発表資料: 2021年05月26日

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花王、化粧品でプラスチックボトルの水平リサイクルをめざし
ケミカルリサイクルPET素材の採用を開始

花王株式会社(社長・長谷部佳宏)は、プラスチック循環社会の実現をめざす取り組みの一環として、化粧品のボトル容器に、日本環境設計株式会社(社長・髙尾正樹)のグループ会社であるペットリファインテクノロジー株式会社が製造するケミカルリサイクルPET(ポリエチレンテレフタレート)素材を採用し、2021年6月より、化粧品ブランド「トワニー」のボトルを皮切りに順次導入していきます。今後は、使用済み容器を回収し化粧品PETボトルへ再利用する、ボトル容器からボトル容器への水平リサイクル実現に向けた取り組みを進めてまいります。

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昨今、環境負荷低減への社会的な機運はいっそう高まっており、化粧品業界においても、環境に配慮した商品を選択する人が増えるなど、消費者の購買意識に変化がみられます。
一方で、再生プラスチックを包装容器として採用するためには、品質の担保と安定供給が必要となります。今回、花王が化粧品ボトル容器に採用するケミカルリサイクルPETは、日本環境設計が保有するケミカルリサイクル* 技術「BRING Technology™」により開発されました。この技術は、使用済みPET素材の容器を、バージンPETと同等の品質を有するPET素材に再生でき、製造された再生PET素材は、内閣府食品安全委員会に食品容器としても承認されるなど、品質面でも評価を受けています。また、これまで難しいとされてきた、着色や加飾のある、また中身の剤が付着した化粧品容器でも、バージンPETと同等の品質を有するPET素材へのリサイクルが可能です。このように、化粧品容器を含めた幅広い使用済みPET素材のリサイクルが可能になることで、再生材の安定的な供給も期待できます。
花王では、今後、化粧品PETボトル容器の水平リサイクルを実現すべく、ケミカルリサイクルPET素材を使用したボトル容器の採用を順次拡大し、使用済み容器の回収、再利用についても検討を進めていきます。

  • * 使用済みの資源を化学分解によってPET樹脂の原料に変換し、再利用すること。リサイクル対象物の異物や汚れの除去といった点において優れています。

花王グループは、2019年4月にESG戦略「Kirei Lifestyle Plan(キレイライフスタイルプラン)」を策定し、19の重点取り組みテーマと、注力アクションを設定しています。今回のケミカルリサイクルPETの活用は、重点取り組みテーマのなかでは「ごみゼロ」に貢献する活動です。これまでに展開しているさまざまなアプローチに加えて、日本におけるプラスチック包装容器への再生プラスチックの活用を本格化することで、プラスチック循環社会の実現をめざしてまいります。

花王のESG戦略「Kirei Lifestyle Plan」とプラスチック循環社会に向けた取り組み

花王グループは、毎日の暮らしの中で使用する製品を提供する企業の責務として、製品のライフサイクル全体を通じた環境負荷の低減に積極的に取り組んでいます。2019年4月にはESG戦略「Kirei Lifestyle Plan」(キレイライフスタイルプラン)を策定し、19の重点取り組みテーマを設定。花王グループがこれまでの企業活動の中で培ってきた「よきモノづくり」の思想を「ESG視点でのよきモノづくり」へと高め、環境や社会に配慮した取り組みを強化しています。

社会的課題のひとつであるプラスチックごみ問題に対しては、花王はこれまでも、プラスチック包装容器の薄肉化、つめかえ・つけかえの促進と大容量化、内容物の濃縮化、フィルム素材の本品容器での活用などによって貢献してきました。2018年には、プラスチック包装容器に関する花王の姿勢をまとめた「私たちのプラスチック包装容器宣言」を公表しています。また、2019年9月には、プラスチック循環社会の実現に向けて「リデュースイノベーション」「リサイクルイノベーション」に注力していくことも発表しています。

花王グループは、今後も、花王らしいESG活動をグローバルに展開し、世界の人々の喜びと満足のある豊かな生活文化を実現するとともに、社会のサステナビリティへの貢献に取り組んでまいります。

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※社外への発表資料を原文のまま掲載しています。

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