各段階での安全性の確認

開発段階:1.安全な原料を厳選

花王グループでは、人への安全性はもちろん、環境への影響も考慮し、安全な原料を厳選しています。

化粧品だけでなく、化学品、家庭品、食品など広範な原料・素材に関し、社内外の安全性に関する最新情報を集約したデータベースを構築し、原料の安全性確認に活用しています。

安全性試験は、試験可能な最大濃度で、信頼性が高く、国際標準に基づいた試験法で行ないます。環境への影響も検証します。

このような厳しい基準をクリアした原料だけを使用しています。

開発段階:2.製品の安全性確認

これまでの使用実績や安全性情報をもとに、製品の安全性を確認する試験を行ないます。例えば、培養細胞や人工皮膚を使った試験、肌につけて確認する試験(ヒトパッチテスト・アレルギーテスト・スティンギングテスト)などがあります。

肌への影響

パッチテスト

製品の安全性を確保するために、皮膚に対する刺激性やアレルギー反応を調べます。

アレルギーテスト

パッチテストを週3回×3週間、2週間の休止後再度実施し、皮膚アレルギー反応がでないことを確認します。

敏感肌向けのスティンギングテスト

敏感肌の方を対象にした、かゆみやヒリヒリ感を評価する感受性テストです。使用前の状態と使用後の状態を、皮膚科専門医の立ち会いのもと確認します。

ノンコメドジェニックテスト

ニキビを生じにくい製品かをチェックする試験です。塗布部でのマイクロコメド(ニキビのもと)の変化を観察し、評価します。

眼への影響

メイク落としなどの製品が目に入ってしまった場合の影響を確認するためには、培養細胞を用いた試験(STE試験)を行なっています。
この方法は花王が開発し、国際的ガイドラインとして認められました。

花王グループでは、動物実験を行なわない方針で、化粧品開発を進めています。

開発段階:3.さまざまな使用テストによる確認

製品での安全性を十分に確認したうえで、さまざまな使用テストを行ないます。

肌質は一人ひとり異なり、使い方も人により違います。さらに環境や体調によっても肌の状態は変化することから、実際の使用状況での品質と安全性を総合的に確認することが大切です。

そのため、大規模な人数、長期間で、使用テストを行ないます。単品での使用テストだけでなく、複数アイテムを同時に使用する場合を考慮した使用テストも行ないます。

発売前の総合的な確認

ここまでの評価結果をもとに、発売前の総合確認を行ないます。

  1. 安全に使っていただくための表示、広告、カウンセリングなどのコミュニケーション方法を、お客さま視点で検討します。
  2. 科学的な安全性に加え、お客さまの意識、使い方などの実態を考慮し、総合的に安全性を確認します。

十分な安全性が確認できない商品は発売いたしません。

発売後の安全管理:4.お客さまとのコミュニケーション

商品やお手入れについてのお問い合わせ、店頭でのカウンセリング、電話やウェブでのご相談に対応するなど、お客さまとのコミュニケーションを大切にしています。

また、お肌に合った商品を選んでいただけるようにテスターやサンプルでのお試しを推奨し、より安心してお使いいただけるよう努めてまいります。

万一、お肌に合わなかった場合は、お客さまの立場に立って真摯に対応いたします。

発売後の安全管理:5.発売後も常に安全性を点検

開発段階で安全性を確認しても、お肌に合わないことはあります。
花王グループでは、花王安全管理基準(花王GVP Good Vigilance Practice)を定めています。

お客さまや医療機関から、安全性に関わる情報を積極的に収集しています。安全管理部門では、医師に聴取するなど、その内容を1件ずつ詳細に確認しています。万一、安全性に懸念される点があれば、原因解明に努め、必要な対策を速やかに講じます。また、法規制上必要な場合には、「市販後安全管理情報マネジメントシステム」を用いて、遅滞なく行政報告を行ないます。

安全性を常に点検し、より高いレベルを確保します。

発売後の安全管理の図。3段階で実施しています。1.情報収集として、お客様、販売店、医療機関、行政、学会、文献、メディア、業界団体から情報を収集しています。2.詳細確認・解析として医師聴取を行ったり、情報分析を行っています。3.対策・報告として、対策をたてたり行政報告を行っています。

化粧品等の使用上の注意

  • 傷やはれもの、湿疹等異常のあるところにはお使いにならないでください。

  • お肌に異常が生じていないかよく注意して使用してください。化粧品がお肌に合わない時は、使用を中止してください。
    1. 使用中、赤み、はれ、かゆみ、刺激、色抜け(白斑等)や黒ずみ等の異常があらわれた場合
    2. 使用したお肌に、直射日光があたって上記のような異常があらわれた場合
    そのまま化粧品類の使用を続けますと、症状を悪化させることがありますので、皮ふ科医にご相談されることをおすすめします。
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