肌視点からのイノベーション:赤ちゃんと育児者の笑顔を創るメリーズの開発

おむつ開発

育児者と赤ちゃんの最大の悩みは「おむつかぶれ」です。なぜなら、赤ちゃんの皮膚の厚みは大人の半分しかなく、非常にデリケートなためです。
おむつかぶれを引き起こす原因は、大きく2つあります。ひとつは、おむつの「ぬれ・むれ」による「角層水和」、もうひとつは、おむつとの「こすれ」による「角層剥離」です。
私たちは、この2つを抑制するメリーズ独自の凹凸表面シートの開発に挑戦しました。

まず、「角層水和」抑制には、おむつからの液戻りを低減することが重要です。
そこで、疑似尿を繰り返し通液後の表面シートの表側/裏側の接触角差に着目したところ、接触角差と液戻り量とのあいだには相関があることを見いだしました。そして、表面シートの繊維表面を新開発の親水化剤で塗工し、緻密な親水度制御をすることで、液戻り量を約45%低減、肌水分増加率も約35%低減しました。

次に、「角層剥離」抑制には、肌とおむつとの間の摩擦を低減することが重要です。
そこで、体の動きに柔軟に追従しつつ、おむつと肌との接触面積低減をねらい、凸部の表面積や剛性、凸部内の空気含有量を検討し、最適なパターンを設計しました。結果、摩擦係数を約15%低減、角層剥離量も約20%低減しました。

育児者が安心して使え、赤ちゃんが心も肌も気持ちよく、笑顔で過ごすことのできるおむつをつくりたい。私たちはこの想いを基に、肌視点からのベビー用おむつ開発を続けていきます。

ベビー用おむつのイラストと凹凸表面材の写真

ぬれ制御技術とこすれ低減技術の考え方と効果を説明しています。凹凸表面材は液が戻りにくく、表面材凸部の動きやすさを向上することができました。

Page Top