オフィス印刷の環境負荷低減に貢献するトナー

デジタル用印字材料

近年、オフィスに広く普及しているプリンタ、複写機、複合機には、粉体インク(トナー)を用いた印刷方式が採用されています。このトナーを用いた印刷方式には、用紙を選ばず、高速・高画質印刷が可能であるという優れた特性があります。
トナーとは、主成分である熱可塑性バインダー樹脂に着色剤(顔料)を微分散させた5~10μmの微粒子であり、バインダー樹脂を熱で溶融させて紙に接着させる事により、物理的摩擦や液体への濡れに強い印刷物を実現しています。このトナーは、使用環境(~50℃)では粉体状態を維持する必要がありますが、省エネおよび高速印刷の観点からは少ない熱量で溶融して紙に接着する低温定着が望まれます。

花王はこれまで、紙との親和性にまで着目したポリマー設計により、粉体状態維持と低温定着という相反する性能を高度に両立したポリエステルバインダー樹脂を世界に先駆けて開発しました。その後も熱応答性の高い結晶性材料に着目し、この材料をトナー中に10~100nm程度で微分散させることにより、さらに環境負荷低減に貢献できるトナーを開発しました。

花王では現在、原料の植物由来化、トナー製造エネルギー低減、トナー消費量低減、易脱墨性等、広い範囲で環境負荷低減に貢献できるトナーおよびトナーバインダー開発に取り組んでいます。

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