蚊の吸血行動に着目した忌避研究

シリコーンオイルの効果

親水性・疎水性の液体を塗布した表面での
蚊の降着行動を観察した結果を掲載しています。

蚊の降着挙動の観察

親水性・疎水性の液体を塗布し、蚊が塗布表面に降着する挙動を観察しました。グリセリンを塗布した場合では、すぐさま飛び去るもの、長く滞在するもの、吸血源を探して歩き回るものなど、さまざまな行動を蚊が示し、塗布面への接触時間は広く分散しました。これは未塗布の場合と同様でした。一方、疎水性液体のシリコーンオイルまたはスクワランを塗布した場合では、接触時間は大きく短縮され、特にシリコーンオイルでは3秒以上長く降着し続ける蚊はいませんでした。

図1 蚊の接触時間測定に用いたチャンバー

蚊の接触時間測定に用いたチャンバーの装置説明の図。ホストの匂いや熱、二酸化炭素、視覚的な手がかりを与えることができき、それにより、蚊のすりガラス基板への降着を促す装置である。

蚊の接触時間測定に用いたチャンバーの装置説明の図。ホストの匂いや熱、二酸化炭素、視覚的な手がかりを与えることができき、それにより、蚊のすりガラス基板への降着を促す装置である。

蚊の接触時間測定に用いたチャンバーの装置説明の図。ホストの匂いや熱、二酸化炭素、視覚的な手がかりを与えることができき、それにより、蚊のすりガラス基板への降着を促す装置である。

(Iikura et al., Sci Rep 10, 14480(2020)を改変して引用)

図2 種々の液体を塗布した基板に
降着した蚊の
脚接触時間

プロット上のアルファベット(A, B)が異なるサンプルは統計的に有意差がみられたことを示す(Tukey post hoc test, p < 0.001) (Iikura et al., Sci Rep 10, 14480(2020)を改変して引用)

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