「皮脂RNAとクチコミを活用した化粧品選択システムの開発」が
「第3回日本化粧品技術者会学術大会」にて最優秀口頭発表賞を受賞

皮脂RNAとクチコミを活用した化粧品選択システムの開発

化粧品を選ぶ際にしばしばクチコミが参考にされますが、クチコミ投稿者が高評価した商品が、必ずしも閲覧者にとって好ましい商品でないことも生じます。この理由として、花王はクチコミ投稿者と閲覧者の肌特性が異なることに着目しました。花王はこれまでに、皮脂に含まれるRNAの発現情報の類似度から、顔について少なくとも2つの肌タイプ（RNA肌タイプ）分類が可能であることを明らかにしており、今回、RNA肌タイプを用いた化粧品選択への活用の可能性を検討しました。
今回の研究では、日本最大級の美容プラットフォーム「＠cosme」を運営する株式会社アイスタイルと協働し、4,000名以上の＠cosmeユーザーから得られた皮脂RNAとクチコミデータを照合し、RNA肌タイプによってクチコミ評価が異なる商品があることを明らかにしました。たとえば、あるアイテムはクチコミをRNA肌タイプ別に集計した結果、一方の平均評価点が5.9点であったのに対し、もう一方の平均評価点は4.1点と、1.8点の評価点の差が見られました。
この結果から、RNA肌タイプを考慮することで、生活者が自分に適した化粧品をより効率的に選択できる可能性が示唆されました。さらに、肌を客観的に捉える新指標として研究開発への応用も期待されます。

花王株式会社　スキンケア研究所、株式会社アイスタイル