社会インフラの発展を支えるスラリーレオロジー制御技術

土木・建築

コンクリートは水、セメント、砂、砂利からなり、その強度は水とセメントの比率で決まります。水の比率が低ければコンクリートの強度は向上しますが、コンクリートの流動性が低下するため、作業性が悪化します。そこで、花王は、「セメント粒子の分散」に着目し、理想的なセメント粒子表面への吸着量や吸着形態を追及して、高性能AE減水剤『マイテイ』を開発し、低含水量でも強度と作業性を両立するコンクリートの製造を可能にしてきました。また、近年ではコンクリート製品の生産性向上のため、短期強度発現によるコンクリートの型枠からの早期脱型や、高い流動性付与による作業性向上を実現させています。

また、湧水の多いトンネル工事や、水辺の護岸工事、埋立地では、投入するコンクリートが水中や海水中に飛散しないように、自然環境に配慮した工事が必要となり、コストアップや工期延長につながっていました。そこで、花王では界面科学を駆使して、ひも状ミセルが持つ特異な粘弾性を付与したレオロジー改質剤『ビスコトップ』を開発しました。この剤により、水中・海水中でも飛散することなく、高い充填性を持ちながらコンクリート材料の分離を発生させない安心、安全な工事が可能となりました。

今後も、花王オリジナルのスラリーレオロジー制御技術をベースとした技術開発を行ない、社会インフラの発展に貢献してまいります。

高性能AE減水剤『マイテイ』

レオロジー改質剤『ビスコトップ』

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