マルチステークホルダー方針

花王は、企業経営においては、生活者・顧客はもちろん、従業員・取引先、株主・投資家、地域社会、行政・自治体、NGO・NPO、アカデミア、業界団体・同業者、など、マルチステークホルダーとの適切な協働に取り組むとともに、「ESG視点でのよきモノづくり」により社会課題を解決しながら事業を発展させていくことが重要と考えています。
また、よきモノづくりを通して生み出された収益・成果について、従業員への還元や取引先への配慮が、企業、そして社会の持続的な成長や発展に重要であることを踏まえ、マルチステークホルダーへの適切な分配を進めてまいります。

1. 従業員への還元

花王にとっての最大の資産は「人」であるとの認識に立ち、多様な社員一人ひとりが能力と個性を最大限に発揮することで社員活力を最大化し、活動生産性の向上や、付加価値の最大化を図ることが、組織としての持続的な成長に結びつくと考えています。
その上で、生み出した収益・成果に基づいて、「賃金決定の大原則」に則り、自社の状況を踏まえた賃金の引上げを含む処遇の改善を行うとともに従業員のエンゲージメント向上やさらなる活動生産性の向上に資する、人財投資に積極的に取り組むことを通じて、従業員への持続的な還元をめざします。

具体的には、2021年より導入した新人財活性化制度「OKR(Objectives and Key Results)」と評価や報酬を連動させることで、従業員の担う職務・役割や貢献・成果に基づいてメリハリある処遇改善に取り組みます。また自ら設定したOKRの達成に向け、自律的な学習を促す自己啓発プログラムの充実など、多様で多彩な個が大きな志をもち、ひたむきに挑戦していく風土の強化を進めています。そして、企業の責任として、よりよい仕事環境と成長を支援する機会を提供し、社員一人ひとりの活力の最大化をめざして取り組んでまいります。

2. 取引先への配慮

花王はパートナーシップ構築宣言の内容遵守に、引き続き、取り組んでまいります。

3. その他のステークホルダーに関する取り組み

花王は、「花王ウェイ」(企業理念)において、私たちは、この世界とそこに住む人々を深く知り、理解し、人と自然が共に栄える未来のために、人々の期待を超える、よりよい生活を実現することをビジョンとして定めています。私たちはステークホルダーとの双方向のコミュニケーションを通じて相互理解を深め、社会や暮らしに役立つ情報を提供すると共に、いただいたご意見を経営会議や取締役会にも報告し、重要な事項の検討審議に反映させるなどして、経営、企業活動やサービスの改善に役立てています。

これらの項目について、取り組み状況の確認を行いつつ、着実な取り組みを進めてまいります。

2023年12月22日
花王株式会社 代表取締役社長 執行役員 長谷部 佳宏

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