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髪と頭皮のお手入れ10か条

  • 髪と頭皮のお手入れ10か条

毎日の心がけで、毛先のダメージを軽減する

髪は表面からダメージを受けて傷みます。髪が長く、毛先ほど、傷んでいます。
これを軽減する毎日の心得。


1. すべりを良くして、髪にかかる力を弱くする


きしんだり引っかかったりするのは、キューティクルが傷ついているサインです。
髪の表面をなめらかな状態にすると、髪の表面がこすれる力が弱まり、キューティクルが削れたりはがれたりする傷みを軽減できます。また、毛流れを整えやすくなるので、とかす回数を減らせます。

指通り良く絡まらない状態にするには、空洞を補修するなど内部のケアが必要な場合もあります。いずれにしても、指通り良く絡まないことをヘアケア製品を選ぶ指標とすると良いでしょう。

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  • 特に濡れている時は髪が柔らかくなっていて傷みやすいため、洗髪時から髪が乾くまでに使う製品は、髪のきしみや絡まりがなくなめらかであることが大切です。
  • 乾かしている際にきしみや絡まりがあるようなら、洗い流さないトリートメントやスタイリング剤などを薄く塗布して、なめらかさを確保します。
  • パーマやヘアカラー施術後、施術前と同じ製品を使ってなめらかにならない場合は、トリートメント頻度を高くしたり、ヘアケア製品を選び直したりしましょう。なめらかにしてキューティクルを守ることで、洗髪時のタンパク質や脂質の流出を抑え傷みの進行を抑えることができます。

2. とかし方で傷みは軽減できる


髪の傷みを抑えるには、とかす回数は少ない方がいい


キューティクルは、表面がこすれて削れたりはがれたりします。キューティクルを守るためには、とかす、指を通すことをなるべく少なくすることが有効です。特に濡れているときには、最小限にする意識が必要です。

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無理にとかすと、枝毛や切れ毛の原因に


絡まりをほどく目的で髪をとく際に、手やクシ・ブラシで根元から毛先まで一気に通すと、図のように、毛先の手前で大きな力が掛かります。
絡まりやすくなっていると、とても大きな力が掛かって、キューティクルだけでなく、コルテックスも傷むことがあります。
これが毎日積み重なって、キューティクルがはがれ、コルテックスが裂けたり切れたりして、枝毛や切れ毛になるのです。

  • Advice

きしんだり絡まったりしたら、毛先からていねいにほどく


髪をとかす際に、引っかかったら、そのまま通しきらずに、いったん抜いて、毛先から少しずつ順にやさしくもつれをとくと、大きな力がかかりません。
ほどけにくい時は、洗い流さないトリートメントやウォーター系のスタイリング剤で表面をなめらかにしてから行ないましょう。

  • Advice

髪に指を通したり、絡まりをほどくしぐさも我慢


特に髪が長い人によく見かけられます。絡まりが気になるからだけでなく、くせになっている場合もありますね。美しい髪を保つためにはこれも最低限に。


3. 濡れている、湿っている髪はていねいに扱う


髪が濡れているときは、目の粗いくしやブラシで、ラフに流れを整える程度に


濡れている髪は柔らかくなっていてとても傷みやすいので、目の細かいブラシやくしを通すのは禁物です。

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ブロー時のブラシは、乾き際に


濡れているときにブラシを繰り返し通しながらブローしても、キューティクルを傷めているだけで形は決まりません。髪の形は乾いたときに決まりますから、ブラシは乾き際に、髪をばらつかせないように毛流れをそろえた状態で、乾かすために使います。

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  • Memo

適度なテンションとは?


テンションをかけてストレートにブローするといいますが、この時のテンションは、毛流れをそろえるためにうねりやねじれを伸ばす程度のものです。
美容師や上手な人は、ブラシを回転させるようにして毛流れを揃えていて、髪を強く引っ張らず、無理な力を掛けません。

強く引っ張りすぎると、こすれてキューティクルが傷ついたり、髪が伸びきって元に戻らなかったり縮れたりして傷みます。

ブロー用で底面がゴム製のブラシは毛髪がばらばらにならないように捕まえやすく、獣毛ブラシはその密な毛先で毛流れをより細かく揃えられるように設計されています。ブラシの歯やゴム状の底面を利用して髪の流れをそろえているのです。

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獣毛ブラシ/ブラシ

ブラッシング


頭皮ケアと髪油を補う役割だった

「ブラッシング」は、繰り返し髪にブラシを通す行為。
まだ洗髪頻度の低かった数十年前まで、頭皮の皮脂を髪に移すことによって、常在菌や酸化による皮膚への刺激やニオイの原因となる物質の生成を少なくしていました。また、頭皮に物理的刺激を与えて血流を高める効果があり、育毛剤塗布後にも薦められることがあります。
当時は髪全体や毛先まで行き渡らせて髪をバラつかせずまとめやすくする目的でも、 1日100回以上が良いなどと推奨され、行われていました。

