表面補修
キューティクルはまず表面の脂質層が失われ、傷みが進むと、その内側の硬いタンパク質層も損なわれます。
キューティクルが傷んで剥がれたり削れたりすると、なめらかさ・指通り・ツヤが損なわれるとともに、傷みが進みやすくなります。また毛流れが整いにくくパサつきやすくなります。傷みが進みキューティクル枚数が少なくなると内部のコルテックスも傷みやすくなります。
花王は、キューティクルケアを提案した1970年代から、キューティクルの構造や補修技術を探索研究しています。
[参照] キューティクルの傷み
キューティクル表面に脂質18-MEAを持続的に補う技術。
これにより、なめらかな手触りが持続し、毛流れが揃いやすくなり、つややかにまとまりやすくなります。
健康な髪のキューティクル各層の最表面には、脂質成分18-MEA(18-メチルエイコサン酸/ラノリン脂肪酸)が存在し、毛髪全体の0.1%未満の成分にも関わらず、髪の美しさや手触りのよさに重要な役割を果たしています。
18-MEAは、最表面にあるために、ヘアカラー・パーマや紫外線、摩擦などで損なわれやすいうえ、ヘアケア製品に単純に配合しても髪に吸着させることが難しく、十分な効果は得られません。
そこで、特定の成分と組み合わせ、さらに粒子状に濃縮することで18-MEAを毛髪のキューティクル表面に定着する技術を開発しました(18-MEA-CL)。
この技術により、傷んだ髪でもすすぎ時~乾燥後まで絡まりにくくなりました。この技術は髪の美しさや健康を訴求する製品に広く応用されています。
18-MEAが損なわれた髪表面に、新たに18-MEAを定着させ続けることができるので、なめらかな手触りやまとまり感が向上して、パサつきのない仕上がりが持続します。
髪表面がなめらかになると、毛流れがそろってまとまりやすくなり、パサつきが抑えられツヤもアップします。髪のからまりやもつれなどが少なくなるので、傷みを防ぐことにもつながります。