長期摂取による体脂肪低減効果

高濃度茶カテキンを長期間ヒトが摂取すると、体脂肪は減少するかどうかを以下の方法で確認しました。男性43名、女性37名の計80名(肥満度は日本肥満学会の基準で「普通体重~1度の肥満」に相当)を、A:高濃度茶カテキン群(39名)とB:コントロール群(41名)に分けて、ダブルブラインドの並行試験を行いました。A群は1本当たりの茶カテキン量が588mg/340mlの飲料を、B群は市販緑茶飲料に相当する1本当たりの茶カテキン量が126mg/340mlの飲料を、食生活および運動量を日常生活そのままに維持した状態で、毎日1本、12週間飲み続けました。このときの男性の平均年齢は42.1歳で、平均BMI は26.5kg/m2 でした。女性の平均年齢は54.8歳で、平均BMI は25.9kg/m2 でした。
その結果、Aの高濃度茶カテキン群はコントロール群に比べて体重、BMI、腹部全脂肪量及び腹部内臓脂肪量が統計的に有意に減少しました(図-1)*1

長期摂取による体脂肪低減効果の知見は、更に被験者数を多くした試験(男性109名、女性117名)においても、同様の試験結果が得られています*2

image-01

図-1 長期摂取後の体脂肪低減効果

  • * 高濃度茶カテキン群では、71.8%の人に体重が0.5kg以上の減少が認められました。残りは、体重が0.5kg以内の減少、もしくは微増でした。高濃度茶カテキンを継続的に摂取することによる体脂肪低減効果には、食事や運動などの個人の生活スタイルや遺伝的な要因に起因する個人差があります。

この体重減少量から計算すると、高濃度茶カテキン588mg/340mlを飲用することによる、1日当たりの消費エネルギー量の増加は、約100kcalと計算されます。これは約10~15分のジョギングで消費されるエネルギーに相当し、米飯では茶碗半杯~1杯弱のカロリーに相当します。

引用文献

  • * 1 土田隆ら, Prog.Med., 22, 2189-2203, 2002
  • * 2 高妻和哉ら, Prog.Med., 25, 1945-1957, 2005
Page Top