花王の研究開発の特徴は、多分野の科学(サイエンス)と技術(テクノロジー)の融合をめざしていることです。
事業活動の大きな枠組みは、「清潔で美しくすこやかな毎日をめざして」というスローガンに表されています。この領域において研究開発部門は、消費者ニーズを背景に商品を設計し、技術を実用化する「製品開発研究」と、物質や現象の仕組みを解き明かす「基盤技術研究」を融合させることで、世界に通用する革新的な商品の創造に取り組んでいます。
製品開発研究では、世界の消費者の生活とニーズを深く理解する消費者研究をもとに、心地よく満足いただける商品に結実させる、商品設計と応用技術開発研究を進めています。
基盤技術研究では、化学、物理、生物など、さまざまな領域の先端の科学技術を、現象の背景にある真理にまで深く掘り下げる研究を行っています。真に価値ある商品を開発するためには、この基盤技術研究が重要な役割を果たしています。
花王の事業の原点である油脂科学・界面科学をはじめとした広範な科学研究に生産技術を統合し、そこに情緒的価値を加え、かつ品質や安全性・環境適合性評価研究を組み合わせることにより、“よきモノづくり”を追求しています。
価値ある商品は、決して単独の科学・技術だけでは生まれません。既存の学問の枠組みを越えた多様な業際・学際的な取り組みの中で、次代を開く新しい研究開発の切り口を追求しています。