発表資料: 2020年11月04日

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花王・ライオンが協働してリサイクル実証実験を開始

イトーヨーカドー曳舟店にて使用済みつめかえパックの店頭回収をスタート

花王株式会社(社長・澤田道隆)とライオン株式会社(社長・掬川正純)は、プラスチック包装容器資源循環型社会の実現に向けて、フィルム容器のリサイクルに協働して取り組むことを2020年9月10日に発表しました。そしてこのたび、使用済みつめかえパックの分別回収実証実験を目的に、株式会社イトーヨーカ堂(社長・三枝富博)にご協力いただき、曳舟店(東京都墨田区)にて、「リサイクリエーション活動」*1 を行ないます。この取り組みでは、店頭に専用回収ボックスを設置し、お客さまから洗剤やシャンプーなどの使用済みつめかえパックを回収します。今後は回収に協力いただく自治体や企業・店舗の拡大を図ってまいります。

  • * 1 使い終えたものを再び資源に戻す「リサイクル」と、新たに価値を創造する「クリエーション」を合わせることで、従来のような同じモノに戻すのではなく、より楽しいモノ・よりよいモノを創り出す、アップサイクルのこと。コンセプトは「使ったら、捨てる。このあたりまえを変えたい。」

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イトーヨーカドー曳舟店の使用済みつめかえパック回収ボックス(赤枠部分)

「リサイクリエーション活動」では、2015年より循環型社会への新しいシステム・ライフスタイルの提案を進めています。具体的な取り組みのひとつとして、地域の方々やパートナー企業と協働して、洗剤やシャンプーなどの使用済みのつめかえパックを回収し、再生プラスチックに加工して提供する活動を国内5カ所*2 で推進しています。このたび、花王とライオンが協働し、イトーヨーカドー曳舟店のご協力を得て、10月30日より使用済みつめかえパックの回収ボックスを設置しました。回収したつめかえパックはブロックや3Dプリンタのフィラメント(3Dプリンタで使用する造形用の原料)に再生し、リサイクルの重要性を伝えるイベントで活用するなど、さまざまな用途に役立てるとともに、一部をより高度なプラスチック再生技術の開発に使用します。
使い終えたものから、新たな価値あるものへと再生させる「リサイクリエーション」の考え方を広めていくことで、リサイクルに対する消費者の理解と協力を得て、より効果的なつめかえパックの回収システムの検討、リサイクル技術の向上や開発に取り組み、サプライチェーンを構築することによって、プラスチック循環社会の実現をめざします。

  • * 2 徳島県上勝町(2016年1月~)・宮城県女川町(2017年4月~)・神奈川県鎌倉市(2017年10月~)・宮城県石巻市(2017年11月~)・北海道北見市(2018年10月~)

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「リサイクリエーション活動」における使用済みつめかえパックが再生されるまでのしくみ

実証実験の概要

●目的
消費者・流通との連携によるつめかえパックなどフィルム容器の分別回収のしくみを検討する

●内容
「リサイクリエーション」を通じた消費者のリサイクル意識の向上
・イトーヨーカドー曳舟店での洗剤やシャンプーなど使用済みつめかえパックの回収
・つめかえパックの再生樹脂によるブロックや、アート作品(2050年の墨田区)の作成
・効果的な回収システムの検討、リサイクル技術の開発

●実施時期
2020年10月30日より

●使用済みつめかえパックの回収ボックス設置店
イトーヨーカドー曳舟店(東京都墨田区)

また今回の取り組みの一環として、3Dプリンタ造形のアーティスト集団「ウルトラモデラーズ」が、つめかえパックの再生樹脂をつかった3Dアート作品「2050年の墨田区」を制作します。10月30日にそのコンセプトムービーを公開しました。

会社概要

花王株式会社 概要

代表者:
代表取締役 社長執行役員 澤田 道隆

所在地:
東京都中央区日本橋茅場町一丁目14番10号

設立:
1940年5月21日(創業:1887年6月19日)

売上高(連結):
1兆5,022億円(2019年12月期)

従業員数(連結):
33,603名(2019年12月31日現在)

事業内容:
「化粧品」「スキンケア・ヘアケア」「ヒューマンヘルスケア」「ファブリック&ホームケア」のコンシューマープロダクツ事業、産業界のニーズに対応した「ケミカル」事業

ライオン株式会社 概要

代表者:
代表取締役 社長執行役員 掬川 正純

所在地:
東京都墨田区本所一丁目3番7号

設立:
1918年9月(創業:1891年10月30日)

売上高(連結):
3,475億円(2019年12月期)

従業員数(連結):
7,151名(2019年12月31日現在)

事業内容:
ハミガキ、ハブラシ、石けん、洗剤、ヘアケア・スキンケア製品、クッキング用品、薬品等の製造販売、海外現地会社への輸出

環境への取り組み

花王のESG戦略「Kirei Lifestyle Plan」とプラスチック循環社会に向けた取り組み

花王グループは、毎日の暮らしの中で使用する製品を提供する企業の責務として、製品のライフサイクル全体を通じた環境負荷の低減に積極的に取り組んでいます。2019年4月にはESG戦略「Kirei Lifestyle Plan」(キレイライフスタイルプラン)を策定し、19の重点取り組みテーマを設定。花王グループがこれまでの企業活動の中で培ってきた「よきモノづくり」の思想を「ESG視点でのよきモノづくり」へと高め、環境や社会に配慮した取り組みを強化しています。

社会的課題のひとつであるプラスチックごみ問題に対しては、花王はこれまでも、プラスチック包装容器の薄肉化、つめかえの促進、濃縮化、大容量化などによって貢献してきました。2018年には、プラスチック包装容器に関する花王の姿勢をまとめた「私たちのプラスチック包装容器宣言」を公表しています。また、2019年9月には、プラスチック循環社会の実現に向けて「リデュースイノベーション」「リサイクルイノベーション」に注力していくことも発表しています。

使用済みプラスチックから価値を創造する「リサイクリエーション」を含む「リサイクルイノベーション」では、製品を発売して終わりではなく、廃棄(処理)まで責任をもって取り組んでいます。これまで培った基盤技術をベースに、使用済みプラスチック容器の革新的リサイクル技術の構築、高品質・低価格な再生プラスチックの開発と活用、プラスチックごみの産業用途への利用等に注力していきます。

ライオンの「LION Eco Challenge 2050」と資源循環型社会の実現への取り組み

ライオングループは、地球規模で広がる環境問題に対して、パリ協定や持続可能な開発目標(SDGs)などの世界目標の達成に事業を通じて貢献するべく、2019年に長期環境目標「LION Eco Challenge 2050」を策定しました。これら目標の達成をめざして事業活動を進めることで、「脱炭素社会」と「資源循環社会」の実現に貢献していきます。

これまでにプラスチックの削減策として、「洗剤などの濃縮化によるボトルの小型化」「つめかえの利用拡大」「リサイクル材料の活用」「容器包装へのバイオマスプラスチックの活用」などに取り組んでいます。また、2015年からは使用済みの「ハブラシ」を回収してリサイクルする取り組みを推進しています。

ライオングループは、毎日の習慣を“リ・デザイン”する商品・サービスを、イノベーションやさまざまなステークホルダーとの連携をとおして提供することで、「心地よくくらすことがいつのまにかエコにつながる生活」の実現をめざしていきます。

※社外への発表資料を原文のまま掲載しています。

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