すべての人がこころ豊かに暮らし、自然と共生する社会の実現に向けて、花王は自然や生物多様性への依存と影響を最小限に抑え、その恵みを最大限に生かすことをめざします。
私たちの事業活動は、原材料調達や生産、物流、販売、使用、廃棄など、製品がかかわるすべてのサイクルの中で、天然資源や水などの生物多様性の恵みを受けています。その一方で、植物油脂の調達、生産に用いる水や排水、包装容器の廃棄や焼却など、さまざまな場面で生物多様性に影響を与えています。
私たちは、いま失われ続けている生物多様性の損失を反転させ、持続可能な状態にまで回復させることの重要性を深く認識しています。
花王は、生物多様性の保全と回復、さらに自然を再生へと導く行動を、お客さまやビジネスパートナーの皆さま、そして社会といっしょに取り組んでまいります。
原材料調達、生産、物流、販売、使用、廃棄、リサイクル等、製品とサービスが関わるすべてのサイクルの中で、関係する生態系、地域社会、さまざまなステークホルダーに配慮した、適切な評価手法により、事業活動による生物多様性への依存と影響を把握する。
地球上の限られた資源を大切に活用するため、原材料の使用量を最小化するとともに、廃棄物ゼロをめざす。また、藻類バイオマス等の生物多様性への影響が少ない原材料の開発・活用を推進する等、当社独自の技術開発または新技術の導入を進める。
生物多様性条約、生物多様性条約締約国会議等で決定した生物多様性に関する国際的な取り決めおよび関連する各国の国内法を遵守し、生物多様性の保全と回復、そして自然を再生へと導く活動に取り組む。
地域社会との調和を前提に、地域の暮らし・生活文化を支えている森林・河川・湿地・海洋等の生態系に配慮した事業活動を行う。
事業場緑地を含む地域生態系の保全活動への参画等を通じて、すべての社員の生物多様性への理解と意識を高め、部門間の情報共有を進める。
生活者やビジネスパートナーをはじめとするさまざまなステークホルダーと連携し、生物多様性の喪失の直接原因である土地利用、気候変動、汚染等に対して、緩和の階層に沿って、回避、削減、保全、回復と再生の行動を取る。
2023年10月3日
取締役 常務執行役員
ESG部門統括
デイブ・マンツ