物流を重要な経営課題と捉えた改革実行が評価
花王株式会社は、2026年7月23日、日経ビジネスが主催する「CLOオブザイヤー2026」の最高賞である大賞を受賞しました。花王は物流を重要な経営課題と捉え、サステナブルな物流の実現に向けた改革を推進しています。今回の受賞は、経営視点による物流改革の実行に加え、他社との連携を通じた新たな取り組みが高く評価されたものです。
物流を取り巻く環境は、トラックドライバー不足をはじめとする担い手不足や、物流コストの上昇など、物流の維持が大きな課題となっています。さらに物流効率化法の改正に伴い、一定規模以上の貨物を取り扱う事業者ではCLO(Chief Logistics Officer:物流統括管理者)の選任が義務化されるなど、企業には物流を重要な経営課題として対応することが求められています。
花王は、生活必需品の安定供給を支える物流機能の維持、強化を重要な経営課題と位置づけています。生産から物流、販売までを一気通貫で担う花王グループの強みを活かし、個社では解決が難しい課題についても、他企業との連携を主導し、サステナブルな物流の実現をめざしています。
2026年にSCM部門からロジスティクス部門を発展的に独立させました。経営との距離を縮めるとともに、販売との連携を強化し、配送領域を含むサプライチェーン全体で物流改善を推進できる体制を構築しました。義務化に先駆けて、物流統括管理者(CLO)を選任し、物流を経営アジェンダとして位置づけるとともに、さまざまな課題への対応を迅速に進めています。
国内31ヵ所ある物流拠点について、老朽化や物量の変化を踏まえた再編を進めています。あわせて、人手不足への対応として自動化設備を積極的に導入、拠点特性に応じて人とロボットによるハイブリッド運用を推進しています。
例えば、豊橋工場の次世代自動倉庫では、バース予約システムや自動倉庫、仕分けロボットに加え、自動運転フォークリフトを導入し、トラックの入庫から出庫までの一連工程を自動化しました。倉庫内作業の自動化と輸配送オペレーションの改革により、ドライバーの拘束時間を従来比約50%削減するなど、高効率かつ持続可能な物流運営を実現し、業界をリードする次世代モデルを構築しています。
花王は、三菱食品株式会社とともに、食品・日用品・医薬品・出版の業界にまたがる9社の荷主企業による共同配送コンソーシアム「CODE」を2026年4月に発足しました。花王の物流データ利活用技術を活かし、難易度の高い共同配送での効率化を実現します。
あわせて、異業種企業との幹線共同輸送にも取り組み、物流全体で効率化による持続可能な物流基盤の構築をめざします。
受賞にあたり、花王株式会社 執行役員 ロジスティクス部門統括、物流統括管理者(CLO)の森信介は次のように述べています。
「このたびCLOオブザイヤー2026の大賞に選定していただき、大変光栄です。物流を経営課題と捉え、自動化や異業種連携など前例のない改革を進めてきた私たちの取り組みが評価されたことを誇りに思います。多大なるご協力をいただいた関係者の皆様に深く感謝するとともに、今後もサステナブルな物流の構築に挑戦し続けてまいります。」
「日経ビジネス CLOオブザイヤー」は、日経BPが発行する「日経ビジネス」が主催する表彰制度です。物流を重要な経営課題と位置付け、効率化や持続可能性の向上、サプライチェーン改革、他社との連携などを通じて、企業価値の向上や競争力強化、新たな価値創出に取り組む企業・団体を顕彰します。物流を「守りの現場機能」から「攻めの経営資源」へと転換する先進的な取り組みを評価するアワードです。