リスク・危機管理

不確実性の時代に、経営を支え、現場を支援する花王のERM*1

花王は、直面する多様で複雑なリスクを、単なる「脅威」ではなく「機会」と捉えて対応しています。2016年よりERMを導入し、リスク管理の高度化をグローバルで推進してきました。リスクを適切にマネジメントすることは、従来の被害や損失の軽減にとどまらず、新たな挑戦を支援し、事業の成功確率を高め、企業価値のさらなる向上をもたらします。

  • * 1 ERM(Enterprise Risk Management):すべての重要リスクを統合的、包括的に把握・評価し、対応策を講じて企業価値につなげるリスクマネジメント

花王のERM

花王のERMの特長は、「現場」と「経営」が一体となって取り組むERMです。中期経営計画「K27」の達成を阻害する重要リスク並びに対応上の課題を現場視点の「リスク調査」、経営視点の「経営幹部ヒアリング」、および「外部環境の分析」から把握・評価しています。なかでも、特に経営への影響が大きく、対応強化すべき重要リスクを「コーポレートリスク」と定めています。これにより、経営が優先対応すべきリスクを明確にして管理しています。
経営会議でリスクのテーマとリスクのオーナー(責任者:執行役員)を決定し、対策チームを立ち上げて取り組んでいます。リスク・危機管理委員会で対応策の実効性の審議と進捗管理を行い、毎年、経営会議でテーマの見直しを行っています。これら取り組みは、さらなるグローバルでの企業価値向上に貢献しています。なお、ISO31000を参照しERMを推進しています。

年間を通じて3段階で実施している、コーポレートリスクの取り組みプロセスを示した図。1月から8月にはリスク調査や外部環境の分析を実施し、9月から10月には経営幹部ヒアリングを経た重要リスクと対応課題の評価を実施。11月から12月にはコーポレートリスクの検討と決定、年次報告によるテーマの見直しを実施している。

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