頭皮のトラブルはどうして起こるか
頭皮の実態調査で最も多く観察されているのが、紅斑(微弱炎症、赤み)です。
紅斑は、皮膚の常在菌や酸化によって皮脂が分解されてできた脂肪酸が、頭皮への刺激となって起こることが一因として挙げられます。自覚症状がなくすぐに回復する微弱なもので、かゆみを伴う場合もあります。
角層がまとめてはがれおち、目に見える状態になったもの。表皮が荒れて生まれ変わりの周期(ターンオーバー)が早くなって起こる。
油っぽいフケは、皮脂の分泌異常(脂漏性皮膚炎)や、洗髪頻度が低い場合に、皮脂と混ざることで見られると考えられます。
表皮が荒れて生まれ変わりの周期(ターンオーバー)が早くなると、セラミドが十分に産生されず、角層の構造が粗くなって、水分保持能が低下し、外気の影響を受けやすくなって起こります。
ターンオーバーが早くなると、フケやかさつきやすさを起こし、刺激に敏感になる
健康な皮膚は角層の構造が整い、生まれ変わりの周期(ターンオーバー)も正常で、小さな刺激ならば影響を受けにくい状態です。炎症などによって構造が乱れると、正常な状態に戻ろうとして周期が早まり、フケや乾燥しやすさにつながります。ターンオーバーが早くなっている状態は、刺激に対して敏感な状態で、炎症(赤み)もより起こりやすくなります。
頭皮上の皮脂や汗が変化して発生します。
髪の毛は外部のニオイ(タバコ、食べ物)を吸着しやすい性質があります。
原因物質
発生メカニズム
酸っぱいニオイ
低級脂肪酸
頭皮上の皮脂や汗のアミノ酸を、皮膚常在菌が分解して生成
脂っぽいニオイ
中鎖脂肪酸
(不飽和)アルデヒドラクトン類
分解された皮脂が酸化
汗を多くかくと、菌が増殖しやすく、低級脂肪酸の元のアミノ酸も増えるので、酸っぱい二オイが発生しやすい。
洗髪頻度が低いと皮脂が多く頭皮上にあるため、酸っぱさと脂っぽさが混ざったニオイになる。
頭皮は、温度が高く、常在菌がいて、皮脂の変質が進みやすいため、皮脂を頭皮上に放置すると、微弱炎症(赤み)や不快なニオイを起こしやすい。