機能性マテリアル

素材開発

花王では、材料の合成技術、複合化技術によって、日用品、化学品で活躍する香料やポリマーなどの機能性マテリアルを創出しています。

香りをつくるうえで合成香料は欠かせない素材のひとつです。花王は、安全で簡便、そして環境に配慮した合成香料製造技術の開発を通じて(図1)、基幹合成香料であるアルデヒド、ラクトン、MDJ(メチルジヒドロジャスモネート)、HCA(ヘキシルシンナミックアルデヒド)をグローバルに展開しています。(図2)。近年では、合成香料を複合化することで、新たな発香による製品価値を創出する研究も行っています。

花王の合成香料の製造が、反応技術と精製技術によって、安全で簡便、そして環境に配慮されていることを示した図。

図1 合成香料製造技術の開発

花王がグローバル展開している基幹合成香料の代表例であるアルデヒド、ラクトン、MDJ、HCAの化学構造式

図2 基幹合成香料の代表例

高分子化学の分野では、界面活性ポリマー、表面改質ポリマー、ハイドロゲルなど、多くの機能性マテリアルを生み出しています。そのひとつであるポリクオタニウム-52は、対象表面に潤滑性を付与する表面改質ポリマーとして、さまざまな製品に応用されています。

ポリクオタニウム-52とアルギン酸Na、ポリエチレングリコールを混合することで、2種類のネットワークを形成する新しいハイドロゲルを開発しました(図3)。このハイドロゲルは、潤滑性に加え、耐久性に優れています。本技術をヘアケア製品に応用することで、洗髪や摩擦後も毛髪のなめらかさが維持され、毛髪の絡まりも防ぐことができることがわかりました。

今後、ヘアケア製品をはじめ、さまざまな製品への応用展開を行っていきます。

ポリクオタニウム-52とアルギン酸Naと、ポリエチレングリコールを混合することで2種類のネットワークが掲載されたイメージ図

図3 ハイドロゲル中のネットワーク(イメージ)

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