花王グループでは、HTMLやCSSなどのウェブ技術の標準化を推進しているWorld Wide Web Consortium (W3C)が勧告しているWeb Content Accessibility Guidelines (WCAG)のバージョン 2.1 レベルAAを品質基準の目標とします。
WCAGは、W3C が勧告しているウェブコンテンツのアクセシビリティを向上させるためのガイドラインのひとつです。WCAGは、1999年に勧告されたバージョン1.0以降、ニーズや技術の進化に伴って3回アップデートされています。
花王グループでは、2018年に勧告されたバージョン2.1 を、⽬標基準として2022年3⽉末より採用します。
WCAGは、障害のすべての種類、程度、組合せからくるニーズを満たすことはできないとされていますが、ウェブコンテンツをよりアクセシブルにするための広範囲に及ぶ推奨事項を網羅しており、世界各国の技術基準として、広く採用されています。日本、アメリカでは、2012年にISO/IECによって国際規格となっているWCAG2.0を技術基準としていますが、EUでは、WCAG2.1を公共調達の基準に採用しています。
WCAG 2.1は、下記の4つの原則に基づいた13のガイドラインから構成されています。
また、13のガイドラインには、それぞれ検証可能な達成基準が設けられ、各達成基準には、3つの適合レベルが定義されています。
花王グループでは、政府や公的機関で基準となっており、また、アクセシビリティに関する訴訟での和解契約に参照されることが一般的となっているレベルAAを、⽬標とする適合レベルとします。
WCAG2.1の13のガイドラインで示されている検証可能な達成基準は、レベルAからレベルAAまでを含めると計50項目に及ぶため、該当する達成基準を短期間ですべて満たすことは、難しい場合があります。
対象となるメディアやコンテンツの役割、ウェブサイトの利⽤状況、施策の予定などをもとに、取り組みの優先順位をつけ、段階的かつ持続可能となる計画を立てて進めてください。
また公開にあたっては、企画・設計段階での優先順位付け、段階的な計画立案の補助ツールとして「花王 アクセシビリティ対応チェックシート(以下、アクセシビリティ対応チェックシート)」を活用してください。
ウェブアクセシビリティの取り組みにあたり、コンテンツやデザイン、開発仕様の検討の前段階での要件確認、及び作業完了時に使用する、WCAG 2.1 レベルAAに対応したチェックシートです。また、段階的な取り組みを考慮し、花王グループ独自の対応指標として、チェック項目を難易度や影響範囲を鑑みてⅠ~Ⅲに振り分けています。
以下は、各分類におけるウェブサイトへのアクセシビリティの確保の一例です。