発表資料: 2023年02月08日

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廃PETを原料に活用した「ニュートラック」の新シリーズを発売
~積雪寒冷地の課題解消に向け、北海道内で実証実験も実施中~

花王株式会社(社長・長谷部佳宏)は、アスファルト改質剤「ニュートラック 6000SMA」を新たに発売します。廃棄されるPET素材を原料に活用しながら、積雪寒冷地の道路課題の解決および耐久性向上を実現する製品です。

背景

アスファルト舗装では、アスファルトと骨材*1 の間に隙間(空隙)が生じることがあります。積雪寒冷地においては、空隙があると内部に浸入した水が凍結融解し、体積の変化が繰り返されることで穴(ポットホール)が発生しやすくなります(図1)。そのため今までは、多量のアスファルトとそれを保持する植物繊維を舗装材料として使用することで、空隙が少なくなるように施工してきました。
「ニュートラック 6000SMA」は骨材とアスファルトの密着性を高めることで、舗装の空隙抑制だけでなく、耐久性向上も可能にする製品です。独自の技術が評価され、公道での実証実験などにも試験採用されています。

  • * 1 道路舗装の材料としてアスファルトとともに使用される砂利や砂

ポットホールが発生した道路の写真

図1. ポットホールの例

製品名/発表時期

製品名 ニュートラック 6000SMA
発売時期 2023年2月

商品特長

廃棄されるPET素材(廃PET)を原料に活用

廃PETに独自の化学処理を施して、原料として再利用しています。

耐水性の向上

「ニュートラック 5000」の高耐久性能を引き継ぎながら、骨材へのアスファルト被膜を強く・厚くする剥離抵抗性能が向上しました。水浸下での走行荷重試験*2 では、通常の舗装に比べ、内部への水の侵入を防ぐ効果が2倍以上向上することを確認しています。

  • * 2 水浸(60℃)下で、繰り返し走行荷重を加える評価試験

作業性の向上

アスファルトと骨材を混ぜる過程に加えるだけで使用でき、特別な工程や技術は不要です。また、粉状のため、舗装内への分散性も優れており、空隙が少ない高品質な舗装の施工が可能です(図2)。

アスファルト舗装内部の断面の写真。左は、空隙が空いているが、左のニュートラックを使用したものは空隙発生が抑制されている。

図2. アスファルト舗装の内部の断面

国道での実証実験

2022年8月に帯広・広尾自動車道370m2(芽室帯広IC~帯広川西IC間)での試験施工に採用されました。試験施工は、寒冷地舗装の長寿命化技術の検討を目的としており、継続的に舗装の状態を調査する予定です。

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