LC-MSによるヒト血漿中の緑茶カテキンの定量

解析科学

緑茶に含まれるカテキンは、抗がん作用、抗酸化作用、血中の脂質や血糖の低減作用、抗肥満作用など、さまざまな生物的及び薬理的な作用を持つことが知られています。その中でも高濃度の茶カテキンの経口摂取による抗肥満効果は、生活習慣病のリスク低減につながることが期待されています。緑茶を飲むことによって摂取されるカテキンの体内動態をとらえるためには、血中でのカテキン(エピ体・非エピ体の計8種)の定量が必要になります。花王では液体クロマトグラフィー(liquid chromatography)とエレクトロスプレーイオン化質量分析(electrospray ionization mass spectrometry; ESI-MS)を用いて、緑茶に含まれる8種類のカテキンの高感度で高選択的な定量法を開発しました。市販の緑茶飲料の摂取後にヒト血漿中に8種のカテキンが検出され、血中でのカテキン濃度の経時的な変化をとらえることができました。この方法を用いることで、緑茶カテキンのヒトでの体内動態研究が可能になりました。

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