肌のうるおいメカニズムに基づいた保湿技術

スキンケア

肌の最表層にある角層は、乾燥などの外界刺激から生体を保護し、肌のうるおいを一定に保っています。角層内でうるおいを保つ役割を担っているのが、角層細胞内にあるケラチン線維と、角層細胞間にあるセラミドなどの脂質類です。

ケラチン線維は、角層細胞内のタンパク質の約8割を占める細胞の骨格形成成分で、末端の非晶部が水を保持します。一方、セラミドなどの細胞間脂質は、層状のラメラ構造を形成し、層間に-40℃でも凍らない状態で水を保持します。このような肌のうるおい保持のメカニズムを発見したのが花王です。花王では、そのメカニズムに基づいた独自の保水・保湿技術を開発し、「ソフィーナ」や「キュレル」などの化粧品に応用しています。

角層細胞のケラチン保水技術

アルギニンなど特定の天然保湿因子(NMF)がケラチン線維の保水性を高めることを見出し、さらにそのメカニズムを明らかにし、天然のNMF以上にケラチン線維の保水性を高める「ケラトNMF」を開発しました。

細胞間脂質の構造保湿技術

天然のセラミドをリード化合物に、構造保湿性を高める要素を分子レベルで明らかにし、天然のセラミドと同等以上に高い保湿性を有する「スフィンゴリピッドE」を開発しています。さらに、角層の組成や構造をヒントに、「スフィンゴリピッドE」の有効性を高める製剤化技術の開発を続け、最近では、細胞間脂質に類似のラメラ構造を形成し、高い保湿効果を有する製剤化技術の開発に成功しました。

肌のうるおいメカニズムに基づいた保湿技術

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