インドネシア月経衛生管理プロジェクト

月経衛生の教材について話し合う子どもたち

インドネシアでは、現在も月経に対しさまざまな迷信や偏見が存在し、国としての月経衛生教育も完全に制度化されていないため、女性の4人に一人が、初経を迎えるまでに月経について誰とも話をしたことがないことが、ユニセフの調査でわかっています。また、信頼できる情報が学校や親から十分に提供されておらず、正しい知識を得にくい状態です。加えて、トイレの設置数の不足など、衛生環境が整っていない学校も多くみられます。そのため、6人に一人が月経時に1日以上学校を休んでいるなど、女子生徒の出席率低下の一因となっています。
こうした状況を改善するため、日本ユニセフ協会とパートナーシップを組み、子どもたちが月経衛生に関する正しい知識を持ち、健康的な生活を送れるようにするための活動を支援しています。
※当プログラムは2021年に終了しました。

プログラムの概要

実施期間

  • 2018年1月~2020年12月(3年間) ※新型コロナウイルスの影響により半年間延長

実施内容

  • 県教育、保健、社会福祉行政、公立中学校の保健指導教員、教員に対する月経衛生に関する啓発活動
  • 生徒、保護者参加型の開発教材を用いた教員による、中学生への月経衛生に関する授業の実施
  • インドネシアの学校教育に月経衛生を組み入れるための提言の実施
  • 日本国内にむけてインドネシアの若者が抱える月経衛生に関する課題や現状を発信

目標

  • 男子生徒を含む40校12,000人への情報アプローチと2,500人の行動変容

活動結果

  • 支援県公立中学校およびマドラサ(イスラム系学校)40校の、男子生徒を含む約20,000人の生徒に授業を行ない、ジェンダーや月経に関する知識の向上に貢献。
  • 学校における月経衛生キャンペーンによって、学生主体の学習や啓発物制作が進められ、ソーシャルメディア等を通じて発信。
  • 支援校の教職員や行政職員などに対する研修実施や体制強化に貢献。
  • 政府作成の衛生促進ガイドラインや月経衛生教育のロードマップ、指導用教材への技術支援。
  • 月経についての学習と周期の管理ができるスマートフォン向けアプリの開発。
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