発表資料: 2021年12月13日

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「みんなでボトルリサイクルプロジェクト」4社共同での実証事業へ

東京都の「令和3年度 革新的技術・ビジネスモデル推進プロジェクト」実証事業に選定

日用品の容器の資源循環をめざす「みんなでボトルリサイクルプロジェクト」が、東京都の「令和3年度 革新的技術・ビジネスモデル推進プロジェクト」において、ユニリーバ・ジャパン(代表取締役 社長:サンジェイ・サチュデヴァ)、花王株式会社(代表取締役 社長執行役員:長谷部佳宏)、P&Gジャパン合同会社(社長:スタニスラブ・ベセラ)、ライオン株式会社(代表取締役 社長執行役員:掬川正純)の4社共同での実証事業として選定されました。

「みんなでボトルリサイクルプロジェクト」は、2021年6月より、ユニリーバ・ジャパンと花王株式会社による協業のもと、日用品の使用済み容器の回収、およびボトル容器からボトル容器へのリサイクルを目指して、東京都東大和市にて開始されました。この度、本プロジェクトが選定されたのは、東京都が使い捨てプラスチックの大幅なリデュース、リユースや、バージン資源(未使用資源)と同等の樹脂に戻す水平リサイクルの実装化を推進するために公募する「令和3年度 革新的技術・ビジネスモデル推進プロジェクト」における、「実証事業」(東京都とともにスキーム実証を行う事業)です。これを機に、P&Gジャパン合同会社、ライオン株式会社が新たに参画します。今後は、4社共同での実証事業として、本プログラムをますます拡大し、発展を加速させてまいります。

「みんなでボトルリサイクルプロジェクト」プログラム概要

目的

1. 消費者・行政・企業の連携による、日用品の容器の分別回収・リサイクルの仕組みを検討する
2. 回収した使用済み容器を活用し、ボトル容器からボトル容器への水平リサイクル技術を検証する

実施期間

2021年6月1日(火)~

内容

東京都東大和市内の10か所に回収ボックスを設置し、ご家庭できれいに洗浄して乾かした使用済み容器を回収。回収した容器はリサイクル事業を担うヴェオリア・ジェネッツ株式会社の工場へ運び、分別・洗浄・処理した後、ボトル容器からボトル容器への水平リサイクル技術の検証をする。

会社概要

ユニリーバ・ジャパン

代表者:
代表取締役 社長 サンジェイ・サチュデヴァ

所在地:
東京都目黒区上目黒2-1-1 中目黒GT タワー

設立:
2009年10月1日(日本での創業1964年)

従業員数(連結):
約500名(2020年12月31日現在)

事業内容:
ビューティ&パーソナルケア、ホームケアの製造販売

花王株式会社

代表者:
代表取締役 社長執行役員 長谷部佳宏

所在地:
東京都中央区日本橋茅場町一丁目14番10号

設立:
1940年5月21日(創業:1887年6月19日)

従業員数(連結):
33,409名(2020年12月31日現在)

事業内容:
「ハイジーン&リビングケア」「ヘルス&ビューティケア」「ライフケア」「化粧品」のコンシューマープロダクツ事業、産業界のニーズに対応した「ケミカル」事業

P&Gジャパン合同会社

代表者:
社長 スタニスラブ・ベセラ

所在地:
兵庫県神戸市中央区小野柄通7丁目1−18 三宮ビル北館

設立:
2006年3月3日(日本での営業開始:1973年)

事業内容:
日本における洗濯用洗剤・台所用洗剤、消臭・芳香剤、柔軟仕上げ剤、乳幼児用紙おむつ、ヘアケア製品、シェービング用品、オーラルケア用品等の製造販売

ライオン株式会社

代表者:
代表取締役 社長執行役員 掬川正純

所在地:
東京都墨田区本所一丁目3番7号

設立:
1918年9月(創業:1891年10月30日)

従業員数(連結):
7,452名(2020年12月31日現在)

事業内容:
ハミガキ、ハブラシ、石けん、洗剤、ヘアケア・スキンケア製品、クッキング用品、薬品等の製造販売、海外現地会社への輸出

ヴェオリア・ジャパン・グループ

代表者:
代表取締役社長 ギヨーム・ドゥルダン

所在地:
東京都港区海岸3-20-20

設立:
2002年(日本)、1853年(グローバル)

従業員数(連結):
17万9,000人(グローバル合計)

