皮膚内部の可視化解析技術「超音波トモグラフィーで皮脂腺をとらえる」

スキンケア

女性の肌悩みには毛穴の開きや皮脂によるテカリ、ベタつきがあります。皮脂は毛穴の奥の深部にある皮脂腺から分泌されており、毛穴や皮脂の悩みに関する原因を解明するには、皮脂の成分分析だけでなく皮脂腺の大きさや形の変化をとらえることが重要です。皮膚内部を非侵襲的に可視化する技術に、健康診断に利用されている超音波トモグラフィーがありますが、従来の技術では肝臓などの大きな器官をとらえられるものの皮脂腺等の小さい器官をとらえることはできませんでした。花王では新たに超音波トモグラフィーの分解能、焦点距離、走査速度を高める技術開発を行ない、皮脂腺の構造を可視化し、定量的にとらえることに成功しました(東北大学西條教授との共同研究)。皮脂分泌の少ない60代の皮脂腺の垂直断面像を20~30代と比べると皮脂腺の委縮が観察されました。また、垂直断面像を重ね合わせ、そこから水平断面像を作成することで断面積の縮小が非侵襲的に初めて定量できました(60代;約290 m㎡/20~30代;約350 m㎡)。皮脂腺は、食事、睡眠やストレス等の影響を受けます。今後、生活習慣や健康状態と皮脂腺形態とのかかわりを研究することで、毛穴や皮脂に関する悩みを解決する技術開発を進めていきます。

皮膚内部の可視化解析技術「超音波トモグラフィーで皮脂腺をとらえる」

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