花王株式会社(社長・長谷部佳宏)は、スマートフォンで素顔の写真を撮影するだけで、皮脂中に含まれるRNA(皮脂RNA)*1 発現情報に基づく肌タイプを即時に推定できる「肌遺伝子モード*2 判定」技術を開発し*3 、株式会社アイスタイル(社長・遠藤宗)の運営する@cosmeアプリに初めて搭載しました。@cosmeの新機能「お肌のケアどき診断」は、生活者がスマートフォンで素顔の写真を撮影すると、肌遺伝子モード「C1」「C2」のどちらかになるかを判定し、ケアをした際の伸びしろが大きいと推測されるケアポイントとアドバイスを提供します。
これは、2024年3月に両社が共同設立した、「皮脂RNAモニタリング」技術を核としたビジネス共創をめざす「RNA共創コンソーシアム*4 」の成果の第一弾で、生活者が客観的な肌の指標を手軽に利用できることをめざす取り組みの第一歩です。
花王は、皮脂中にRNAが存在することを発見し、皮脂からRNAを抽出して網羅的に解析する「皮脂RNAモニタリング」技術を構築しています。花王とアイスタイルは、この技術をもとに、2022年3月から、RNA発現特徴が似ている肌をグルーピングし、生活者が効率的に商品を選択できることをめざした取り組みを進めてきました*5 。この発展形として両社は、2024年3月に、RNA情報を共通のモノサシとして活用し次世代サービスや商品を開発・提案することに賛同する組織を募り、「RNA共創コンソーシアム」を共同設立しています。
この取り組みの基盤として、花王は、皮脂RNAの発現情報の類似度から2つの肌タイプが存在することを見いだし*6 、さらに、スマートフォンで素顔の写真を撮影するだけで、皮脂RNA発現情報に基づく肌タイプを即時に推定できる「肌遺伝子モード判定」技術を確立しました。
花王の開発した「肌遺伝子モード判定」技術が、このたび、アイスタイルの運営する@cosmeアプリの新機能「お肌のケアどき診断」に初めて搭載されました。このアプリは、生活者がスマートフォンで素顔の写真を撮影すると、肌遺伝子モード「C1」「C2」のどちらかになるかを判定し、ケアをした際の伸びしろが大きいと推測されるケアポイントとアドバイスを提供します(図1)。
図1. @cosme独自の「お肌のケアどき診断」の流れ
@cosme公式アプリ
これまでの検討により、@cosmeの商品クチコミ評価が、生活者の肌遺伝子モードによって異なる場合があることが明らかになっています。花王とアイスタイルは、このようなデータを蓄積することで、客観的な肌の指標である肌遺伝子モードを、商品選択時の共通のモノサシにしていくことができると考えています。
花王は、引き続きアイスタイルや「RNA共創コンソーシアム」と共に、肌遺伝子モードを使って、生活者が自分に合う商品を選択できる仕組みの構築、次世代サービスや商品の開発、提案などを推進していきます。
花王とアイスタイルは、2024年3月11日、ビューティ&ヘルス産業のサステナブルな発展のため、「皮脂RNAモニタリング」技術を核としたビジネス共創をめざす「RNA共創コンソーシアム」を共同設立しました。生活者が自分に合う商品・サービスを選択できる仕組み、サステナブルな消費サイクルを実現できる活動を推進しています。