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スタイリング剤

  • スタイリング方法

乾くまでの間にヘアスタイルを作りやすくしたり、乾いた後にヘアスタイルを保持したりするために使われます。

役割

  • 髪同士を適度に接着/粘着して、ヘアスタイルをつくりやすくしたり、保ったりします。
  • 髪の手触りを良くし、ダメージを防いだり、髪の流れをそろえやすくやすくしたり、形づけやすくしたり、乾燥しやすくしたりします。

剤型

液の性質、容器から出る際の形状、容器形態などにより様々な剤型・種類があります。それぞれ、髪への成分の付着状態や効果、濡れる程度などが異なり、使う目的やタイミングによって選び使い分けるといいでしょう。

  • Note

ヘアスタイルを整える前は、全体が濡れていた方が、乾かしながら整えやすい。
ヘアスタイルがほぼ整ったところでは、ヘアスタイルを崩さないように、ぬれにくく乾きやすいものを使うといいでしょう。

使用タイミング

スタイリング前

ブラシブロー前
アイロン使用前
ウェーブを整えるとき

仕上げ前後

剤型

洗い流さないトリートメント、ウォーター、寝ぐせ直し

フォーム、ミルク、ローション

ヘアスプレー、ワックス

使用目的

・髪を濡らして形を変えやすくする。
・表面をなめらかにするなど、ダメージ感を低減し、ヘアスタイルを整えやすくする。

ヘアスタイルや道具に合わせて、セット性やなめらかさを整えやすく調整されている。

適度な接着/粘着力をもっていて、髪を濡らしすぎずに、ヘアスタイルを仕上げながらキメて、長持ちさせる。

各剤型の特徴


ヘアウォーター・ミスト


ヘアウォーターは、髪を濡らして形を整えやすくする、寝ぐせを直す、髪の手触りをよくする、スタイリング時の髪を扱いやすくし、スタイリング前の下地として使用するものです。髪を濡れやすくする成分やスタイリング成分などが配合されています。部分的に使いやすいディスペンサーや、ひと押しで多量に噴霧できるトリガーなどのスプレータイプがほとんどです。
ヘアミストは、霧状で出るもので、機能は幅広く、ヘアウォーターやヘアスプレーとの境目が明確ではありません。フレグランスミストやオイルミストなども見られます。
1980年代に、前髪やサイドの根元の立ち上がりを作りキープする用途で、髪同士をしっかり固着し、硬い仕上がりで崩れにくい製品が発売されました(リーゼポイント用ミスト)。

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ヘアオイル


液状の油を主成分としたものです。なめらかさや柔軟性を与え、まとまりやすくするために使われています。
近年は、高分子シリコーンを揮発性溶剤に溶解した構成の製品が多く使われています。塗布時になめらかで伸びが良く、溶剤が揮発すると高分子シリコーンが薄く残って、なめらかさと適度なまとまりを付与するという使用感が好まれています。アルガンオイルなどの天然オイルを少量含んでそれを訴求成分としている製品が多くあります。
椿油や木蝋(もくろう)は「びん付け油」として髪を束ねる際のいわゆるセット成分として古くから使用されていました。


ヘアクリーム・ミルク


油性成分を乳化させて使いやすくしたものです。なめらかさ、柔軟性を与え、まとまりやすくするために使われています。ミルクはクリームよりも粘度が低く、髪に伸ばしやすく、美容液という名称のものも多くあります。
ヘアクリームは歴史が古く、髪に栄養を与えるものという位置づけでした。当時は頭皮にも使用を推奨していたものもありました。


ヘアワックス


髪同士を粘着して毛束をつくり、まとめたり、毛流れをつけたり際立たせたりします。髪を立ち上げてボリュームを出すのにもコンパクトにまとめるのにも使われます。セット保持力や質感などバリエーションが豊富で、ヘアクリームやミルクに近いものもあります。容器もジャー、チューブ、ポンプタイプなどさまざまです。
1990年代、毛先を削いでラフに仕上げるスタイルとともに普及しました。粘着セットを想起させる目的で、剤型にこだわらずに名称に使われることもあります。


ヘアフォーム(エアゾール、ポンプ)


気体を含んだ泡であるため根元から毛先まで伸ばしやすく、髪と髪の間にも入りやすい性状なので、手を使って薄くまんべんなくつけながらスタイリングすることができます。ストレート用、パーマヘア用、ダメージケア用、ハードセットタイプなど、さまざまなタイプがあります。
エアゾールタイプは、LPGなどの噴射剤を用いていて、成分を比較的高濃度に配合でき、泡質もバリエーションが広いため、幅広い用途に設計できます。1980年代にトリートメントタイプやセットタイプ、1990年前後にウェービーヘア用がヒットしました。
ノンエアゾールのポンプフォームタイプはノズル部分のメッシュで泡にするタイプ。水分が多いので、しっかり髪を濡らして、寝ぐせを直しながら整えたり、ウェーブを整える場合に適しています。2000年頃に登場しました。


ヘアスプレー(エアゾール)


スタイリング成分などを霧状に噴射します。仕上がり間際にヘアスタイルを整えて保つために使います。エアゾールタイプがほとんどで、水分が少なく髪を濡らしすぎないので、乾かして整えたヘアスタイルを崩さずに、仕上がりの毛流れやボリュームを整えながらキープしたり、後れ毛や浮毛など表面をきれいに整えたり、指通りを良くして毛流れを整えたりします。スーパーハード、ハード、ナチュラル、ソフトなどタイプによって使う目的や仕上がり感も様々です。


ヘアジェル


粘性のあるジェル状の水性整髪剤で、強い整髪力があるものが代表的です。毛束感を出したり、流れをつけたり、立ち上げたり、コンパクトにまとめるときに使います。髪に塗布してから乾くまでの間に、髪同士を強力に粘着し、乾くと堅い皮膜になるので、仕上がりは硬めで崩れにくいものが多い傾向です。髪の表面をきちっと仕上げたいときや、濡れたように仕上げたいときにも向いています。

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