髪と頭皮のお手入れ10か条
髪は表面からダメージを受けて傷みます。髪が長く、毛先ほど、傷んでいます。
これを軽減する毎日の心得。
きしんだり引っかかったりするのは、キューティクルが傷ついているサインです。
髪の表面をなめらかな状態にすると、髪の表面がこすれる力が弱まり、キューティクルが削れたりはがれたりする傷みを軽減できます。また、毛流れを整えやすくなるので、とかす回数を減らせます。
指通り良く絡まらない状態にするには、空洞を補修するなど内部のケアが必要な場合もあります。いずれにしても、指通り良く絡まないことをヘアケア製品を選ぶ指標とすると良いでしょう。
キューティクルは、表面がこすれて削れたりはがれたりします。キューティクルを守るためには、とかす、指を通すことをなるべく少なくすることが有効です。特に濡れているときには、最小限にする意識が必要です。
絡まりをほどく目的で髪をとく際に、手やクシ・ブラシで根元から毛先まで一気に通すと、図のように、毛先の手前で大きな力が掛かります。
絡まりやすくなっていると、とても大きな力が掛かって、キューティクルだけでなく、コルテックスも傷むことがあります。
これが毎日積み重なって、キューティクルがはがれ、コルテックスが裂けたり切れたりして、枝毛や切れ毛になるのです。
きしんだり絡まったりしたら、毛先からていねいにほどく
髪をとかす際に、引っかかったら、そのまま通しきらずに、いったん抜いて、毛先から少しずつ順にやさしくもつれをとくと、大きな力がかかりません。
ほどけにくい時は、洗い流さないトリートメントやウォーター系のスタイリング剤で表面をなめらかにしてから行ないましょう。
髪に指を通したり、絡まりをほどくしぐさも我慢
特に髪が長い人によく見かけられます。絡まりが気になるからだけでなく、くせになっている場合もありますね。美しい髪を保つためにはこれも最低限に。
濡れている髪は柔らかくなっていてとても傷みやすいので、目の細かいブラシやくしを通すのは禁物です。
濡れているときにブラシを繰り返し通しながらブローしても、キューティクルを傷めているだけで形は決まりません。髪の形は乾いたときに決まりますから、ブラシは乾き際に、髪をばらつかせないように毛流れをそろえた状態で、乾かすために使います。
適度なテンションとは?
テンションをかけてストレートにブローするといいますが、この時のテンションは、毛流れをそろえるためにうねりやねじれを伸ばす程度のものです。
美容師や上手な人は、ブラシを回転させるようにして毛流れを揃えていて、髪を強く引っ張らず、無理な力を掛けません。
強く引っ張りすぎると、こすれてキューティクルが傷ついたり、髪が伸びきって元に戻らなかったり縮れたりして傷みます。
ブロー用で底面がゴム製のブラシは毛髪がばらばらにならないように捕まえやすく、獣毛ブラシはその密な毛先で毛流れをより細かく揃えられるように設計されています。ブラシの歯やゴム状の底面を利用して髪の流れをそろえているのです。
ブラッシング
頭皮ケアと髪油を補う役割だった
「ブラッシング」は、繰り返し髪にブラシを通す行為。
まだ洗髪頻度の低かった数十年前まで、頭皮の皮脂を髪に移すことによって、常在菌や酸化による皮膚への刺激やニオイの原因となる物質の生成を少なくしていました。また、頭皮に物理的刺激を与えて血流を高める効果があり、育毛剤塗布後にも薦められることがあります。
当時は髪全体や毛先まで行き渡らせて髪をバラつかせずまとめやすくする目的でも、 1日100回以上が良いなどと推奨され、行われていました。
目的をもったブラシづかいを
洗髪頻度が1-2日に1回になった日本では、頭皮への刺激やニオイ、べたつきの主原因となる皮脂とその変質物は洗い流されるため、髪に移す必要はなくなっています。洗髪頻度が高く、パーマやヘアカラーも頻繁に行う現在、髪の傷みを避けるためには、繰り返しブラシを通す行為はむしろ避けた方が良い状況になっています。
■日中、乱れた毛流れをブラシの面を利用して整える
絡まりをとき、表面も整えやすいのでブラシ使用がおすすめ。
必要最小限の回数行う。
■洗髪頻度が低めのショートヘア向けの頭皮ケア&スタイリング
毛先が丸いクッションブラシを用い、髪の生え際からつむじに向かって全体をとかしたのち、ヘアスタイルを整えます。
目的
ダメージを、同じ部位に繰り返し受けるのを避け、アフターケアを適切にして、傷みの進行を抑えましょう。
根元から毛先までしっかり乾かして、毛流れを整えて保つ。
育毛剤とマッサージの組み合わせで、毛母細胞の分裂・増殖を促し、頭皮の血行を良い状態に保つ。毎日続けることで効果を期待できる。
メラニンを分解して脱色し、染料が毛髪内部で発色するヘアカラー(酸化染毛剤)。そのしくみ、長所・短所を正しく知り、ヘアマニキュアや一時染毛料も合わせて上手に使いこなそう。