参考資料: 2021年11月17日

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花王と和歌山市SDGs推進に関する連携協定の進捗について

花王株式会社(社長・長谷部佳宏)は、昨年10月に和歌山市と、SDGs(持続可能な開発目標)推進に関する連携協定を締結しました。和歌山市のSDGsの推進と地域社会の持続的な発展に向けて、花王の幅広い事業領域とそれを支える研究技術による貢献をめざしています。連携期間は1年を予定していましたが、もう1年の継続が決定しました。現在の進捗を報告します。

1.海をはじめとした豊かな自然環境の継承に関すること

(1)海洋プラスチックごみの調査、リサイクルの推進
(2)海洋環境保全に向けた活動に着手

●大阪湾に流出した海洋プラスチックごみが流れ着く和歌山市の友ヶ島*1 で、大阪府立大学の千葉知世准教授と共に、海洋プラスチックごみの実態調査を開始

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友ヶ島の海洋プラスチックごみ

●近畿大学附属和歌山中学校が実施する「ふるさとチャレンジ」に協力。2020年10月に片男波海水浴場、2021年3月に浜の宮海水浴場で、クリーンアップ活動と海洋プラスチックごみの調査を実施。花王エコラボミュージアム*2 のオンライン見学会や花王の研究員による「子ども海かいぎ」*3 でのプレゼンテーションに向けたアドバイスなど、学びの機会の提供も行なった

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片男波海水浴場でのクリーンアップ活動

●2021年6月に友ヶ島で実施された、一般社団法人 加太・友ヶ島環境戦略研究会主催、和歌山市協力のイベントに協賛。友ヶ島に流れ着いた海洋漂着物を利用してアート作品を製作し、「観光地である島のキレイな海を守りたい」というメッセージを発信

●回収した海洋プラスチックの海辺施設で使用する机・椅子への再利用や、海沿いのサイクリングロードで使用する道路用高強度剤としての活用に関し研究を推進
●和歌山市の海を含めた、「豊かな海」の実現に貢献する研究を推進

  • * 1 北西加太沖の無人島群。沖ノ島・地ノ島・虎島・神島の4島の総称で、島全域が瀬戸内海国立公園にある観光地
  • * 2 花王の和歌山工場内にある、花王の先端のエコロジー技術を体験できるミュージアム
  • * 3 和歌山市が主催する和歌山の豊かな海を守っていくための学びを深めるイベント

2.暮らしやすい地域社会の実現に関すること

●子育てしやすい環境づくりをめざし、家事との向き合い方を見直すことを目的とした「おうちワクワクUPプロジェクト」のワークショップを、子育て中の家族14組に対し実施。①家庭の家事育児の現状の把握 ②家事育児の「不満」解消(コミュニケーション) ③家事育児の「負担」解消(時短)をテーマとした全3回

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「おうちワクワクUPプロジェクト」
ワークショップの様子

●家事・育児の意識改革のきっかけとなるツール(アンケートと結果チャート)を、家事シェア研究家・三木智有氏の協力のもと作成。和歌山市からスタートし、全国での活用をめざす

3.未来に向けた人材の育成に関すること

●海洋プラスチックごみ問題について考え、解決に取り組むプログラムを、和歌山大学教育学部附属小学校と共同で展開。プラスチックごみを減らす工夫やリサイクルについての授業を花王の社員がオンラインで実施。年間を通じて授業に協力し、子どもたちがポスターや動画で活動を発信していく際には、アドバイスの授業等も実施

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和歌山大学教育学部附属小学校での
花王の社員による授業の様子

●2021年度には、和歌山大学教育学部附属小学校の取り組みを元に教材を含めた授業プログラムを作成し、和歌山市の教育委員会を通して、希望する和歌山市内の公立小学校に提供。花王の社員がプラスチックごみを減らす工夫やリサイクルについてのオンライン授業も実施
●これらの活動をもとに、「プラスチックごみ・海洋プラスチックごみという、身近にある問題や地域の課題を発見し、主体的に関わり、課題を解決する力(社会に参画する力)を育む」プログラムを開発。全国への教材提供をめざす

花王のESG戦略「Kirei Lifestyle Plan」とプラスチック循環社会に向けた取り組み

花王は、毎日の暮らしの中で使用する製品を提供する企業の責務として、製品のライフサイクル全体を通じた環境負荷の低減に積極的に取り組んでいます。2019年4月にはESG戦略「Kirei Lifestyle Plan(キレイライフスタイルプラン)」を策定し、19の重点取り組みテーマを設定。花王がこれまでの企業活動の中で培ってきた「よきモノづくり」の思想を「ESG視点でのよきモノづくり」へと高め、環境や社会に配慮した取り組みを強化しています。

社会的課題のひとつであるプラスチックごみ問題に対しては、2018年に公表した「私たちのプラスチック包装容器宣言」において、リデュース(減らす)、リプレイス(置き換える)、リユース(再利用する)、リサイクル(再資源化する)の4Rの観点から、包装容器に使用されるプラスチック資源の削減に努めていくことを提示。包装容器の薄肉化、製品の大容量化、内容物の濃縮化、つめかえ用の包装容器で使われている薄いフィルム素材を本品容器として使うことで、プラスチック使用量を大幅に削減する「プラスチックボトルレス化」などの「リデュース」、つめかえ・つけかえの促進による「リユース」、リサイクルしやすい包装容器を開発する「リサイクル」に加え、石油由来のプラスチックから持続可能な原料へ転換を図る「リプレイス」を推進しています。

2019年9月には、「リデュースイノベーション」「リサイクルイノベーション」に基づくさまざまなアプローチを通じて、プラスチック循環社会の実現をめざすことを発表。「リサイクルイノベーション」では、他企業・団体と連携し、プラスチック包装容器の水平リサイクルに取り組んでいます。リサイクルがむずかしいとされる複数素材のフィルム容器のリサイクルをはじめ、フィルム容器を単一素材で作成した場合のリサイクルや単一素材のボトル容器のリサイクルを検証。また、包装容器以外にも、使用済み紙おむつのリサイクルを検討するなど、多くの実証実験を実施しています。

花王は、経営にESGの視点を導入することで、事業の拡大と、消費者や社会へのよりよい製品・サービスの提供をめざしていきます。そして、豊かな共生世界の実現に向けて取り組んでまいります。

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※社外への発表資料を原文のまま掲載しています。

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