不確実性の時代に、経営を支え、現場を支援する花王のERM*1
花王は、直面する多様で複雑なリスクを、単なる「脅威」ではなく「機会」と捉えて対応しています。2016年よりERMを導入し、リスク管理の高度化をグローバルで推進してきました。リスクを適切にマネジメントすることは、従来の被害や損失の軽減にとどまらず、新たな挑戦を支援し、事業の成功確率を高め、企業価値のさらなる向上をもたらします。
花王のERMの特長は、「現場」と「経営」が一体となって取り組むERMです。中期経営計画「K27」の達成を阻害する重要リスク並びに対応上の課題を現場視点の「リスク調査」、経営視点の「経営幹部ヒアリング」、および「外部環境の分析」から把握・評価しています。なかでも、特に経営への影響が大きく、対応強化すべき重要リスクを「コーポレートリスク」と定めています。これにより、経営が優先対応すべきリスクを明確にして管理しています。
経営会議でリスクのテーマとリスクのオーナー(責任者:執行役員)を決定し、対策チームを立ち上げて取り組んでいます。リスク・危機管理委員会で対応策の実効性の審議と進捗管理を行い、毎年、経営会議でテーマの見直しを行っています。これら取り組みは、さらなるグローバルでの企業価値向上に貢献しています。なお、ISO31000を参照しERMを推進しています。