画像解析による化粧くずれ評価法開発「テカリをとらえる」

メイクアップ

汗や皮脂で生じる化粧くずれを防ぎ、きれいな化粧肌を持続させることは、ベースメイク(化粧下地やファンデーション等)の重要な機能です。

化粧くずれによって起こる現象には、色ぐすみやシワへのヨレ、毛穴目立ちなどさまざまありますが、女性が最も気にしているのは皮脂によるテカリでした。そこで、人が感じるテカリの範囲や強度を正確にとらえる評価法の開発をめざしました。

はじめに、より人の目の感度に近いカメラで画像を取得するために、一般のカメラにカラーフィルターを取りつけたマルチバンドカメラを開発しました。テカリ領域周辺では明度変化が大きいことに着目し、空間2次微分を利用したエッジ抽出(ガウシアン・ラプラシアンフィルター処理)により、テカリ範囲を決定しました。開発手法による顔画像のテカリ範囲は、一般女性が鏡を見て感じたテカリ範囲とほぼ一致することが確認されました。また、画像のテカリ領域と非テカリ領域の面積比と平均明度比を用いた重回帰式により、人が感じるテカリの強度値を導出することが可能となりました。

今後も使う人の視点にたった評価法を開発することにより、実効性の高い製品の開発に役立てていきます。

テカリ範囲の妥当性

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