機能性シート型製品の加工技術

シート加工

紙おむつや生理用ナプキン、スキンケアシート等の紙製品の加工技術の発展により、紙や不織布に穿孔処理や熱加工を施してシート材の水分透過性を高めたり、平面的な材料に積層・接合・賦形・折り・切断したりするなど、高度な機械的加工を施すことにより、立体的な製品形状を創出してきました。
これら紙製品では、形状そのものが機能・性能という重要な価値を生み、加工技術が製品パフォーマンスに貢献しています。

たとえば、パンツ型紙おむつの『メリーズパンツ』では、高速・連続で流れる不織布に、おむつの型紙に合わせた複雑な曲線状に弾性ゴムを取りつけ、もう一方の不織布と一体化することでレッグギャザーを形成します。この形状設計やギャザー取りつけ装置の速度・加速度設計が、おむつのフィット性、耐モレ性、高速生産性を高い次元で両立させるキー技術となっています。

また、機能性粉体を抄紙技術により固定化した発熱シートを開発し、肌に直接貼れる形状に複合化加工することで、温熱効果によって長時間じんわり身体を温め、腰痛・肩こりを緩和するシート『めぐりズム』(医療機器)を開発しました。

さらに、特殊ポリマーやゲルを塗工・シート化した『ビオレ毛穴すっきりパック』や『リンクルセラティシート』、また、不織布の賦形・複合化により掃除習慣を変革した『クイックル』シリーズなど、シート加工技術は「清潔」「美」「健康」すべてに関わる基盤技術のひとつとなっています。

シート型製品の加工機前で作業をする研究員2名

解析結果を見て議論する研究員2名

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