社会インフラの発展を支える改質ポリマー技術

道路

アスファルト舗装は、わずか5%のアスファルトで砂・砂利を固定化させる舗装です。アスファルトは熱可塑性があるため、作業時(高温)には粘度が低くなり、砂・砂利と均一に混ざり合い均一な舗装体を形成し、作業後は自然冷却で硬くなり強固な舗装体となります。そのため短い工事期間で強固な道路がつくることが可能で広く使用されています。

一方で、近年の地球温暖化も相まって、夏場、トラックなどの重車両の荷重により、アスファルト舗装が凹んでしまうという課題があります。

花王ではアスファルトの各構成成分を考慮したポリマー設計を行い、舗装体に対しわずか1%併用するだけで、作業性を維持しながら耐久性を5倍以上に高めることを実現しました。また、油に弱い、雨水に弱いという課題に対しても大幅に改善できるポリマーを設計することができました。

さらに最近では、回収PETを原料に用いながらも先に述べた高耐久性能を実現できるポリマー設計にも成功し、実証試験を経て、実用化をすすめています。

今後も舗装用アスファルト改質ポリマーの開発を通して、住み続けられる街づくりのみならず、つくる責任つかう責任へも貢献していきたいと考えています。

重交通な場所におけるアスファルト舗装に対し、花王の改質ポリマー使用した工法と既存工法について、施工してから3年経過後の舗装現場の比較。既存工法では轍が16mmも発生したが、花王改質ポリマー使用した工法では轍が1mmしか発生せず、大きく耐久性が向上した。

重交通な場所における舗装アスファルトでの3年経過後の比較

油漏れが多い場所におけるアスファルト舗装に対し、花王の改質ポリマー使用した工法と既存工法について、施工して3年経過後の舗装現場の比較。既存工法では油により凹凸が大きく平坦性が低下したが、花王改質ポリマー使用した工法では平坦性を維持し、大きく耐久性が向上した。

油モレが多い場所におけるアスファルト舗装での3年経過後の比較

Page Top