免疫制御技術を応用したワクチン開発

免疫科学

新型コロナウイルスによるパンデミックの収束を早め、多くの人の命を救う画期的な技術となったのがメッセンジャーRNA(mRNA)ワクチンです。花王では、アレルギー疾患をはじめとしたmRNAワクチンへの応用をめざした研究開発を進めています。

核酸ワクチン開発

花王が独自開発した「SNAREVAX(スネアバックス)™」は、mRNAを含む核酸ワクチンに特定の配列を組み込むことで、抗原に対する免疫応答を促進・変化させることが期待される技術です*1 。根本的な治療法がなく、世界的な社会課題となっているアレルギー疾患をはじめとした領域において、本技術を用いたmRNA医薬品創薬の研究開発を外部パートナー企業と共創しながら推進しています。

皮内投与ワクチン開発

花王は、中空型マイクロニードルによるワクチンの皮内投与も実現しました*2 。皮内は筋肉中や皮下に比べて免疫細胞が豊富に存在するため、ワクチンの効果を高めることが期待されます。皮内投与は皮膚表面からわずか2 mm程度のごく浅い領域に投与する必要があり、安定して投与することが困難でしたが、花王のシート加工技術や微細加工技術の応用により実現可能となりました。

花王は「未来のいのちを守る」というビジョンのもと、生命科学領域における免疫制御研究を深化させ、医薬品や医療機器にも応用可能な技術の開発を進めていきます。

皮内に免疫細胞が豊富に存在しているイメージ図

皮内には免疫細胞が豊富に存在

中空型マイクロニードルの全体像と細部の拡大図

中空型マイクロニードルを用いた皮内投与デバイス

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