花王の「アクセシビリティ対応チェックシート」の使い方や記入ルール、運用時のポイントを解説します。迷ったときの判断基準や活用方法を確認できます。
「アクセシビリティ対応チェックシートv3.0」では、WCAG 2.2の項目を一部追加しました。WCAG2.2は、WCAG2.1をベースとし、モバイル端末での閲覧や操作、弱視や学習・認知障害に関わるユーザーニーズへの対応を強化する形で、達成基準が追加されました。WCAG2.2の項目を満たすことで、より多くの利用者がより多くの環境や場面で使いやすいウェブサイトの実現へとつながります。
ターゲットサイズは十分な大きさを確保する
ターゲットサイズに十分な大きさが確保されていない場合、スマホでのタッチ操作などの細かな操作ができず、先に進めない。
同じ内容を何度も再入力しなくてもすむようにする
請求先住所と送付先住所など同じ内容の項目を再入力しなければならない場合、一度入力した内容を繰り返し思い出して入力する負荷が高く、操作が難しい。
花王グループは2024年7月時点ではWCAG 2.1 を基準としていますが、積極的なアクセシビリティ向上を推進するため、アクセシビリティ対応チェックシート v3.0 よりWCAG 2.2 の一部の項目を追加しています。しかし、ウェブサイト設計・開発プロセスの影響を考慮し、WCAG 2.2 の項目は達成状況の集計には含めない形での導入としております。
花王グループの現在までの取り組み状況は、「各サイトにおけるウェブアクセシビリティの取り組みページ」に掲載しています。
※記載される状態は確認日時点のものとなり、現在の状態と異なる場合があります。
1つのフェーズにつき複数名で分担してチェックしていただいても構いません。
ただし、チェックシートの「記入者名」欄にはフェーズの代表者として1名のお名前を記入してください。
現在は、「アクセシビリティ対応チェックシート」を使用したセルフチェックのみとなります。
「アクセシビリティ対応チェックシート」は、制作作業開始前にWCAGの要件を確認し、制作作業完了後に要件を満たすよう作業したか確認するためのものです。次のいずれかに当てはまる場合はチェックシートの利用・提出が必須です。
なお、日々の運用範囲内の更新やコンテンツ追加をする際は「アクセシビリティ対応チェックシート」の利用・提出は不要です。
要件を満たさない場合、または別のフェーズ(作業工程)で確認が必要な場合は「満たさない」を選択して、詳細を「申し送り欄」へ記入します。満たしているか迷う場合も同様に「要確認理由」へその内容を記入してください。
原則としては、ページ単位ではなく、作業した対象範囲をまとめてチェック、記入を行ってください。
ただし作業範囲が広く、数十ぺージに及ぶ場合は、ディレクトリごとにチェックシートを分けるなど適宜調整してください。
1ページでも要件を満たさない場合は「満たさない」を選択して、対象箇所と詳細を「申し送り欄」へ記入してください。
対応指標はWCAC 2.1 レベルAA の対応に向けて、段階的な取り組みを支援するために、対応の目安として設定しました。品質に関しての基準ではありません。
「アクセシビリティ対応チェックシート」の項目を、Ⅰ~Ⅲの3つに分類しています。最終的にはすべての項目を満たすことが目標ですが、まずは分類Ⅰ・Ⅱの項目のうち80%を満たすよう取り組んでください。
「アクセシビリティ対応チェックシート」を利用して申し送りをしてください。
「要確認」にチェックを入れ、該当箇所と懸念点を「要確認理由」へ記入して、次の工程へ必ず引き継いでください。
「アクセシビリティ対応チェックシート」は、全フェーズを通して同一のファイルに記入して提出してください。
チェックシートの運用目的の一つは、チェックした内容を次のフェーズ(作業工程)へ引き継ぐことです。チェック担当は、必ずチェックシートを次のフェーズへ引き継いでください。
フェーズによってチェック担当の会社が異なる場合は、花王サイト担当がチェックシートの受け渡しを行ってください。
また、個別に記入したシートを後から1つのファイルにまとめても、チェックシートとして正しく機能しないため、運用時には注意が必要です。(自動集計機能に問題が発生します)
アクセシビリティ対応チェックシートの運用フロー
花王株式会社のウェブサイトでは、「障害」の表記として、一部のコンテンツで「障がい」を使用しておりますが、本ガイドラインにおいては、スクリーンリーダーでのテキストの読み上げを考慮し、漢字表記としております。