調香技術
花王では、生活者が使用する製品とその使用場面に応じた、魅力ある香りを届けるために、1200種類以上に及ぶ香料原料(天然原料および合成香料)を使用し、製品の香料開発を行っています。
さまざまな分野の製品の香料を開発する際に頻繁に使用される香料314種について、濃度とにおいの強度に関するデータベースを構築しました*1 。また、各製品中の香料の保存安定性や、悪臭に対する消臭効果、人が香りを嗅いで想起する香りの印象(イメージ)などをデータベースにして香料開発に活用しています。
製品に使われる香料は、調香師が各製品用香料のデザイン(調香)を行い、サイエンスデータを駆使し、各製品に相応しい約50種類を厳選して創作します。洗濯機から取り出した時に感じる清潔感のある香り、食器洗い中に感じる楽しい香り、お風呂上りの肌や髪から感じるやさしい香り、トイレ掃除後に感じる消臭感のある香りなどを提供しています。
一方、香りの組み合わせは無限にあり、人を魅了する香りに仕上げるためには、サイエンスデータに加え、香りの質にこだわったアート的デザインも重要です。私たちは、自然、音楽、絵画などから得られるインスピレーション、世界各拠点の評価者や調香師とのコミュニケーションにより、感性を高めています。
私たちは今後も、アートとサイエンスを融合した調香技術を駆使して、魅力ある香りをお客さまに届けていきます。