サニタリー製品に使われる独自不織布素材の開発

素材開発

おむつや生理用品などのサニタリー製品の表面シートは、肌に直接触れる部分であるため、「肌へのやさしさ」と「吸収機能」の両方を兼ね備えることが求められる重要な素材です。
花王は、表面シート用不織布として、厚みがありやわらかい「エアスルー不織布」の研究開発に注力してきました。たとえば、「超吸収Fファイバー不織布」は、熱で収縮する特殊な繊維を使用することで、粗密構造を有した独自のドーム型立体構造となった不織布です。肌に触れる面積を減らして、肌に残る液量を低減することで、肌がぬれない・ムレない・こすれない効果を実現しました。

また近年、「肌へのやさしさ」を追求するために、臀部の肌に存在する菌の量や菌叢(菌の集まりのこと)と肌トラブルとの関係に関する研究を推進しています。汗や湿気でムレやすく菌が増えやすいおむつ内環境を清潔に保つために、抗菌性能を有する、より高機能な不織布開発も進めています。繊維1本1本に無機系抗菌剤を配合しつつ、排泄物の吸収や肌触りが悪化しないよう、特殊な製法でつくる立体凹凸表面シートを開発し、表面シート上の菌の増殖を抑制できる不織布を完成させました。

私たちはこれからも、1本1本の繊維からこだわり、サニタリー製品に付加価値を与えることができる、独自の不織布素材開発を続けていきます。

立体凹凸表面シートの断面写真、無機系抗菌剤配合繊維を使用。 抗菌剤無配合の従来品表面シートと抗菌剤配合の開発した表面シートのJIS(L1902:2015)の試験結果をもとにしたイメージ画像。抗菌剤配合の開発した表面シートは菌の増殖を抑制できている。

JIS(L 1902:2015)の試験結果をもとにしたイメージ画像

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