎知識に関する講義と、社内当事者インタビュー動画視聴のあと、美容部員同士のグループディスカッションにてお互いの考え方に触れることで身近なこととして理解を深める機会としました。本研修で得た視点や気づきを今後の接客活動や職場内コミュニケーションに活かし、美容部員としてすべてのお客さまに寄り添い、満足いただけるよりよい接客に努めています。
LGBTQ+ Ally*1 の募集を継続して行っています。Ally表明者にはストラップを配布し、着用を推奨しています。
トランスジェンダーに関する気づきや理解を深め、共感と支援的な風土を醸成することを目的に、トランスジェンダーやノンバイナリーに関する基礎知識を習得するための研修としてTransgender 101研修をサプライチェーンチームにおいて開始しました。参加者からは、よりインクルーシブな風土が高まり、皆がチームの一員として歓迎される職場づくりにつながっているとの評価を得ています。
Kao Pride はLGBTQ+コミュニティにおける多様な声を広め、インクルーシブな風土を醸成するために、ドラァグクイーンをスピーカーとして招いたイベントを開催しました。力強いメッセージが参加者の共感を呼び、プライドの精神の受容と団結を促進しました。
LGBTQIA+ All Stars Community*4 は、6月のプライド月間にスピーカーイベントを開催し、ロンドン、ミラノ、ローマにあるモルトンブラウンストアと花王サロンアカデミーのスペースに、プライドを祝う装飾を行いました。また、イタリアでは、ミラノとローマで開催されたプライドCelebrationsに参加しました。ロンドンでは、プライドを祝うイベントをオフィスで開催しました。
当事者のカミングアウトがあっても区別なく通常の採用選考を行えるよう、適切な対応についての知識を採用面接官向けに周知しています。
多様性が尊重され、誰もが個性を発揮し、意欲と能力を存分に発揮できる環境を整えるために、LGBTQ+当事者社員が働きやすい職場環境をめざした制度のあり方について、社員代表と人事部門が議論を深めました。