目的をもったブラシづかいを

洗髪頻度が1-2日に1回になった日本では、頭皮への刺激やニオイ、べたつきの主原因となる皮脂とその変質物は洗い流されるため、髪に移す必要はなくなっています。洗髪頻度が高く、パーマやヘアカラーも頻繁に行う現在、髪の傷みを避けるためには、繰り返しブラシを通す行為はむしろ避けた方が良い状況になっています。

■日中、乱れた毛流れをブラシの面を利用して整える

絡まりをとき、表面も整えやすいのでブラシ使用がおすすめ。
必要最小限の回数行う。

  • 毛先から順に髪の絡まりをとく(ステップワイズ)(参照:2.とかし方で傷みは軽減できる>Advice:きしんだり絡まったりしたら、毛先から丁寧にほどく)
  • 髪をなめらかにする効果があるアウトバス製品を少量塗布した後行う。
    セット力が弱~中くらいのヘアスプレー(濡れすぎないのでおすすめ)を使うと、整いやすい。
     

■洗髪頻度が低めのショートヘア向けの頭皮ケア&スタイリング

毛先が丸いクッションブラシを用い、髪の生え際からつむじに向かって全体をとかしたのち、ヘアスタイルを整えます。
目的

  • 皮脂とその変質物を髪に移して、皮膚の刺激やニオイを抑え、快適にする
  • 自然に抜けた毛を取り除き、髪の流れを整える
  • ペタンとしがちなヘアスタイルをふわっと整える
  • 久しぶりの洗髪前に。皮脂を浮き上がらせ、洗いやすくする

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ダメージを抑え、適切なアフターケアで、根元と毛先の傷みの差を少なくする

ダメージを、同じ部位に繰り返し受けるのを避け、アフターケアを適切にして、傷みの進行を抑えましょう。


4. ヘアカラー、パーマ


  • 同じ部位への繰り返し施術をなるべく少なくします。ヘアカラーは、新生部や白髪を中心に部分染めの頻度を高くしましょう。
  • 施術後は施術前より小さい摩擦や引っ張る力によって傷むので、毎日の心がけ(1-3箇条)をいっそう心がけましょう。
  • 空洞を補修したり、脂質の機能を補う成分を含む製品により、毛髪内部の失われた機能を補います。

5. 紫外線(太陽光)


  • 強い紫外線を直接・繰り返し浴びないように、帽子や日傘で太陽光を避けましょう。
  • 傷みはじめに手触りが悪くなり、シャンプー時にきしむとさらに傷みが進みやすいので、なめらかな状態で洗えるシャンプーを選びましょう。
  • 濡れているとメラニンの分解が進み脱色しやすいので、夏でもきちんと乾かして外出しましょう。

6. 熱


  • アイロンやコテは100~200℃以上の温度設定のものが多いので、傷みが増大する160℃以下の温度で、髪がほぼ乾いた状態で使い、短時間で済ませましょう。
  • 強く挟んで引っ張る使い方は厳禁です。キューティクルが大きく脱落したり、髪が伸びきってしまうのを避けましょう。
  • 毛流れを整えてから使いましょう。

目的やしくみを理解して、日々のお手入れ方法を習熟しましょう


7. パサつき、くせ毛対策にもなる、ヘアスタイルの整え方


根元から毛先までしっかり乾かして、毛流れを整えて保つ。

  • 根元をしっかり乾かす
  • 根元から毛先に向かって毛流れをざっくり揃えながら乾かす
  • 髪全体をしっかり乾かす

8. 頭皮上に留まった皮脂や脂肪酸を洗い流して、頭皮を快適に保ち、ニオイを防ぐ


  • 頭皮に広がっている皮脂や脂肪酸を、シャンプーの洗浄成分で捕えて十分にすすぐ。洗い残しすすぎ残しなく洗髪することが大切。
  • かゆみ・ニオイ・べたつきが気にならない洗髪頻度で。頭皮への刺激、ニオイ、髪のべたつきの素となる皮脂や汗とその変質した脂肪酸などを取り除いてリニューアルし、角層の構造や生まれ変わりのサイクルを健常に保つことが大切。

思い立った時に、実践に役立つ要点


9. 薄毛が気になったら、頭皮に育毛剤をなじませ、マッサージを習慣にする


育毛剤とマッサージの組み合わせで、毛母細胞の分裂・増殖を促し、頭皮の血行を良い状態に保つ。毎日続けることで効果を期待できる。


10. 髪色を変えるなら、ヘアカラー(酸化染毛剤)のしくみを知ることから始めよう


メラニンを分解して脱色し、染料が毛髪内部で発色するヘアカラー(酸化染毛剤)。そのしくみ、長所・短所を正しく知り、ヘアマニキュアや一時染毛料も合わせて上手に使いこなそう。

髪と頭皮のお手入れ10か条


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