事業内容:
水、廃棄物処理、エネルギー分野おけるソリューションを提供する総合環境企業

参考資料①:「みんなでボトルリサイクルプロジェクト」の進捗と成果

東京都の「令和3年度 革新的技術・ビジネスモデル推進プロジェクト」において、実証事業に選定

東京都が本年5月から公募していた「令和3年度 革新的技術・ビジネスモデル推進プロジェクト」において、本プロジェクトが実証事業に選定されました。東京都によるこのプロジェクトは、使い捨てプラスチックの大幅なリデュース、リユースや、バージン資源(未使用資源)と同等の樹脂に戻す水平リサイクルの実装化を推進するために、革新的技術やビジネスモデルの社会実装を目指す事業者を選定するものです。
本年9月には東京都の同プロジェクトにおいてすでに、「調査・分析事業」(実装化に向けたスキームづくり、調査、分析を東京都と共同して行う事業)に選定されました。今回「実証事業」に選ばれたことで、さらに一歩進んで、東京都とともにスキーム実証していくこととなります。

日用品の容器における分別回収の拡大

東京都東大和市におけるこれまでの回収量は165kg、うちボトル2,374個、パウチ3,193個となりました(2021年11月30日現在)。また、月ごとの回収量も10-13kgと安定的に推移しています。回収ボックスに入っている容器も、ご協力依頼通り、ご家庭で洗浄されたものが多く、使用済み容器を再資源化する活動に対する理解が深まっているものと思われます。さらに、本年9月より茨城県常総市、11月より東京都狛江市でも容器の回収をそれぞれ開始いたしました。

ボトル容器からボトル容器へ水平リサイクル技術の検証

これまでに回収した容器は、分別・洗浄・処理を経て、ボトル容器への成型までを実施することができました(下図)。分別・洗浄・処理の工程においては、スムーズな仕分け作業に成功し、想定よりも品質のよい再生ペレットを製作することができました。これは、回収段階でボックスに投函されていたものの大部分が、消費者や自治体のご協力の結果として、依頼どおりボトルとパウチのみであったため、一般ごみや電池などの異物混入を予め防ぐことができたことによります。
また、ボトル容器の加工成型にも成功しました。成型したボトルは、製品の安全性を担保するために、再生材を約50%使用したもので作られています。今後も3カ月ごとに同様のプロセスを経て、ボトル容器からボトル容器への水平リサイクル技術の検証を進めていく予定です。

画像

図:ボトル容器からボトル容器へのリサイクルのプロセス

参考資料②:花王のESG戦略「Kirei Lifestyle Plan」とプラスチック循環社会に向けた取り組み

花王は、毎日の暮らしの中で使用する製品を提供する企業の責務として、製品のライフサイクル全体を通じた環境負荷の低減に積極的に取り組んでいます。2019年4月にはESG戦略「Kirei Lifestyle Plan」(キレイライフスタイルプラン)を策定し、19の重点取り組みテーマを設定。花王がこれまでの企業活動の中で培ってきた「よきモノづくり」の思想を「ESG視点でのよきモノづくり」へと高め、環境や社会に配慮した取り組みを強化しています。

社会的課題のひとつであるプラスチックごみ問題に対しては、2018年に公表した「私たちのプラスチック包装容器宣言」において、リデュース(減らす)、リプレイス(置き換える)、リユース(再利用する)、リサイクル(再資源化する)の4Rの観点から、包装容器に使用されるプラスチック資源の削減に努めていくことを提示。包装容器の薄肉化、製品の大容量化、内容物の濃縮化、つめかえ用の包装容器で使われている薄いフィルム素材を本品容器として使うことで、プラスチック使用量を大幅に削減する「プラスチックボトルレス化」などの「リデュース」、つめかえ・つけかえの促進による「リユース」、リサイクルしやすい包装容器を開発する「リサイクル」に加え、石油由来のプラスチックから持続可能な原料へ転換を図る「リプレイス」を推進しています。

2019年9月には、「リデュースイノベーション」「リサイクルイノベーション」に基づくさまざまなアプローチを通じて、プラスチック循環社会の実現をめざすことを発表。「リサイクルイノベーション」では、他企業・団体と連携し、プラスチック包装容器の水平リサイクルに取り組んでいます。リサイクルがむずかしいとされる複数素材のフィルム容器のリサイクルをはじめ、フィルム容器を単一素材で作成した場合のリサイクルや単一素材のボトル容器のリサイクルを検証。また、包装容器以外にも、使用済み紙おむつのリサイクルを検討するなど、多くの実証実験を実施しています。

花王は、経営にESGの視点を導入することで、事業の発展と、消費者や社会へのよりよい製品・サービスの提供をめざしていきます。そして、豊かな共生世界の実現に向けて取り組んでまいります。

画像

※社外への発表資料を原文のまま掲載しています。

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